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VRでジョブチェンジ!  作者: oga
第三章 遺跡ハンター
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死闘

 私が正門に向かい走っていると、背中を押され、転倒した。


「なっ!?」


 石に躓いた訳ではなく、エリオットが翼で突風を引き起こしたのだ。

エリオットは、朽ち果てた城壁の一部を鷲づかみにすると、それをむしり取り、こちらに投げつけてきた。

ドオン! と耳元で衝撃音が鳴る。

狙いは私から外れたものの、正門に命中し、扉が塞がれてしまった。


「親に物を投げつけるとは、何事だ!」


 ……と言いたい所だったが、次のモーションを見てまずい、と思った。

エリオットが息を深く吸い込んだからだ。

そして、黒に近い紫の煙が広範囲で吐き出された。

私は息を止めた。

しかし、異変が起きた。


「……!?」


 私の衣服が溶け出したのである。

この煙は吸い込むだけで無く、触れるだけでもマズい。

煙をかき分け前に出ると、私の体は横に吹き飛ばされた。

どうやら、尻尾で横殴りにされたらしい。

幸い、毒ガス地帯からは抜けたものの、グラスをかけたまま手痛い攻撃を食らってしまった。

私は草の上で悶絶した。


「があっ……」


 骨が折れる、というのはこういう感触なのか……

どうにかこらえて立ち上がると、視界にあるものが映った。

ジェットパックで城の上に向かうあの老人だ。


「アークコアを手に入れるつもりか……」


 ……あのジェットパックでエリオットの背中に飛び移れば、攻撃を防げる。

そのまま、エリオットに呼びかけるのだ。


「約束を放棄するわけにはいかん」


 エリオットに乗って、魔女に会いに行き、セナと勝負するという約束。

そして、ちゃんと謝るのだ。

殴ってすまなかったと。


「こんな痛みなど、関係ない!」


 私は垂直に切り立った城壁にしがみつき、隙間に爪をかけて強引に上り始めた。


「グアッ」


 爪が剥がれ、血が腕を伝う。

それでも、無理矢理登っていく。

こんな指の痛みなど一瞬で終わる。

しかし、エリオットを殴ってしまったという後悔は一生消えることはない。

どうにか城の窓から中に入ると、あの老人を探した。

 

「……!」


 開け放たれた2枚扉がある。

その中に入ると、老人の姿はなく、ジェットパックと衣服類だけが無造作に床に置かれていた。

そして、眼前には、燭台とその上に置かれた球体があった。


「アークコアか!」


 

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