表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
シンギュラリティ(仮)  作者: Racq
プロローグ
3/4

プロローグ-3

 私──ハナはこの家で暮らし、三年が経つ。

 そんなにも経つのに、ウォンの言う『奴ら』に見つかっていないことを不思議に思い、問うたことがある。


「ここは砂漠のド真ん中で、砂嵐もよく発生する。幾ら帝国の力は無限と言えど、流石にこの中に突っ込む勇気は無いだろうよ」


 曰く、帝国は機械の国だそうで、砂嵐の中に飛び込めば殆どがダメになるらしい。通信系や食料等保存の為の物まで。

 ウォンの持つものは大丈夫なのかと聞いたら、それらは旧式の物でアナログなのだそうだ。燃費は悪いが機械ではないので砂でダメになることはないらしい。

 故に、帝国には見つかっているかもしれないが、来ることはないのだそうだ。


 しかし、ウォンの知る帝国と今の帝国では違いがあることを知らなかった。


◆◆◆


「まさか、本当に来るとはな……」


 ある日の深夜、砂の一粒も舞わない夜に、その時は来た。

 私の知らない、どんなものにも類似しない装備をした兵士数名が、私達を囲む。

 黒く、硬いそのアーマーは私の銃弾を弾く。しかしその硬さでいて身軽だ。


 はっきり言って勝ち目はない。私達の攻撃の殆どは効果がない。さらには兵の一人一人が中々の腕だ。当然、勝機はない。

 それをウォンを悟ったのだろう。小声で私に伝えてきた。


「合図したら逃げろ」


 そう言うと彼は腰に隠していたハンドガンを素早く取り出し構え、兵の一人の脳天を貫いた。

 私は頭で判断するよりも反射的に身体が動いていた。彼の右手の甲から放たれる光のおかげで、気付かれることもなくその場を離れることができた。

 閃光弾ではない。手の甲──つまり紋の力なのだろう。私と出会った時同様、ワープや今の光を発すると言った超常的なことを可能にする。それが紋の力、らしい。



 私は勝つよりも、生きることを選択した。そう教わったからだ。ウォンは過去に言った。生きていれば、その内回ってくる、と。夢を叶えるチャンスも、戦いの勝利も。

 だから今は────。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