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神殺し  作者: 雷禅 神衣
3/41

3. 〜魔界炎上編〜

紅がアジトで軍曹の惨殺を楽しんでいる頃、ウルと魔矢はとある現場に辿り着いていた。

「こりゃ思っていた以上だな」

魔矢は一面に広がる血の海を見渡し呟いた。ウルは表情一つ変えず残っていた武器弾薬の回収をしている。

「ざっと数えても12人は居るな。まあ、いずれも魔界では最下級レベルの殺人鬼たちだが・・・」

魔矢は既に息絶えている死体を見てそう言った。

「殺ったのは噂のあの連中か?」ウルが聞いた。

「パイフーと鬼武に間違いない。お前ほどではないとは言え、なかなか残虐だな」

「フン、この程度なら誰でも出来るけどな」

「それはお前だからこそ言えることだろ」

「ハハハ!まあな」

現場に残っている弾痕や傷跡から判断するに、この殺人鬼たちは四方八方に攻撃を仕掛けている痕跡がある。

それはターゲットが一人ではなかったと言う証拠である。

パイフー、鬼武に加え「等々力 薫」、「鮫島 聖」両名の存在があったかどうかは未だ不明だが

少なくとも一人ではなかったはずだ。

「新参者にしちゃぁ、ずいぶん手荒だな。殺し慣れてる連中のようだ」

「何故分かる?」

魔矢が聞いた。

「殺り方の手順が良い。これだけ派手に殺りあって置きながら、連中の足跡は残っていない。

それに死体を見ろ。獣に引き裂かれたような跡があるが、全て致命傷を的確に捉えている」

ウルの言ったとおり、死体には全て致命傷となる傷が無数に残っており、どれも鮮明だった。明らかにプロの仕事である。

「なるほど、さすがに最下級殺人鬼じゃ手に負えなかったわけか」

「だろうな。ほとんど秒殺で決っただろう。この分じゃ中級の連中でも手に負えんかも知れないな」

「安心しろ、その辺はもう手は打ってある」

「あれをやるのか?」

「勿論。これは魔界のいわば儀式だからな」


魔界の儀式・・・それは魔界へ足を踏み込んだ者全てに与えられる試練。

ここ魔界では殺人鬼のレベルも大きく分けて4段階に別れている。

まず最下級レベルは魔界で最も地位の低いレベルで、魔界に足を踏み込んで日の浅い殺人鬼たちがこの階級である。

その上は中級レベル。このレベルになると規定があり、魔界に踏み込んで2年以上の者で

尚且つここ魔界で5人以上の殺人鬼を殺した経験を持つ者たちがこのレベルにランクされる。

そしてその上が上級レベル。このランクは魔界に入った年数は関係ないが

魔界で10人以上の殺人鬼を殺した者だけが得られるランクだ。

更にその上を行くのが最上級レベル。魔界に8年以上生息する人間で

尚且つ一度に10人以上の殺人鬼を相手に出来る者がこのランクに位置する。

大きく分けるとこの4段階に別れる。


そしてそんな最上級レベルの更に上を行くのがS級レベルである。

このS級レベルは魔界に10年以上生息する人間で、一度に15人以上の人間を瞬殺する事が出来

尚且つ武器や弾薬、そして格闘や武術をもマスターするものだけが得られるレベルだ。

このS級レベルになると、S級以下のレベルを持つ者たちを自分の仲間にする事が許されている。

今のところ魔界ではウル、紅、魔矢の3人のみがこのS級レベルを取得している。

つまり事実上、魔界で高レベルにランクしているのはNo,1のウル、No,2の紅、No,3の魔矢だけなのだ。


そして魔界で行なわれる新参者への儀式とは「祝いの宴」である。

システムは至って簡単。魔界に新参者が入ってきた際、最上級以上の殺人鬼たちが

新参者たちに刺客を差し向けるというシステムである。

差し向ける殺人鬼たちのレベルは、撰ぶ側の好みによって変化するが

一般的には最下級か中級を多く利用する。人数も2,3人と割りと少数だ。

今回、新参者たちであるパイフー、鬼武たちの刺客は魔矢が担当する事になっている。


「この有様を見た限りでは連中に最下級と中級では手に負えないだろう。

そうだろうと思って予めそれ以上の階級10人を差し向けておいた」

魔矢が静かに言った。

「振り分けはどうなってんだ?」

「上級レベルの殺人鬼が9人。そして最上級の殺人鬼が1人だ。これだけの数が居れば、例え撃退できても無傷では済まないだろう」

「そこに「等々力 薫」、「鮫島 聖」とか言う連中が加われば、なんとか倒せるだろうな。最も手を組むかどうかは連中が決める事だが」

「そうだな、パイフーと鬼武の二人だけでは少々苦しいだろう」

「さてさて、連中のお手並み拝見と行こうか。ひょっとしたらNo,4はあの連中になるかも知れないからな」

「フフフ、さすがに俺までは倒せないだろうって?」

魔矢はニヤリと笑いながら言った。

「万が一お前がやられるような事があれば俺や紅も動く。まあそもそもNo,4に届くかどうかも分からんけどな」

「いずれにしてもどうなるかが楽しみだ」

「もう刺客は差し向けたのか?」

「ああ、今頃探し回っているだろう。時期始まるさ、祝いの宴がな」

「じゃあ特等席を取りに行こうぜ」

「そうだな」

二人は闇の中へと消えて行った。


魔界炎上・・・・いよいよその火蓋が切って降ろされる・・・・。



END

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