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July 1 p.m. 1:20
『悲しみじゃないんだこれは未来への祈りと呼んで涙流れる』
僕は君に忘れることのできない恋をしていると思っていました。けれどそれは君の思い出が僕の中で、あまりにも大きく、愛しかっただけだったのです。君の香り、考え込むときに唇を尖らせる癖、詩の余情のような君を形作る全てが、僕の中で思い出としてきらきら光っていたのです。思い出は過去のことだから、一際存在感を発揮して、光るのです。そしてその輝きは、今を忘れてしまうほどに綺麗なのです。
そうして、僕は、一人、夜の道を歩いてホテルへ帰ります。夜空には今日も星がきらきら輝いています。