表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

133/190

133




「よし、ボス突破だ。先進むぞ」

「うはー、何も見えなかったんだけど……? カメラ映ってる?」


〈ギリギリ〉

〈いや、全然わかんねぇよ〉

〈何が起こったんだ?〉

〈お兄さん相変わらずやべぇなw〉

〈Dランクのボス一撃かい……w〉

〈お兄さんまじパナイっス!〉

〈これが……お兄ちゃんの力か〉


 これはこれで、コメント欄も盛り上がったようだ。

 俺たちは迷宮の先へと進み、階段を下りていく。

 そして、その奥にあった迷宮の核である魔石を取り外した。


「よし、これであとは脱出するだけだ」

「帰りは全力ダッシュ?」

「脱出魔法があるから、それでさくっといくぞ」

「いえい、ラクすぎ」


 俺はすぐにシバシバの魔法を展開し、脱出した。



〈シバシバの魔法マジで便利だよな……〉

〈でも、再現魔法を使えるのがお兄ちゃんだけだからなぁ〉

〈お兄ちゃんの化け物レベルに磨きかかったよな〉

〈俺らには真似できないわ……〉

〈俺なんて冒険者活動を知らん息子に、お兄ちゃんレベルのことを要求されて困惑したからなぁ……〉


 無事、迷宮から脱出したところで俺は協会に依頼達成の報告を伝えた。

 あとで、迷宮の様子を見に来るそうだが、すでに配信で確認済みでもあるため、大きな問題はないだろう。

 

「それじゃあ、これで今日の配信は終わりって感じかな」

「そうだな。んじゃあ、皆マヤチャンネルの登録よろしくな」

〈ノルマ〉

〈ノルマ達成〉

「いやちょいまちお兄さん。今度のイベントの話とかしないとっしょ」

「ああ、そういやなんかあるんだっけな。先、有原からどうぞ」


 さて、どんな感じに説明すれば良かったか。

 霧崎さんが作ってくれたカンペがスマホにあるので、有原の発表を聞きながらそれを開こうか。


〈イベント?〉

〈何かあるのか?〉

〈新情報くる!?〉

〈わくわく!〉

〈期待!〉

〈何があるんだろうな〉

〈告知はよ〉


 コメント欄も盛り上がっているようだし、いい具合だな。

 視聴者も五十万人ほどいるので、宣伝効果もそれなりにあるんじゃないだろうか?


「まずあーしからなんだけど、今度ファッションショー開くから。詳細は概要欄に張ったリンクから確認してちょうだい。お兄さん、概要欄の編集おっけー?」

「………………有原に任せるわ」

「りょー。そんじゃ次はお兄さんだね。何するんだっけ?」


 こういった話の振り方は、有原のほうが慣れているな。

 俺は頷いてから自分のスマホで情報を確認する。


「今度『リトルガーデン』に所属する子たちでビーチバレーボール大会が開かれるそうだ。海で水着でまあはちゃめちゃな感じで盛り上げるそうだから、よかったら見てください、とのことだ」


〈え!? マジ!?〉

〈水着!?〉

〈水着回キター!!〉

〈これは見るしかないな〉

〈水着回と聞いて!〉

〈これは絶対見るしかない〉

〈スク水はあるんですかね……?〉

〈お兄ちゃんも来るのか!?〉

〈お兄様のビキニですか……?〉

〈おいこいつら怖いぞwwww〉


 コメント欄が盛り上がっていく。

 ……水着、といっても上に羽織るしそんなに皆が期待するようなことにはならないかもしれないが、それでもコメントの勢いが凄い。

 ちょっとした祭りのような雰囲気になっている。


 こうして、俺達のコラボ配信は終了した。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