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王太子妃は恋心で戸惑う2

閲覧ありがとうございます!Pvが凄い勢いでビックリしています(汗)拙い作品ですが楽しんで頂けるように頑張りますので、何卒宜しくお願い致します!

誤字脱字変換ミス報告本当にありがとうございます、滅茶苦茶助かってます。


ダグラス様は本当にリヒト様の事を心から心配しているのが伝わってくる、卒業パーティーの出来事を知らない人からみたらそう言われてしまうのも仕方ない事なのだと思う。

ただ私の心はもうリヒト様しか見えないのだから、この誤解をなんとかしなくては。


「ダグラス様、その事は誤解にございます。以前確かにバルガス様と婚約しておりましたが、アルリヒト様が帰国される前に破談になっております。その後改めてアルリヒト様との婚約を経て、今回結婚の運びになっております。」


ダグラス様は言葉を聞き、ピクっと眉毛を動かして不審げにこちらを伺いつつ聞いてくる。


「王太子妃が目的でアルに近づいたのでは無いと?」


「はい、私はアルリヒト様の事を心から慕っております。例え王太子では無くとも、そばに寄り添っていきたいと思っています。」


答えを聞いてもなにか気になっているのかこちらをじっと見てくる、その視線を受けつつ微笑みを浮かべて見つめ返す。

ダグラス様は暫く考え込んだ後、首の当たりをかきながら謝罪の言葉を言われた。


「ステファニー嬢すまない、どうやら情報が足りていないのに誤った認識をしていたみたいだ。

先程は罵ってしまい申し訳ない、謝って許されるとは思わないが謝罪させて欲しい。」


誤解が解けたようでホッとしてしまう、リヒト様を心配する友人に誤解されたままでは悲しい。


「謝罪を受け取ります。リヒト様を心配しての発言ですし、ダグラス様これから改めてよろしくお願いします。」


和解の印に手を差し出すと、手の甲に口付けを落とされた。


「どうも俺は思慮が足りなくてな、思い込みで行動してしまい本当に申し訳ない。

これからもアルを支えていってやってくれ。」


ダグラス様は居心地が悪いのか頭に手を当てて項垂れている、そんな様子が面白くてクスッと笑みがこぼれる。


「アルリヒト様を思っての発言、中々出来ることではありません。お2人の仲の深さを感じました、仲の深さに少々妬けてしまいます。」


言い終わるとダグラス様も口元を手で隠して笑ってくれた、どうやら痼を残さず済みそうで良かった。


「そういえば、ダグラス様はアルリヒト様が留学してからの仲ですよね?」


「そうだ、アルとは幼い時から一緒に学んで来た。あいつは周りをいつも優先する優しい奴で、見ているこっちが心配になってくる程のお人好しでな。」


リヒト様が優しいのは知っているので、安易に想像が出来てしまう。幼い頃から優しいリヒト様は、どんな生活を送っていたのだろうか。


「なんとなく想像が出来ます、アルリヒト様は本当に優しい方で、自慢の夫です。

学生時代のアルリヒト様はどんな感じでしたでしょうか?」


「アルは成績優秀でな、周りも分からない所があると聞きに行くんだが、自分のテスト勉強が出来なくなる時がよくあってな。まずは自分の事を考えろといつも言い聞かせていたんだ。」


ダグラス様は話しながら当時を思い出しているのか、懐かしそうに優しい表情で話している。


「アルは成績優秀で見た目も良い事で女どもがほっておかなくて、よく告白されていたがいつも断っていた。

誰か付き合ってみればいいんじゃないかと言うと、幼い頃に会った少女の事が好きで誰とも付き合う気は無いと言っていたんだ。国を出てかなりの時間が経っているのに、初恋の少女を思っている一途な一面が…。

今の無しだ!ステファニー嬢に言う事では無かった、すまないさっきの話は忘れてくれ!」


優しい表情から一転して、手をバタバタと動かして慌ててるダグラス様にビックリして目をパチパチさせて動きが止まってしまった。ダグラス様に余計な気を使わせてしまったが、私は聞けて良かったと思ってしまう。

リヒト様は本当にずっと私の事を思っていてくれたんだと思うと、嬉しくて幸せな気持ちが溢れてくる。幸せを噛み締めて、満面の笑みを浮かべダグラス様に話しかける。


「大丈夫です、その話はアルリヒト様から聞きましたから。」


私が笑っているのを見て不思議顔のダグラス様が面白くて、両手の指で口元を隠して笑ってしまう。

笑われたダグラス様もつられて笑っていると、いきなり横から伸びてきた手に手首を掴まれて引っ張られた。

いきなりの衝撃にバランスを崩し転けそうになるのを、引っ張った人に受け止められて抱き込まれた。


「何を楽しそうに話しているんだい?」


声を聞いて抱き留めた人物の顔を見上げると、眉間に皺を寄せたリヒト様が居た。抱きしめてきたのがリヒト様だと分かりホッとするが、初めて見るリヒト様の怒った表情に驚いてしまう。


「あのこれは…。」


「ステファニー、挨拶がまだ途中だよ。会場に戻って挨拶に回ろうか。

ダグラス、後で埋め合わせはするからもう行くよ。」


言い切る前に被せるように言ったリヒト様に、腰に回された手で促されて会場に戻る。後ろからダグラス様が何か言っているが、リヒト様は止まらずに進んでいく。

歩きながら横を歩くリヒト様の表情を見るが、何か怒っているのか表情は硬いままだった。

誤字脱字変換ミスがありましたら、ご連絡よろしくお願いします。

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