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守銭奴無自覚ブラコン妹と盲目ヤンデレいじめっ子皇女に好かれる極悪中ボスの話  作者: 溝上 良
第3章 

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第51話 王族に手を出さないとはどういうつもりだ

過去作『自分を押し売りしてきた奴隷ちゃんがドラゴンをワンパンしてた』のコミカライズ第1巻が2/14に発売されます。

表紙も公開されていますので、ぜひご確認ください!

https://www.amazon.co.jp/%E8%87%AA%E5%88%86%E3%82%92%E6%8A%BC%E3%81%97%E5%A3%B2%E3%82%8A%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%8D%E3%81%9F%E5%A5%B4%E9%9A%B7%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%81%8C%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%82%92%E3%83%AF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%83%B3%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%9F-%E6%88%AF%E7%94%BB%E7%89%88-1%E5%B7%BB-%E3%83%9E%E3%83%83%E3%82%B0%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%87%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9Beats%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA-%E6%BA%9D%E4%B8%8A%E8%89%AF-ebook/dp/B0GHXL4ZMB

 










「何が違うんだ! まさか、王女殿下に手を出すなんて……。革命軍でもそこまではしないぞ!」


 怒りに任せてとんでもないことを言う男。

 革命軍がやらないといけないことだろうが!!


「テメエ、革命がどうとか言っておいて、王族に手を出さないとはどういうつもりだ。真っ先に殺さないといけない対象だろうが!」

「ブチ切れ!? どうして僕は怒られているんだ!?」


 革命軍とか言って暴力行為を働きながら舐めたことを言うから腹立たしいんだよ!

 今の政権や体制をぶっ潰すために暴力しているんだろうが。

 なーに日和ってくれちゃってんの? パトリシアを生かしていたら、現体制派が後々神輿に担ぎあげるだろうが。

 殺すんだよ。殺せぇ!


「あー、面倒くせえ。ここじゃ話にならねえな」


 部屋が狭苦しい。

 普通に生活するなら全然余裕だが、さすがに殺し合うというのに室内はやりづらい。

 ということで、壁をぶち抜いて外に出る。


「あ、待て!」

「頑張ってくださいましー」


 追いかけてくる男に対し、ひらひらと手を振って見送ろうとしてくるダイアナ。

 うーん、この……。


「お前も来ないとお金を取り上げるぞ」

「今行きますわぁ!」


 すぐさま飛び降りて俺についてくるダイアナ。

 どんだけ金が好きなんだよ……。


「……放置プレイですか」


 部屋の中でポツリと呟いたパトリシアの言葉を聞く者は、誰もいなかった。










 ◆



 窓から飛び降りて街に降り立つ。

 目に飛び込んでくるのは、最後に見た時とはまるで異なる世界。

 火の手がいくつも上がっていて、遠くからは剣戟や悲鳴、怒号が聞こえてくる。

 革命軍と近衛、そして俺の私兵たちの戦闘が続いているらしい。

 ドスの利いた怒号を上げまくっているのは、絶対に俺の私兵だろうな。分かるわ、もう。


「うおー。すっげえ燃えてるぅ……」

『かなり大規模な襲撃になっているんだね……』


 しかし、ここの領地を治める貴族は大変だな。

 何せ、王族を革命軍に襲撃されたわけだからな。

 別にここの貴族は悪くないんだが、グスタフはこれ見よがしに実権を狙いに行くんだろうなあ……。

 それに、この後の復興も金がかかるし。

 いやー、俺の領地じゃなくてよかった。

 むかつきすぎてマジで革命軍皆殺しにしていたと思うわ。


「こういうのは、お前の言う原作にはなかったのか?」

『うん、なかった。そもそも、主人公がオオトリだからね。彼がいるところでしか、基本的に何も事件は起こらないし、僕も知らないわけだけど……。パトリシア関連だと、革命軍がどうこうよりも、シルバーが好き勝手することが多くて……』


 シルバーくん……!

 ろくに会話もしていないが、俺の中でシルバーの評価がどんどんと上がっていく。

 あれだぞ、今は凄くチャンスなんだぞ。

 ここで好き勝手しても、全部革命軍にせいにできるからな。

 それに、今俺の部屋に縛り付けて身動きがろくに取れないふりをしているパトリシア。

 お膳立てはこんなもので大丈夫だろう?

 ……まあ、あいつがその気になったらいつでも縄抜けできるし、襲った相手もぶち殺されるんだろうけど。

 ただ、シルバーくんが命を懸けるのであれば、全力で応援するよ!


『ただ、パトリシアの死因の一つには、革命軍が関係していたというのもあるよ。自分たちが正義だと信じすぎて、パトリシアは悪だと決めつけて……殺す前にかなりひどいことをしてから殺していたり……』


 ダメじゃん、革命軍……。

 というか、パトリシア。お前国民から人気が一番ある王族のくせに、末路が悲惨すぎない?実は嫌われていたりするの?

 だとしたら、俺と一緒だな! 仲良し!

 しかし、正義が暴走して王女殺害って……。

 しかも、ただ殺しただけではないような言いぶりのプレイヤー。

 あんな恐ろしい女に、よく興奮できるものだ。俺ならマジで無理。


「まあ、俺はそれを非難することはできないけどな。部下に自由にやらせているし」


 殺人はもちろん、その前の拷問や尊厳破壊もお手の物。

 だって、できる限りえげつない方法で殺害していた方が、同じようなことを仕出かす奴が減るんだもん。

 こんな目に合いたくないと思えば思うほど、俺の領地は平穏になる。

 一番手っ取り早い、平和への道である。


『男じゃないからギリギリセーフ』

「いや、当然男好きもいるから男も関係ないけど……」

『絶対に止めさせてね。僕は君を人前で脱糞するような男にしたくないんだ』

「今まで色々と脅迫を受けてきたが、史上最高に恐ろしいよ」


 殺すと言われるよりも全然怖い。

 文明人にのみ通用する、超特級の脅迫である。

 ……てか、何で意味の分からん異生物が俺を脅迫してくれてやがんだ! ぶっ殺すぞ!


