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おみくじ

作者: おでん

正月早々、「凶」のおみくじを引いた男の話。

そんなアンラッキーの男に、千載一遇のチャンスが!!

ある男が、お正月に神社でおみくじを引いた。結果は「凶」。

「なんだ、新年早々、最悪だなぁ・・・」と暗い顔をしてつぶやいていると、隣でおみくじを引いた女性が声をかけてきた。

「可哀想に、凶だったんですか?そうだ!私の運気、分けてあげましょうか?」

突然、声をかけられ、一瞬、怪しく思ったが、その女性はとても美しかったので、男は内心舞い上がった。

(悪いおみくじが出たら、その時が一番悪くて後は上がるんだっけ・・・こんなチャンス滅多にないし、よし乗ってみよう!)

「本当ですか!?是非分けて下さい!」と調子よく返す。

すると女性が微笑みながら、「そうですか!お正月ですし、これから飲みに行きませんか!?」

なんと、彼女の方から飲みに誘ってきた!

男はこれは千載一遇のチャンスだと思い、「是非是非!」と前のめりに答えた。

そのまま近くの居酒屋に入る。

「わたし、お酒弱いんですけど、大好きなんですよ!中々一緒に飲んでくれる人いなくて・・・付き合ってくれてありがとうございます!とっても嬉しいです!!」

男は、結構高めの居酒屋だったので、財布の中身を気にしていたが、この言葉を聞き、これはワンチャンあると確信し、決して振り返らず、全力投球することに決めた・・・

・・・

・・

気付くと、男は、公園のベンチの上で横たわっていた。

(痛っ!飲み過ぎて、よく覚えていない・・・あれっ!彼女はっ!!??)

あたりを見回したが、夕暮れの公園には、誰もおらず、男は全てを悟った・・・

そして財布を確認すると、案の定スッカラカン。二枚の紙切れが入っている。

一枚は自身の引いた「凶」のおみくじ。

もう一枚は、恐らく彼女の引いた「大凶」のおみくじだった。

そしてそのおみくじの末尾には、こう書かれていた「すぐ近くに福あり」

大凶を引いた人は、上がるだけ・・・だと信じたいですね

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