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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

うちのダンナ詩集

青い蝶の軌跡

作者: 陸 なるみ

遥彼方さま御主催の「イラストから物語企画」参加作品です。


企画に混ぜていただくにはあまりにも個人的な感情むき出しだとは思うのですが、当該イラストを見て他のことが考えられません。

お許しください。


挿絵(By みてみん)


イラスト作成 遥彼方さま




そこに行けば会えるのか

好きだったネイビーブルーに

身を包み軽やかに

重荷になった体脱ぎ捨て

ふらふらと舞い遊ぶ君に


一面に咲く血色の花

君が吐き続けた色の

食べるたび飲むたび吐いた色の

この世とあの世の境の花に

煌めく鱗粉をまき散らして


それが君の(しるし)なのだろう?

辿っていけばいいのだろう?

君が私に与え続けた

ふんだんに降らせた愛が

粒子となって翅から零れ落ちる


私は最初の一粒を見つけさえすればいい。


恐いとは思わなかった

気持ち悪さも欠片もなかった

君の体から出てくるものが

色を帯び濃くなり黒く固まっても

この色ではもって二日と言われようと


君を見つけると約した

どこにいても何に替わっても

でも君の鱗粉を見つけるのは

思ったよりも難しい

部屋を君の写真で満たしてみても


死んだら私は花になると思う。


そしたら君はふらふらと

飛んできてくれるだろうか……

毒々しく不吉にも彼岸へ導く

濃い血赤色(ちあかいろ)の花に生まれ変わるから

また、ふたりで…………暮らせるだろうか?




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i517735
バナー作成:秋の桜子さま。ありがとうございます。
― 新着の感想 ―
[一言] 心にどっしりとくる詩でした。 きっと、陸さまの気持ちが素直に込められているからですね。 陸さまが花で、旦那さまが蝶。 それよりも、お二人とも蝶になり、ひらひらと仲良く舞ってほしいなぁと思いま…
[良い点] 何度も繰り返し読むことで亡くなった方への想いが伝わって来る作品。 また何処かで2人が出会うといいなと思わされました。 何度も、何度も、読みたい作品を 読ませて頂きありがとうございます…
[良い点] また来世で二人が巡り会えるといいですね。 国を違えた二人が海を渡って恋に堕ちたのですから。またきっと──。
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