第三三話 人事の先触れ
アリステル班の活動は今しばらく延長となり、変わらぬ顔ぶれ四人で山積みとなっていた任務の消化に当たる。
この班が編成された表向きの目的のひとつは、小回りの利く少人数で雑多な諸問題に対応することだ。必然的に班の活動は何でも屋、便利屋的な色合いが濃くなる。軍医として優秀になれさえすればよいのはサマンダだけで、ラシードも私も二人で何でも解決できるようになる必要がある。そういう意味では、アリステル班に与えられる雑多な任務は、私たちにとって最良の職任訓練である。
結成最初期の苦難は、今思い返してもまったく笑えない。考えてもみてほしい。実際に問題を解決する能力があるのはアリステルだけで、ラシード以下三人は本当に何もできないズブの新人だったのだ。
ラシードは、軍人としては新人ではないが軍医としてはサマンダ未満の状態で、サマンダは回復魔法や医学知識は新人として優秀なだけで戦闘力的には並の新兵、私は情報魔法を使えるけれど、核となる小妖精の能力をまるで把握できていない。アリステル以外は誰も何もできない状態だ。任務受託、事前の情報収集と準備、現地調査、得られた情報の分析と問題抽出、解決策の立案、立てた案の実行、結果の確認、評価と最終報告、アリステルはこれらをひとりで全部やりながら私たちの面倒までみなければならない。魔力硬化症に冒されているアリステルが、よく過労で倒れなかったものだ。
班の結成から数年が経ち、私たちは軍人としてそれなりに優秀な状態になった。私たちの能力の高さは、そっくりそのままアリステルの優秀さと言っていい。もしもアリステル以外の人間が班長に就任していたら、私たちはここまで成長できなかった。そればかりか、任務の途中で全員命を落としていたに違いない。
私がエルリックに付いてマディオフに行くと確定している現在、アリステル班が行わなければならないのは、小妖精の能力無しには解決が難しい問題への対応だ。軍医的な能力を必要とされる任務は全て遮断し、不正や汚職の調査、他国からの間諜の洗い出し、人物の相関図の構築など、情報魔法使いならではの任務に邁進する。本来であればこれらは専ら憲兵が手掛ける業務である。
絶対に下手を打てない繊細な集中力を必要とする任務ではあるけれど、私以外の班員には無聊な時間が多々生まれる。調査の中心となって動く私にしても、体力や魔力的に消耗が激しいか、と言われるとそんなことはない。持っていかれるのは精神力ばかりで、体力の消費はごくわずか、魔力は無消費に近い。そうなると必然的に生じるのがアリステルによる軽めの訓練時間だ。
エルリックの訓練に比べると確かに軽めではあるのだが、あの新種のアンデッドが与えてくる課題とはまた別種のキツさがある。エルリックの訓練はどちらかというと瞬間的なキツさが目立ち、負荷がかかる時間はあまり長くない。アリステルが課す訓練は軍人らしい、持久力を求められるものが多い。訓練終盤に差し掛かるまでは考え事をする余裕があり、雑念がチラホラと浮かんでしまう。
私は二年前の、エルリックと出会う前のラシードよりも確実に強くなった。けれど、エルリックと出会うことでラシードの成長も加速してしまった。私とラシードの差は縮まるどころか、むしろ開いてしまっている。
ラシードの戦闘力の根幹となっているのは、ラシードが愛してやまないあの筋肉だ。元々ラシードは男の中でも力が強い方だった。それがエルリックの強制給餌により猛烈な筋肥大をきたしたことで、今では手が付けられないほどの膂力になってしまっている。
私がこの先、筋力でラシードに追いつく可能性は皆無と言っていい。仮に今後、ラシードが肉体的に一切成長しなかったとしても、私は何年かかってもラシードに追いつけない。どう考えても骨格的に無理がある。ラシードよりも強くなろうと思ったら、筋力ではなく魔力のほうを成長させなければならない。
年齢的に、ラシードの急峻な魔力成長はあと数年で終わりを迎える。私はもうちょっと余裕があるから、成長期が終わるまでに筋力差を補って余りあるほどに魔力を増加させたいところだ。『総魔力量がラシードよりもほんの少しだけ多くなった』では、全然足りないのだ。
勝算はある。それは成長機会の差だ。マディオフに行く間、エルリックの訓練を受けられるのは私だけだ。それならきっと……。
待てよ、私だけ!? まさか三人分の訓練が私に集中する、なんてことにはならないだろうか……。
努めて表情には出さないようにしていたのだが、私の訓練相手であるサマンダがふと剣を撃つ手を止めた。
「あんまりテキトーな訓練をしてると、班長に怒られるよー。マディオフに行くのが嫌なのかもしれないけどさー」
洞察力の鋭いサマンダは私が考え事をしているのに気付いていた。表情には出ていなくても、集中力の無さが私の剣にしっかりと出てしまっていたようだ。
