第1話 鈍感少年と2人の幼馴染の場合 その1
初投稿なのでお手柔らかにお願いします
ピピピピピピピ
けたたましいスマホのアラームの音で目を覚ます。眠い目をこすりスマホの画面を見ると8時30分を表示していた。
「うぉっ、やべぇ!」
慌てて制服に着替え、ネクタイを締めながらリビングに入るとそこには幼馴染の佳奈と詩織がいた。
「もう健一ってばやっと降りてきて、おばさんもおじさんも出かけたわよ!」
「まあまあ佳奈ちゃん。落ち着いて。」
茶髪のショートカットで小柄な佳奈が呆れながら怒鳴るのを黒髪ロングで発育の良い詩織が宥める。
「悪かったって、でも家に来てたなら起こしてくれればよかったのに。」
「そっそれは仮にもお互いもう高校生なんだし、男子の部屋に女子が…その…ほら…」
なにやら佳奈が顔を逸らしながら小声で何か言っているがこれ以上説教されてたまるかと話題を変える
「そ、そうだ天気予報見ようぜ!雨とか降ると大変だし!あれ…白い」
天気予報を見ようとテレビの電源を入れると、真っ白な画面が映っていた。チャンネルを変えようとしたりリモコンのあらゆるボタンを押すも画面は変わらず、それどころか電源も切れなくなっていた。
「え?テレビ壊れちゃったのかな?健一くん」
詩織の言葉で受け不安になる俺をよそに、さっきまで顔を赤くしていた佳奈がテレビを叩こうとする。
「こういうのは叩けば直るんじゃない?」
「お、おい!ちょっとまt」
俺の制止も聞かず佳奈がテレビを叩いた瞬間テレビから目も開けられないほどの光が発せられ思わず手で目を覆った。
「おお!今回は3人だ!」
聞き慣れない男の声が聞こえ、目を開けるとそこは中世の城の広間のような場所で足元には巨大な魔法陣が広がっていてその周りを何人ものフードをかぶった男が囲んでいた。
「ここは一体…?」
「あれ?健一、もしかして私何かやっちゃった?」
困惑する俺たちに男達の中でも特に高齢に見える男が声をかけてきた。
「私はトリームネと申します、ここは貴方達の世界とは別の世界バラロースです。あなた達には勇者となり、この世界を救っていただきたいのです。」
そうは言われても、何が何だか急すぎて理解が追いついていない。横を見ると佳奈も理解できていないようで困惑している。
「あの…健一くん、これもしかしたら異世界転移したのかもしれないです。」
「おぉ、そちらのお嬢さんは飲み込みが早くて助かりますな。」
今まで黙っていた詩織が少し目を輝かせながら言った。
「どう言うことだ?詩織」
「私が最近読んでる小説サイトで人気なんです。一般人がチート能力を貰って異世界に行ってその世界を救うって言う話が。」
詩織にそんな趣味があったのかと驚いていると、さっきのトリームネと名乗った老人が声をかけてきた。
「さあ王様がお待ちです。こちらにいらしてください。」
言われるがままについていくと長机のある部屋に案内された。長机の奥側には椅子が3つあり真ん中には恰幅が良く立派な口髭の老人が、右の椅子には目の下にくまが出来ている疲れた顔の中年男性が座っており、長机の手前側の少し離れた位置にも同じ感覚で椅子が3つ並んでいた。トリームネが空いていた奥側の椅子に座ると真ん中の老人が口を開いた。
「それでは面接を始める。」
「「「え?」」」
こんな感じの設定の話が読みたかったけどないので書きました。でも文才もないし書くのも大変なので多分すぐ完結させるか放置します。疲れたので第1話その2も明日以降投稿します。