ある年齢になると、子供に戻る!?
この村では、、、【ある年齢になると子供に戻って】しまうんだよ!
他の村では、こんな事はないらしいんだけどね、、、?
僕の住むこの村では、【普通】の事なんだ、、、!!!
ある年齢とは、、、?
個人差があるけど、、、だいたい45歳~55歳までの間に子供に
戻ってしまうらしい...。
子供と言っても、、、?
元は大人だから、中身は大人で見た目は子供って事なんだよ、、、!
簡単に言うとね、、、?
10歳の子供が、お父さんやお母さんって事になる、、、!
自分より下に見える子供が、お父さんやお母さんって、、、?
不思議に思えるのだけど、、、。
これが! この村では、当たり前になっている、、、!!!
それにね、、、?
僕の友達にも、そういった、、、!
見た目が逆転する家族をよく目にするよ。
▽
小さな男の子と女の子が、ボクのお父さんとお母さんだよって!
僕の友達がそうやって、教えてくれるんだ、、、!
見た感じ、、、子供だけの家族のように見えるけどね、、、!
僕の家もね、、、?
もう直ぐ、そうなるかもしれない、、、!!!
僕の名前は 【イエン・マックラィーン】15歳になったばかりだ、、、!
妹の名前は 【ネイリーナ】11歳。
僕のお父さんの名前は 【ブラン】44歳で大柄な大男だけど優しい父親だよ!
僕のお母さんの名前は 【ケイト】39歳でいつも明るく元気な母親だよ。
僕のお父さんが、もう直ぐ45歳の誕生日を迎える...。
家族みんなは、ドキドキで仕方がない、、、!!!
お父さんが何時、、、?
子供に戻ってしまうか、、、?
心配で心配で仕方がないんだ、、、!!!
*
子供に戻ってしまった大人は、、、?
今まで通りの仕事をしている人もいるけど、、、?
僕のお父さんのように力仕事をしている人達は、違う仕事をしなければ
いけなくなる、、、!
大人の時に比べて、力が無くなるし、、、!
体力もそうだ、、、!!!
頭を使う仕事なら、そのまま行けるんだろうけど、、、。
僕のお父さんは、無理だと思う......。
そうするとね、、、?
まあ、最初は国が援助してくれるんだろうけど、、、いつまでもそういう
風に行かなくなるだろうし...。
僕も、学校にずっと通えるかは分からないからだ、、、!
僕はひょっとすると、、、?
この家の“大黒柱”になるかもしれないからね、、、!
今のうちに、僕なりに準備もしている、、、!!!
家族を養えるように、、、僕がしっかりしないとって思っているんだ、、、!!!
▼
でもその事を、お父さんに話しても吞気に考えているみたいで、、、!
『イエン! まだ、お前は子供なんだから! そんな事は考えなくていい
んだよ~! それよりもっと勉学に励め!』
『・・・それは! 分かってるけど、、、? いつか、お父さんだって!
子供に戻ってしまったら、僕たち家族はどうなるんだよ、、、!!!』
『大丈夫! 大丈夫! そんなに心配するな~何とかなるよ~』
『・・・お父さん、』
僕は、この事をお母さんにも話したのだけど、、、?
『イエン! 全部、お父さんに任していたらいいのよ~大丈夫だって!
お父さんが言ったなら、きっと、大丈夫だから~!』
『・・・お母さんまで、』
『それより、勉強はしたの? しっかり貴方は勉強しなさい!』
『・・・それは、分かってるよ!』
『貴方とネイリーナには、どんな事があっても迷惑かけないわ! 私とお父さん
との間で、ちゃんと考えているから!』
『・・・ううん、』
*
僕には分からないけど、、、?
何やら、お父さんとお母さんの間では、何か既に考えている事があるのかも
しれない! 僕は二人を信じる事にした、、、!
そして、お父さんの誕生日の日、、、。
『お父さん~! 45歳のお誕生日~おめでとう、、、!!!』
『あぁ~ありがとう!』
『もし明日、父さんが子供に戻ってしまっても、気にしなくていいからな!
ちゃんと、家族4人でなんとかやっていける! 父さんはお前たちの父さん
には違いないんだから、、、!』
『そうね! 子供に戻っても! “お父さんはお父さんよ!”』
『あぁ、そうだネイリーナ! イエンもだぞ!』
『・・・ううん。』
『じゃ~今から美味しい料理を運んでくるわよ~』
『わーい! ネイリーナ嬉しい~!』
その日の夜は、家族4人でお父さんのお誕生日をみんなで祝った、、、!
▽
でも次の日、、、まさかの事が、、、!?
お父さんが子供に戻っていた、、、!
『おはよう~イエン、ネイリーナ!』
『えぇ!? お.お父さんなの、、、!?』
『あぁ、身体が急に縮んでしまったけど、、、? お父さんだよ!
でも、なんだか? 不思議な気持ちだな~! 父さんより年上の息子と
娘がいる感じだよ!』
『・・・お父さん、』
『わーい! 私よりお父さん、背が低いよ~可愛い~!』
『おいおい? ネイリーナ! 父さんをからかうなよ~!』
『・・・それで! これから、仕事はどうするの、、、?』
『そうそう! その話だが父さん! プロのカメラマンになろうと思ってな!』
『えぇ!? そんなに簡単になれるものなの、、、?』
『まあ~最初は見習いからだ! こうなった時の為に、予め知り合いの
カメラマンの人に、ちゃんと話はしてある、、、!!!』
『・・・本当に大丈夫なの? 今まで力仕事ばかりしてきたのに、、、。』
『あぁ~大丈夫だ! それにな! 父さんの子どものころの夢はカメラマン』
だったんだよ! その夢が叶ったんだ!』
『・・・そうなんだ、』
『あぁ!』
*
子供に戻ったお父さんは、夢だったプロのカメラマンになるために
毎日、見習いとして頑張りだした、、、!
これって? 第二の人生ってやつなのかな、、、?
今の方が、凄くイキイキして仕事をしているように僕には見えるよ、、、!
僕たち、家族の為にいままで頑張ってくれていたのかなって、、、。
・・・そう思う。
これからは、自分の夢の為に頑張って欲しい!
【父さん! 身体は小さくなってしまったけど? カッコイイよ!】
そんな時、、、!?
『えぇ!? ウソ!? まさか、、、!? 母さんまで子供に戻っちゃっ
うなんて、、、? そこは、まだ考えてなかったよ、、、!?』
最後までお読みいただきありがとうございます。