去年、マディオフ行きの話が出た時に私がそれを是認したのは必要に迫られていたからであり、決して行きたいわけではなかった。今は当時よりも、エルリックの力になりたい、という想いが強く、マディオフ行きを厭う感情はそこまで大きくない。
ただ、不安が消失したわけではない。エルリックという集団そのものに対する不安は全く無いけれど、アンデッド排斥の危険思想を持つマディオフをエルリックとともに訪れる、という点は、今でも少し、いや、かなり不安だ。
エルリックは変装魔法が使える。私も偽装魔法を覚えた。マディオフの街中に入っても、四六時中アンデッドとして身を追われる、ということにはならないはずだ。だから、きっと大丈夫。私は何度も自分の心にそう言い聞かせている。
「それほど嫌ではありません。訓練に身が入っていなかったことについては反省します。集中し直しますので、もう一度お願いします」
私は、止まっていた訓練の手を再び動かした。
私とサマンダの横ではアリステルとラシードが戦闘訓練を行っている。アリステルは魔力を使えないから、二人とも闘衣を纏っていない。闘衣無しの剣戦闘に関しては、ラシードはアリステルを既に超えている。体調は良好といっても、アリステルでは力の有り余ったラシードの相手をするのは大変そうだ。
アリステルにもエルリックにも口を酸っぱくして指導され続けた結果、ラシードの剣は力に任せた振り回しではなく、しっかりと制御された剣術になっている。ちゃんと制御されていてもその膂力は際立って高い。ラシードが撃つ重い斬撃を捌くのは一苦労だ。
アリステル班において、力のラシードに対して技で応じられるのはアリステルだけ。しかし、アリステルの技術をもってしてもラシードに訓練で全力を出させることはできない。
これで闘衣を纏っての訓練になると、ラシードの相手を務められるのは私以外いない。闘衣戦闘ならばアリステルは今でもラシードの上を行っているだろうけれども、病身のアリステルに無理はさせられない。
ラシードは筋力を極力抑え、闘衣を纏って行う“剣の素振りの延長”くらいの感覚で私との訓練に臨む。私が“絶”を使えるようになったのはつい最近で、ラシードの下手な絶よりも私の絶は更に下手だ。下手くそ二人が組んでも、地稽古としてなかなか形にならない。
闘衣は覚えなければならない技術が山ほどある。エルリックやアリステルは呼吸をするように絶をできるというのに、私は集中に集中してやっとできるくらいのもので、それでいながら成功率はあまり高くない。地稽古は数分もせずに集中力が限界となり、集中力が枯渇した後は絶どころか闘衣すら不安定になる有り様だ。限界を超えた時にサマンダと交代できればいいのだが、サマンダは絶どころか、やっと闘衣を使えるようになったばかりだ。絶の習得にはまだしばらくの時間がかかる。満足に闘衣戦闘の訓練ができないラシードは少々不憫である。
闘衣は戦いに身を置く者が一定以上強くなったときに必ず相対することになる永遠の課題だ。
まずは使えるようになること。多くの者がこの壁を越えられない、しかし、強くなりたかったら何が何でも越えなければならない高い壁である。たとえ、どれだけ下手であっても、形だけであっても関係ない。闘衣を習得したものは強者で、習得していないものは弱者だ。これが戦闘の世界における絶対的な原則だ。残酷なまでに公平かつ明確な強さの線引き、それが闘衣という技術の有無なのである。
闘衣を習得して晴れて強者の仲間入りしても、先は遐邈である。しかし、絶望する必要などない。闘衣が上達すればするほど、天井なしに強くなれる、ということなのだから。
闘衣は、アリステルをして、『病に冒されていなかったとしても極めることは不可能』と言わしめる深邃な技術であり、強くなるための最短経路と言っても過言ではない。
それほど大事なものだというのに、私がアリステル班から抜けると、ラシードは闘衣を纏って剣戦闘をする相手がいなくなる。
私はラシードよりも強くなりたいと思っている。しかし、満足に成長機会の得られなかったラシードより強くなれれば満足、というものではない。環境に恵まれて自らの才能の限界を突き詰められるほどに強くなったラシードを私が軽くひねる。こうでなくてはならない。
サマンダが仮に私やラシードと同じくらいの期間で絶を習得するとして、順調でもあと一年前後はかかる計算になる。一年も訓練相手がいないと、ラシードの成長はひどく足踏みすることになる。このままだと、私の思い描く理想のラシード打倒計画は幻夢となってしまう。
ん、待てよ。私が欠けたら、誰か補充人員がアリステル班に配属となるのではなかろうか。
