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VRでジョブチェンジ!  作者: oga
第三章 遺跡ハンター
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死闘の行方

 ミシミシ、と天井から音がした。

エリオットが私を追ってきたのだ。

先ほどから明確な殺意を私に向けてきている。


「だが、説得するしかない……」


 私は思考を巡らせた。

……望みは薄いかも知れない。

それでも、今思い付いた方法を試すしかない。

私は、急いで転がっているジェットパックを背負った。

そして、手元のコントローラーに付いているつまみを絞り、出力を「最強」に合わせた。

リュックのひもを引いて、エンジンを回す。

 

「さあ、来いっ!」


 天井が砕ける音と共に、エリオットが降ってきた。

巨体が降り立つと、ズウウウン、と地面を震わせる。


「隙を見せてくれ、エリオット……」


 間合いはおよそ10メートル。

この距離なら、毒ガスを吐いてくる可能性が高いか?

案の定、エリオットが息を吸い込んだ。


「今だっ!」


 私は、手元のスイッチを押してエンジンを吹かした。

ドン、という音がし、凄まじいスピードでエリオットに迫る。

あまりの勢いに、コントローラーを操作する暇が無かったが、リュックの重みで前かがみになっていた為、そのままエリオットの顔面に向けて飛んでいった。


「……!?」


 目の前に何かが飛んでくれば、条件反射で目をつぶってしまう。

思い描いた作戦とは若干違うが……

私は、エリオットが毒ガスをまきちらす前に、顔に張り付くことが出来た。


「グオオオオーーーッ!」


「まず、殴ってしまったことを謝らせてくれっ! 本当に、すまなかった!」


 丸飲みにされないよう、口にしがみつき、全力で叫び続けた。


「こんな未熟な親を、どうか許してくれっ」


 今にして思えば、反発されて当然だ。

自分が正しいと思うことを、殴って無理強いさせようとしたのだ。

エリオットは理屈を求めた。

理由が無ければ、納得することは出来ない。

当然ではないか。

何故、そんなことに気づかなかったのだ!?

私は、自分の拳が憎くなり、噛みついた。


「こんな、こんなものが無ければっ」


「モウイイッテ、ウルセーナ」


 気が付くと、エリオットは元のサイズに戻っていた。







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