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神殺し  作者: 雷禅 神衣
6/41

6.〜新たな刺客、聖魔剣士〜

都内某所にある関東地方最大の指定暴力団「山村組」の本拠地では、朝からずっと銃声と悲鳴が鳴り響いていた。

「ぎゃああああっ!!」

「なんなんだよ、コイツはっ!!」

「うぎゃああっ!!」

組員たちは自分たちに襲い掛かる男に発砲を続けた。だが銃弾は尽く外れ、一発も当てる事ができなかった。

それだけならまだ良かった。当たらないだけで済むのなら死ぬ事はないのだから。

その男は発砲した瞬間に相手に懐に飛び込み、持っていた刀のような剣で斬り捌いて行く。

その度に悲痛なまでの悲鳴と断末魔が上がり、切り刻まれた部分が切断され鮮血が飛び散った。

「なんや、こんなもんかいな山村組っちゅうのは」

男は慣れた手つきで剣を振り下ろし、組員最後の一人となった男をバラバラに切り裂いた。

「ひぃっ!」

「みぃっけた!組長はんやな?」

「や、やめろ、来るんじゃない!!」

「来るな言われても無理やな。ワイはあんさんを殺しに来たんや」

「来るな!!」

組長は男目掛けて発砲した。しかし弾丸が彼に当たる事はなかった。

「山村組もこんなもんかいな。けったいな名前の割にはごっつ弱いわ」

「ぐはあっ!」

男は組長の首を掴み、そのまま持ち上げた。巨漢の組長を軽々と持ち上げている。だがその手に力を込める事はしなかった。

組長は自分を持ち上げる男を見た。

全身黒い服を纏った金髪の男。身長は180センチくらいはあるだろうか、目鼻立ちの整った顔をしている。

顔立ちから察するに年齢は20代中頃だろう。

まさかこんな幼い顔をした男に自らの組を落とされるとは想像もしていなかった。

男の後ろには無惨にも惨殺された有に200を超える組員のバラバラ死体がそこら中に転がっている。

組長は思わず息を飲んだ。数秒後には自分も同じ姿になるのだから。

「お、お前は一体、誰なんだ・・・・」

「ワイか?これから死ぬヤツに名乗っても意味あらへんと思うが、まあええ。教えたるわ。

ワイの名前はほむら 羅刹らせつちいとくらい聞いたことあるやろ?」

「羅刹!!羅刹だとっ!!ま、まさか、関西地区最強の暴力団「野山組」を一夜にして壊滅させたあの・・・」

「ハハハ!やっぱ知っとるな。そうその羅刹や」

「ど、どうしてあんたがこんな事を・・・」

「悪霊退治や。お前らみたいなごっつ悪い連中を始末するのがワイの仕事や。警察なんて当てに出来へん。

あの連中はしょっぴいて満足しているらしいが、ワイはそれじゃあかんねん。殺さな気が済まんのや」

関西地方で最強と謳われていた野山組の壊滅は事実上、暴力団の消滅を意味している。

羅刹は現場に和紙に「羅刹」と書いた紙を残して去っている事が知られており、警察でも羅刹の行方を捜しているのだ。

「これで関西と関東を制圧したわけや。ワイに適う者なんておらへん。せやからワイが支配者になるんや」

「あ、甘いな・・・」

「なんやとっ!」

「お、俺はお前よりも数倍強い連中がウヨウヨいる場所を知っているぞ」

「ほほう、ワイより強いやつがこの世におるんかいな」

「いる・・・確実に・・・」

「んで、そこは何処やねん?」

「ま、魔界だ・・・」

「魔界やとっ!アホか!ワイは死んでないで」

「この裏社会の更に裏側、そしてその最深部に魔界と呼ばれる邪悪な世界がある」

「嘘やない・・・みたいやな」

羅刹は組長の目が笑っていないことを瞬時に悟った。むしろ魔界と言う言葉に恐怖している感もある。

「た、確かにお前は強いだろう。だがそれはあくまでこの裏社会でに過ぎん。魔界に行ったらお前など小物に過ぎんわ!」

「ほほう、ごっつ興味あるな。んで?誰がワイより強いって?」

「神殺しのウル・・・・」

「神殺し・・?・・」

「いくらお前が強くてもウルには勝てん。ウルは魔界の頂点に君臨する邪悪なる神だ」

「そりゃええわ。神殺しのウルか。ええねええね、そういう話、めっちゃ燃えるわ!!」

「バカなヤツだ、行ってそして殺されて来い!お前など適う相手ではない・・があああああっ!!」

羅刹は持っていた剣を組長に刺した。

「余計な事は言わんでええねん。しかしええこと聞いたで、魔界か。へぇ〜」

「魔界は・・・・裏社会とは比べ物にならん極悪さ・・・か、覚悟するんだな」

「ケケケ!!神殺しのウルか。んじゃ、そのウルを殺ればワイが支配者や!!」

「ぐがああああっ!!」

「さて、そろそろ殺しにも飽きたさかい。死んでもらうで」

羅刹はそういうと持っていた剣を持ち上げた。

「冥土の土産に教えてやるわ。この剣は聖魔刀と言ってな、西洋の聖なる剣エクスカリバーと

日本の魔剣、草薙の剣の両方を併せ持つ聖なる魔剣や。お前も他の連中と同じ姿になってもらうで!!」

羅刹は聖魔刀を振り上げ、組長の口に刺し込み、そのまま天高く押し上げた。

「ぐがががああああっ!」

そして次の瞬間、組長の首が同体から離れた。

「人呼んで聖魔剣士。ワイに勝てる人間などこの世におらへんのや」

山村組の本拠地から銃声と悲鳴が止んだ。

「魔界か・・・・ケケケ・・・神殺しのウル。ワイがその首取ったる!!」


この日、都内某所、山村組本拠地で、組長を含めた組員、合計201人の惨殺死体が発見された。

どの死体のバラバラに切断されており、警察当局では身元判明まで少なくとも半年は掛かる見込みである事を発表した。

尚、殺害現場の一角には白い和紙に「羅刹」と書かれた紙が見つかった事から

数日前に起こった関西地区の指定暴力団組員惨殺事件の犯人と同一人物である可能性が極めて高いと判明した。

しかし、関西地区で犠牲となった178名と、今回の犠牲者201人、合計379人を

たった一人の人間が殺したという前例は無く、ギネスブックに名を連ねる世界史上始まって以来の大残虐と任命された。


聖魔剣士 羅刹・・・・新たな敵が今、魔界に降り立つ。



END

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