私以外の四人で任務にあたる新アリステル班の活動を、何とはなしに想像してしまう。
想像の中の配属人員はチャラついた男だ。対話能力は私よりもずっと高く、アリステルたちは持ち前の優しさもあって、新人をすぐに班員として受け入れる。厳しい任務をこなすうちに、四人は今までの私たち以上の堅い絆で結ばれていく。
ただの想像に過ぎないのに、怒り、悲しみ、嫉妬、疎外感、様々な負の感情がゾワゾワとこみ上げてくる。
と、サマンダが再び手を止めた。
「ラムサス、大丈夫?」
サマンダの口調は叱責するような強いものではなく、こちらを案じたものだった。
その口調で初めて自分の異常に気付く。私は知らぬ間に目の縁に涙を溜めていた。
「はい、だいじょ……」
大丈夫。胸が詰まってしまって声が出なくなり、短い単語ひとつを最後まで言い切ることができない。なんとか落ち着きを取り戻そうとすればするほど焦る気持ちに拍車がかかり、呼吸まで辿々しくなっていく。
「どうした、ラムサス!? 怪我でもしたのか?」
黙って自分の訓練に集中していればいいものを、異変に気付いたラシードがこちらにやって来た。
「何でもないでーす。大尉は向こうに行っててくださーい」
サマンダがラシードと私の間に身体を挟み入れるようにしてかばってくれた。
「少し向こうで休んでおいで」
様子を察したアリステルの厚情で、私はサマンダに支えられて訓練場の端まで行き、腰を下ろした。
しばらくの間サマンダの胸を借りて、顔を世界から隠す。
アリステルも班員たちも私の心情を察し、心を正常化するための時間を与えてくれている。私はこうやって甘えることを許されている。
皮肉なことに、『早く落ち着かねば』という焦りがなくなると、心は急速に落ち着きを取り戻す。我に返ると目頭はヒリつき、鼻は外も中も不快な状態になっている。でも、もう話すのに支障はなさそうだ。
そこへアリステルが来て、私の横にかがみ込む。
「今は話ができるかい、ラムサス?」
「はい。申し訳ありません、班長」
アリステルは気を遣って私から視線を外し、訓練場の真ん中の方を向いている。
「マディオフに行くのが嫌?」
「いえ……。不安が無いとは言いませんが、マディオフ行そのものは、あまり嫌ではありません。ただ、私がいなくなったら、他に誰かひとり新しい人員がこの班に補充されて、新しいアリステル班になるのかな、と思ったら途端に悲しくなり、醜態を晒してしまいました」
普通の軍人上官には決して話せない、ありのままの想いをアリステルに伝える。
「そっか……」
アリステルの横顔はいつもと変わらないようにも、どこか寂しそうにも見える。
「ラムサスがジバクマを発ったら、僕らの班は解散だ」
「えっ、そうなんですか!?」
少し離れた場所で聞き耳を立てていたラシードが驚いてこちらに来た。
「正式には決まっていないけどね。サマンダは軍医としてひとり立ちできる。まだ僕も教えたいことがあるけれど、ひとりで傷病兵や患者の診察に当たっても問題ない。難しい症例に当たっても、自分で調べたり、他の軍医に意見を聞いたりして解決し、成長していける。ラシードも、先輩軍医が周りにいれば、治療は問題ないと思うし、剣については僕以外の手練れが訓練相手としていたほうが好ましい。この班の結成目的の半分は、もう達成してしまったんだ」
残るアリステル班結成の表向きの理由、それは、病魔に冒されているアリステルの身体が動き、頭脳明晰なうちに知識や技術、能力をラシードとサマンダに伝えることだ。私への教育や訓練は、どちらかというと二人のついでである。アリステルの魔力硬化症は軍にも報告済みの情報だ。アリステル・ズィーカという軍人は軍が保有する戦力の中でかなり上位に位置している。そんなアリステルの病気は、一応軍事機密のひとつになっているものの、軍の内部ではある程度公開しないと人事に支障をきたすため、機密度はそこまで高くない。
残された時間の短いアリステルは若手と新人に職任訓練を行いながら、同時に医療班あるいは特殊捜査班として、一般の憲兵では処理困難な首都近辺の事案の対応に当たる。特殊捜査の成否は全てアリステルの頭脳にかかっている。ここまでが、表向きの口上だ。アリステルが様々な方面において才能を発揮できる珠玉の才人だからこそ成立する偽装工作である。
実際のところ、特殊捜査において最も重要なのは私の小妖精の能力だ。ラシードとサマンダがそのことを察したのは、班を結成してしばらく経ってからであり、確信に至ったのはエルリックと出会い毒壺に籠ってからのことである。
軍では所属軍人の能力を細部に至るまで把握している。私は小妖精の能力を軍にも隠しているため、アリステルを補助するための魔力量測定魔法とかアンデッド感知魔法のような比較的簡単な情報魔法しか使えない木っ端軍人、ライゼンの子供としては出来損ないのひとり、ということになっている。