「ディオニソス!」

「……本当、最近ため口とか呼び捨てとか多いよな。オオトリと会ってからだ。やっぱ、疫病神だな。絶対に殺そう」


 俺の跡を追って飛び降りてきた男。

 こいつもまた呼び捨て……。

 ふざけんなよ……。俺はそこらの人間にひれ伏させ、崇められることが楽しみだというのに……。

 オオトリといい、この若い奴といい、最近の若者はどうなっているんだ。俺も大して年齢変わらないだろうけど。


「で、誰?」

「僕は革命軍実行部隊リーダーの一人、フロウだ」


 男――――フロウはそう言って胸を張った。

 革命軍実行部隊ねぇ……。

 要は、テロ行為実行隊ということだ。早く殺さなきゃ……。


「ああ、そう。リーダーって複数いるんだな」

「革命軍の規模は、年々拡大している。その分、指揮統率するリーダーも数が必要だということだよ。……それだけ、王国の今を憂いている人が多いということは、貴族である君にも伝わるかな?」

「当たり前だろ。俺ほど民のことを考えて行動している貴族はいない」

『えぇ……?』


 プレイヤーは困惑しているが、俺はガチである。

 冗談でも何でもなく、本気でそう思っている。

 すると、フロウは顔を怒りに歪ませて俺を睨んでくる。

 ど、どうして……?


「よくもそんなことが言えるものだね……!」

「いや、マジで。逆に聞くけど、俺のどこが悪いんだよ?」

「言われないと分からないかい? 殺戮皇。そんな二つ名で呼ばれる貴族が、悪くないとでも?」


 あー、なるほどね。確かに、普通に生活していてそんな二つ名はつかないだろう。

 しかし、それに対しては、俺も言い分があった。


「それって、俺の民を傷つけようとした奴らを皆殺しにしたからついた名前だろ? 俺の領民を虐殺してついた名前じゃない」


 俺がそういうと、フロウは少しうろたえる。

 実際、俺は領民を殺すことはあっても、意味もなく殺戮することはない。

 貴重な納税者たちである。

 意味もなく殺すバカがどこにいるというのか。

 ……いや、このバカな国のバカな貴族は、結構やってそうだな。


『いじめてはいるよね』


 うん。でも、殺していないからセーフ。


「もし俺が領民を虐殺しているんだったら、窮状を訴えるものが俺の領地から出るのが普通だ。でも、それってないんじゃないか? 俺は詳しくは知らんが、革命軍にもホーエンガンプ領の人間はほとんどいないはずだ。それは、俺や父上の施政に文句がない、不満がないということだろ」


 まあ、こんなことを言っておいてなんだが、不満は絶対に持っている。

 それは、俺たちホーエンガンプ家だからというわけではなく、人間は決して現状では満足しない生き物だからだ。

 格好よく言ったが、要は欲深いということである。

 どうすれば満足感を得られるかは人それぞれ置かれた立場によって違うが、じゃあそれが何年も続くと、またもう少し高いレベルで満足感を求める。

 食べるものにも困っていた奴が食事に当たり前のようにありつけるようになれば、今度はもっと美味しくて希少な食べ物を追い求めるようになるようにだ。

 俺の領民もそうだろうが、しかし表立って不満を表明するほど強いものではない。

 何せ、賊などからの安全を保障している。

 高い税を払いさえすれば、家族と普通に生活ができるのだ。

 なんて素晴らしい場所だろうか。

 それを提供している俺たちホーエンガンプ家、偉くない?


「そんな話は聞いていない。僕が君を悪だと判断した。革命が成った後の世界で、君は必要ない。だから、ここで死んでもらう」

「えぇ……?」


 全然こっちの話聞いてくれないじゃん……?

 まあ、しょせん革命軍なんてテロリスト集団と同義だ。

 今、この街を燃やしていることからも明らかである。

 そんな奴にまともな対応を期待しても無意味だということがよくわかった。

 ちなみに、こいつって原作で出てくるの?


『うん。主人公のライバルキャラみたいな感じ。敵対もするけど、強大な敵を相手にするときは力を合わせる、そんな感じのキャラ。二大主人公みたいな感じかな』


 その作品、何が面白かったの?

 主人公二人とも性格破綻者じゃん。

 ……力を合わせる?

 もしかして、俺ってオオトリとフロウの両方を同時に相手しないといけない可能性もあるのか?

 …………やばい。俺、負けるかもしれん。


「まあ、どうでもいいけど……」


 剣を抜いて、肩でトントンと叩く。

 全然どうでもよくないけど、そう思わないとやってられないし……。

 ため息をつきながら、至極面倒くさくなりつつ、フロウを見据えた。


「お前は俺を殺したいんだろ? じゃあ、さっさとかかってこいよ。面倒くさいし、早く終わらせてやる」

「ッ!?」


 なんで急に顔を強張らせるの?





過去作のコミカライズ最新話が公開されました。

期間限定公開となります。

下記のURLや書影から飛べるので、ぜひご覧ください。


『偽・聖剣物語 ~幼なじみの聖女を売ったら道連れにされた~』第33話

https://unicorn.comic-ryu.jp/12028/


『偽・聖剣物語 ~幼なじみの聖女を売ったら道連れにされた~』第42話前編

https://manga.nicovideo.jp/watch/mg1000909

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