私の混乱カルーセル!もう、いい加減にしてください!早速ピンチです
続きました
続くかもです。
目の前の沢城さんというイレギュラーに気を取られていた私ですが、もっとイレギュラーなのは私と沢城さんが何故こんな場所にいるのかというところでした。
それを忘れてしまっていました。
沢城さんに言われてゆっくり後ろに振り返ってみるとびっくり。見たこともない大きな生物がいたのです。
「あかりッ…何してるの!逃げましょう!」
何のコメントも出てこないで石像のごとく固まってしまっていた私の手を引っ張って沢城さんは走りだしました。
でも、普通に考えてみてください。びっくりもしますよ。
いきなり草むらから大きな猫が現れたんです。そりゃもう私の3倍くらいはありそうな大きな猫で。その猫がくわっと口を開けて私のことをギラギラとした目で見てたんです。
信じられますか?私には信じ難いです。
けれどもその猫に襲われそうになったのも事実で。
今こそ沢城さんのおかげで逃げ回ってはいるものの沢城さんに手を引かれていなかったらどうなっていたことやら。彼女は私の恩人です。
しかし状況が良くなったわけではありません。未だに何一つ解決していないのです。
「さささ沢城さん、どうしましょう…これは一体、なんなの、でしょうか、」
「分からない…分からないわ。けれど私達ではあの化け物に対抗できない、のでとりあえずこの草原を抜けて人が居そうな所に向かい、ましょう…!」
流石は沢城さんです。彼女の顔にはたくさんの汗こそ浮かんでいるものの、現状をできる限りの範囲で把握しその中で最善と思われる策を練り上げていました。
しかしこの草原はどこまで続いているのでしょう…。隠れようにも草原には何もなく、隠れようもありません。あるのはお天道様ぐらいです。お天道様は私の元いた世界と変わらず呑気にお空に浮かんでいます。
「……ッ!?」
「あかりッ!?」
なんということでしょう…お天道様をみていたら足元の小石に躓いて転んでしまいました…。私は一体何をしているのでしょうか、
とにかくこの状況で転んでしまうというのは物凄く悪いことです。だって逃げていたんですから。
「キシャァァァァァァァァ」
もう…ダメみたいです。大きな猫さんは私を食べようと赤い口内を見せつけるようにグワッと口を開けて私の方に……
「あなたの相手は私よ!」
もうダメかと思った時、沢城さんが大きな猫に小さな体で体当たりしました。
猫は少しよろけ、その目線をを私から離し、キッと沢城さんのことを睨みました。
「私が暫く相手をするから!あかりは逃げて助けを呼んで来て頂戴!」
「そんな!沢城さん、無茶です!そんなことしていたら貴方が…!」
「い、いから早く!!!」
沢城さんは猫さんの凶暴な爪から華麗な身のこなしで逃げていますが明らかに状況はよろしくありません。
この状況で沢城さんのことを置いて行くなど、!ありえません!
どうしたらいい…どうしたらいいのでしょう…!
ふと、私は足元を見ました。
そこには先程私が躓いて転んだ憎き小石が。
…やるしかない。
私は覚悟を決めて近くに落ちていた小石を集め始めました。
アドバイスくださると嬉しいです