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嘘つきの雨

 朝食を食べていると天気予報が始まった。あまり意識して聞いていなかったのだが、不意に私の名前が出てきて思わず食べるのをやめてテレビに目を向ける。

 天気予報士はもう一度私の名前を繰り返すとこう言った。


「本日は彼がいままでに吐いた嘘の数だけ雨が振ります」


 なるほどなと私は一人納得すると朝食を食べ終え、傘も持たずに家を出た。鬱陶しいくらいの快晴が広がる空の下、人々は気味の悪いものでも見るような顔で空を見上げていた。

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