奴隷を買う
奴隷市場アンデンシンにつき、そこにいる男に話しかける。
「奴隷を数人欲しいのだが?」
「私は、グマイアと申します。失礼ですが、あなた様に奴隷を買うだけのお金がると思いませんが・・・」
「相場がどれくらいかわからないがそこそこ金が持ってるつもりだぞ。」
「そうでございますか。奴隷と言っても、愛玩奴隷・戦闘奴隷・メイド奴隷・執事奴隷・運搬奴隷等がいますが、どちらをお求めで?」
「そうだな。戦闘奴隷がいいが他にも見せて貰えるかな?」
「では、こちらへどうぞ。」
俺は、鑑定眼を使い奴隷たちのステータスを見る。
そこで、3人奴隷に目を付けた。
一人目
名前:アイシャ(戦闘奴隷)
Lv:Lv10(上限30)
STR 48
HP 203
MP 26
INT 18
WIS 10
LUK 25
AGI 43
SPD 26
スキル:刀剣術・絶対防御・(刀剣術の奥義)
二人目
名前:レミーア(愛玩奴隷)
Lv:Lv3(上限40)
STR 10
HP 87
MP 85
INT 24
WIS 18
LUK 11
AGI 18
SPD 10
スキル:(風魔術)(聖魔術)
三人目
名前:シュリ(メイド奴隷)
Lv:Lv21(上限25)
STR 43
HP 300
MP 58
INT 35
WIS 40
LUK 33
AGI 41
SPD 35
スキル:メイドの嗜み・(短剣術)(炎魔術)
俺は言った。
「この3人が欲しいのだが・・・」
「愛玩奴隷・戦闘奴隷・メイド奴隷でございますか・・・。戦闘奴隷だけが欲しいと思っておりました。愛玩奴隷のレミーアがゴールド貨5枚、戦闘奴隷のアイシャはゴールド貨4枚、メイド奴隷のシュリはゴールド貨10枚にございます。しめて、ゴールド貨19枚になりますが、払えるのですか?」
「うん。では、これで」
ゴールド貨20枚をグマイアに渡す。
「いい買い物をさせて貰ったからチップ込みで受け取ってくれ。」
「ありがとうございます。またのお越しをお待ちしております。また、お眼鏡に叶う奴隷を仕入れておきますので、今後とも御贔屓に。」
俺は3人を連れ、服飾店に寄ることにした。
「この3人に似合う服を数着見繕ってくれ。金はいくらでも構わない。」
「かしこまりました。では、こちらへお嬢様がたどうぞ。採寸をしてお似合いの服を選ばせていただきます。」
待っている間、次の事を考えている。
『次は、装備と神殿に寄ってから薬草採取に向かうとするか。』
「お待たせいたしました。こんなものでいかがでしょうか?」
「ほう。見違えたな。で、いくらだ?」
「3人分の衣装代で、ゴールド貨1枚とシルバー貨4枚になります。」
店主にゴールド貨2枚をわたし、
「また寄らせてもらう。また頼むな。」
そう言って、店を後にする。
「あのー。ご主人様、私たちにこんな高価な服はもったいないです。どうして、こんなによくしてくれるのですか?」
「んー別に普通だと思ってるぞ。3人とも可愛いんだからきれいな服を着せたいと思っただけだ、迷惑か?」
「いえ。迷惑ということはないのですが奴隷の私たちには分相応という感じがします。」
「まぁ、気にするな。俺の自己満足だ。次に行くぞ。」
そう言って、武器屋アゲートに向かう。
「全員分の装備が欲しいんだが、見繕ってもらえるか?」
「おお、構わんぞ。どんな装備がいいんだ?」
「アイシャには、剣と動きを妨げない鎧を。レミーアには杖とローブを。シュリには、短剣と呪文の詠唱に邪魔にならない装備がいいな。」
「わかったぞ、それではこれでどうだ!いちお、俺が作ったものでそこそこいいものだぞ。新規の冒険者ならいいものを装備して損はない。金があればだけどな。ゴールド貨3枚とブロンズ貨4枚になるがいいか?」
「構わない。それじゃ、これで。」
これでと金貨5枚を渡す。
「これからも世話になるだろうから、挨拶代も含めてだ。」
「俺は、ザックこれからも頼むぞ。」
俺の手を握ってくる。そこで俺のテイムスキルが発動してしまう。
ザックのステータスを吸収したのち、すぐテイムを解除する。
ザックのステータス
Lv:Lv43(上限50)
STR 206
HP 752
MP 22
INT 51
WIS 43
LUK 112
AGI 108
SPD 158
スキル:武器作成・防具作成・斧術・支援防御
「それじゃ、俺たちは神殿に寄ってからクエスト行くんでまた頼みます。」
「おう」
俺たち一行は、リーベック神殿に到着し
「神殿への寄付と神官長による祝福をお願いしたいのですが?」