ああ、今は偽装魔法が使えることも軍に把握されているか。それでも、ライゼンの子供という肩書きには見合わない低能力者、という認識は覆らないだろう。
小妖精の能力を駆使してジバクマの病巣を人知れず滅する。それこそ、“仲間”以外の軍人や憲兵にすら悟られぬようにして、悪を討つ。それが裏目的のひとつなのだ。
裏目的はまだ他にもあった。解散目前となった今、その話はもういいだろう。続きは私がこの国に戻ってきてからだ。
表の目的の方に再度、思考を傾ける。
アリステルの下でラシードとサマンダは十分に成長した。成長幅が期待どおりだったのはサマンダの軍医的な能力だけで、ラシードの軍医能力と戦闘能力、サマンダの隠密能力などは、期待を遥かに超えた成長を遂げている。
特殊捜査のほうはまずまずの成果を上げた。しかし、私が抜けた後のアリステル班は任務遂行能力が激減する。いかに優秀なアリステルといえど、ひとりで汚職問題を捜査して全貌を解明することはできない。
表向きの理由だけを考えても、アリステル班を今のまま継続することはできないし、継続する意味もないのだ。
「僕も第一線に復帰するのは無理でも、指導者としてはまだ何かしらができると思う。この班が解散になったら、また、新人や若手の指導に当たろうと思っている。三人とも立派に成長して、もう新人ではなくなった。“仲間”にはもう、そのことを伝えてあるから、バルボーサ大将たちが色々と取り計らってくれている最中だよ」
私の部分が入れ替わるだけの微小な再編ではなく、班長が同じなだけのほぼ完全な新構成であれば、私の屈折した感情は暴走せずに済む。生まれるのは、四人が別々の道を歩むことへの寂しさだけだ。
「もっとこの四人でやっていきたかったなー……」
「軍でも憲兵でも必ず異動はあるよ。階級だって段々変わっていくんだから」
私がマディオフから戻ってきたら、ラシードとは一緒になるけれど、アリステルともサマンダとも軍人として行動を共にすることはもうないだろう。
魔力硬化症治療薬の合成が軌道に乗るまでは、サマンダとアリステルとの繋がりは今後も続くかもしれない。しかし、その繋がりはか細いものだ。薬なんて配達してしまえばいいだけで、顔を合わせる必要などないのだから。
「三人はもう強い。力を持ったら、今度はそれを最大限、誰かを助けるために使わないといけない。四人一緒にいると、効率が下がってしまう。特にラシードとサマンダは、新しい配属先で自分の後輩や部下を指導しながら、自分も成長することを考えないといけないよ」
「班長ー。今の言葉の前半、東天教の教えですよねー」
「教義だからそう話すんじゃなくて、僕自身がそう思ったから話しているんだよ」
サマンダが珍しくアリステルの薫陶に茶々を入れる。上官の話を聞く軍人とは思えない緩い空気、最後まで本当にアリステル班だ。
思えば紅炎教のサマンダと東天教のラシード、二人は宗派が逆なように思う。ラシードは聖属性攻撃であるホーリーバッシュが使える。そして軍医の割に回復魔法がそこまで得意ではない。経歴上、仕方のないこととはいえ、能力を見る分には東天教というよりも、紅炎教の信徒らしさがある。
よくよく考えると、得意ではない回復魔法をこれだけ使えるのはとても凄いことだ。学力だって極めて高い。アリステルという特別すぎる人間が上にいるせいで目立たないだけであり、ラシードだって素晴らしく優秀な軍人なのだ。
サマンダは回復魔法が得意でも、聖属性攻撃は全くできない。洞察力や対話能力の高さなど、軍医本来の任務に必要な基礎能力を十分以上に備えている。
アンデッド殲滅に長けた紅炎教と治療の得意な東天教、それぞれの宗派の特徴を真逆にしたのがラシードとサマンダだ。どちらの宗派にも、修道士や医者がいるから、二人が特別に変わっている、とまでは言わないが、何とも皮肉めいた取り合わせである。こういう巡り合わせでさえなければ、能力的にも性格的にも二人は相性として悪くないと思う。これは考えても意味のない夢想だ。
アリステルがゆっくりと立ち上がってこちらを向く。
「さて……今日の訓練は中途半端になってしまったね。もう切り上げて、代わりに身体をしっかりと休めよう。なんせ、明日からは少し首都を離れるからね」
了解しました、と三人で揃って返答する。
首都近郊の村に起こった問題への対応が、明日からの任務なのだろう。愚痴を吐くのもまた詮無きことではあるが、いい加減不正とか汚職の調査ばかりでうんざりしていたところだ。アリステルたち三人の能力が光るような、医療的な任務に久々に身を投じたい。
その日、アリステルから任務の詳細を説明するブリーフィングは無く、私たちはゆっくりと休息を取った。




