王太子妃は恋心で戸惑う1
2万Pv記念で番外編を書こうと思っていたら、既に15万Pv直前!
本当にありがとうございます!沢山の方に読んで頂き感謝です!色々初めての数字にビックリして、パニックになっていたりします。
感謝企画の小説upの為完結外しました、数話続く予定ですのでお付き合いよろしくお願いします。
後誤字脱字変換ミス報告本当に助かってます!本当に間違えまくってて…、読んでくださっている方にもご迷惑おかけしてます(汗)
結婚式と王太子発表の翌日、幸せの余韻が残っているのか王宮内は歓喜に溢れていた。
昨夜から城の王太子妃の部屋に居を移し、リヒト様と一緒に迎えた朝はただただ恥ずかしく、なんとも言えない喜びが私の中を満たしている。
ただ朝起きて目の前にあの麗しい顔があった瞬間、悲鳴をあげそうになったのを我慢できた自分を褒めてあげたい。これからはそれが毎日で心臓が持つのか少し不安に感じるが、ゆっくり慣れていけるというのが嬉しくもある。
今夜は諸外国の方も参加するパーティーなので、朝からメイド達に手伝ってもらって準備を進めている。お披露目のパーティーでもあるのでドレスも普段以上に盛大なデザインで、飾りも多くて肩が凝りそうである。
そしてこのパーティーから正式に王太子妃としての活動が始まる、リヒト様にご迷惑おかけしないように頑張らなくちゃ!
準備が整って暫くすると、リヒト様が迎えに来てくれた。今夜のリヒト様は白いタキシードに紫の刺繍が入っている、私の色を取り入れてくれているのが嬉しい。
お互いに少し見つめ合った後綺麗だよと一言貰い、エスコートしてくれた。
会場に着くとそこには既に大勢の人が集まっていて、挨拶を交わしつつ会場を進むとリヒト様の足が止まった。どうしたんだろうとリヒト様を伺うと、微笑んで横の方に進行方向を変え移動が始まった。どうしたんだろうと思いつつ、リヒト様のリードに身を任せてついて行く。
「ダグラス!」
突然名前を呼んだリヒト様にビックリしてしまったが、前方を見ると呼ばれて反応した人がそこに居た。黒く長い髪の毛を1つに纏めていて、キリッとした雰囲気で少しキツ目に見える目つきに眼鏡の男性がこちらを振り返って口元を軽くあげ答えた。
「久しいな、アル。何もかもがいきなりだったから、驚いたぞ。」
リヒト様に軽口をきくこの人は誰だろうと覚えた周辺諸国の要人を思い出す、隣国サーシルスの第3王位継承者の王子だろうと当たりをつける。
「ステフ、こちらはサーシルスのダグラス・フルス・サーシルス王子だ、留学中お世話になった恩人で友人だ。
ダグラス、こちらは妻のステファニーだ。これから夫婦共々よろしく頼むよ。」
リヒト様に紹介され挨拶を行おうと目線を合わせた時、鋭い眼光で睨まれて一瞬固まってしまった。直ぐに睨みは無くなったが、私は何かしてしまったのかと不安な気持ちになっていく、初めて会ったのだから気のせいだと心を落ち着かせて挨拶をする。
「ステファニーでございます、今後夫共々よろしくお願いしますダグラス様。」
ダグラス様から軽く会釈を受けたが、ダグラス様は興味が無いのか直ぐにリヒト様の方に顔を向け話し出す。
「アル!お前なあ、せめて視察から帰るの位待てよ。視察を終えて戻ったら、お前は国に帰ったと聞かされてビックリしたし、今度はいきなり結婚の招待状が届くし…。もう少し色々と余裕を持って、考えるなりする方がいいんじゃないか?」
リヒト様の首に腕を回して引き寄せ、グイグイと揺さぶって話す素振りから留学中仲の良い友人だった事がうかがえた。リヒト様は事情が事情での留学だったので、まだ留学中の事を聞けていないので、どんな生活をしていたのか気になる。
ダグラス様に聞いたら教えて貰えるかもと、考えながら2人のやり取りを見守っていると、国王様の入場の声が聞こえてきた。
「悪いダグラス、ちょっと行かなくてはならない。色々積もる話もあるし、また後でゆっくり話そう。」
リヒト様が断りを入れて私をエスコートしてその場を離れる時、背後からの強い視線に気が付き振り返るとこちらを睨むダグラス様の視線とぶつかった。
ダグラス様に睨まれているのは間違い無いようだ、ただ何故この状況になっているのか分からない不安で絡めた手に力が入ってしまった。私の異変に気がついたリヒト様がどうしたのか?と聞いてくれたが、なんでもないと伝え顔を横に振る。
国王夫妻の元にたどり着き、つつがなく挨拶や発表を終えダンスの時間になった。
リヒト様の巧みなリードに身を任せて2人でワルツのステップを踏んでいく、心を許した人とのダンスはこんなにも楽しいのかと毎回思い笑顔になっているのが分かる。私の笑顔を見たリヒト様もにっこりと笑ってくれる、お互いに笑みがこぼれて2人で笑いながら踊っていく。
ダンスが終わると令嬢が寄ってきてリヒト様をダンスに誘って行かれたので、ドリンクを取りに1人で移動をする。ドリンクを受け取って火照った身体を冷やす為に、人混みを避けテラスに向かう。
夜風にあたりつつドリンクをのみ身体を休めていると、そこにダグラス様がテラスに訪れた。
先程の事もあり向かって来るダグラス様に怯むが、表情に出さないように迎える。
「ここで休んでいたんですか?」
「はい、少し疲れたので熱を冷ましに出てまいりました。先程は会話の途中で退席すみませんでした。」
会釈をしてダグラス様に向き合うと、相変わらず鋭い視線に晒されてしまう。
「昔からアルは優しかったかい?」
質問の意図が分からないが、はいと答える。
「弟が王太子になれないと知ったら兄に乗り換えるとは、とんだ女狐だな。」
一体なんの話なんだと怪訝な表情になってしまう、すると続け様に罵りを受けた。
「優しいアルに何を吹き込んだ、帰国したと思ったら弟の婚約者と結婚だと。アルは純粋でいい奴なんだぞ、お前みたいな容姿だけが取り柄の女狐に勿体ない奴だ。
悪い事は言わない、黙ってさっさとアルから手をひけ!」
更新停止していた「ヒロインの娘に転生したので、推しに会いに行きます!」と同時に更新しています、良ければこちらの作品もよろしくお願いします!
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