「寄付をしていただけるのですか?ありがたいことです。神官長にお伝えしますので少々お待ちくださいませ。」
待たされること数分、神殿の応接室に通される。
待っていると、ノック後に上質な神官服を着た神官長が入室する。
「お待たせいたしました。神官長のクレス・アリアでございます。この度は寄進をしていただけるとの事ですので私が直接応対させていただきます。」
「ありがとうございます。俺はヤマト、そして俺の従者のアイシャ・レミーア・シュリです。寄付はプラチナ貨4枚でよろしいでしょうか?人数×プラチナ貨と思っておりますが。」
「そんなにも寄進していただけるとは、まことにありがとうございます。」
クレスが俺の手を握り、またもスキルが発動。
名前:クレス・アリア(神官長)
Lv:Lv85(上限99)
STR 326
HP 1582
MP 2642
INT 159
WIS 318
LUK 222
AGI 268
SPD 299
スキル:神聖術・棍棒術・リーベック神の加護・水魔術・(土魔術)
すぐさま、テイムスキルを解除。
「いえ、俺も神に祝福されていますのでこれぐらいは当たり前だと思っています。」
「そうですか。みなさまにリーベック神の加護があらんことを。」
不思議な光に俺たちは包まれ、神の祝福を受けることができた。
「これで安心して、冒険者クエストに出向くことができます。ありがとうございました。」
神殿を後にして、街をでる俺たち一行森へ入る前に3人に俺のスキルの職業とスキルの説明をする。
「こういう職業で変なスキルを持っている。お前たちはこれから俺の仲間になって欲しい。今は、奴隷という身分だが近いうちに解放しようと思っている。そして、俺の手助けをしてほしい。」
3人は、返事した。
「はい。ご主人様。私たちは、あなたさまの手助けをさせていただきます。解放された後もご主人様といたいと思います。」
「それでだ。お前たちを俺が手に入れた理由は、俺の手助けをしてほしいからだ。俺はこんなチートな能力を持ってるので目立ちたくない。お前たちが中心で動いてるように見せたい。負担がかかるかもしれないがよろしく頼む。」
「あと、お前たちにはまだ覚醒してないスキルがある。レベルが上がれば解放されるかもしれないが俺が今回は覚醒させる。俺の手に触れてくれ。テイムされることになるがすぐにテイムは解除するからな。」
3人が俺の手に触れ、俺はテイムしスキル解放を実行そしてテイム解除。
「終わったぞ。それじゃ、薬草採取にいくとしよう。」
ベルガイトの森の探索に入る事にする。
比較的、森の浅い場所に生えている薬草を探し始める。
浅い場所と言っても魔物が出ない場所ではないので、十分警戒しながら進んでいく。
スライム数匹とゴブリン数匹を倒し、その魔物の核を集めていく。これに関しては、戦闘奴隷のアイシャが詳しかった。
薬草を手に入れ、冒険者ギルドへ帰還する一行。
「まずは、アイシャたちの冒険者登録もしないとダメだな。その前に、奴隷の身分を解放しようと思う。奴隷市場のグマイアのとこに行こう。」
奴隷市場に着き、
「グマイアさんはいますか?ちょっと聞きたいことがあったもので寄らせてもらいました。」
「おお。ヤマトさんじゃないですか。何か私が売った奴隷に問題でもありましたでしょうか?」
「いや、彼女たちは十分に働いてくれている。奴隷身分の解放はどうしたらいいんだ?」
「それは、彼女たちには隷属の腕輪がついております。それに魔力を流し、奴隷から解放すると宣言すれば終わりです。彼女らを解放するんでしょうか?」
「そのつもりだ。これからは、俺の冒険者の相棒として働いてもらおうと思ってるので奴隷のままじゃまずいかなと思ったからな。」
「そうですか。解放した場合、腕輪の効果がなくなりますので逃げられる場合もありますのでご用心を。また何かあればいらっしゃってください。」
「ありがとう。まぁ、解放して逃げられた場合は俺が悪いってことで諦めるさ。」
奴隷市場を後にして、宿屋に向かうことにする。ちょっと休憩して奴隷解放を行ってから、冒険者ギルドへ行こうと考えた。
「ナタリーさん、3人分の部屋を用意して欲しい。できれば、俺のその場の部屋がいいんだが?空いてるか?」
「隣の部屋がそこを使いな。」
「ありがとう」
お礼をいいつつ、金貨1枚を宿代として渡す。
「毎度あり~」
「3人一緒で部屋は狭いかもしれないが、我慢してくれ。部屋に入る前に解放するな。アイシャ・レミーア・シュリを奴隷から解放する。」
奴隷の腕輪が砕けた。
「少し休んでから、冒険者ギルドに行くから部屋で休んでいてくれ。」