地下へ
遺跡の1階を散策した結果、下に進むためのルートが2つあることが分かった。
1つは私が見つけた道だが……
「ロープが一本垂れているだけか」
マンホールの穴のようなものが開いており、先を見通すことができない。
少なくとも、ライトで照らして着地地点を見極める必要がある。
「アオモリ、こっちにもあったわよ!」
もう一つはマリーさんの見つけた道だ。
こちらは、完全に補修が終わった階段で、照明までばっちりである。
「あんな危ない所を進むなら、絶対こっちよね」
うむ。
悩む余地はないだろう。
その時、エリオットが喚きだした。
「コッチハ、血ノ匂イガスルゾ!」
血の匂いだと……
しかし、私の嗅覚では分からない。
「えっ、危険なの?」
……ここはダンジョンだ。
多少なり、死者も出るハズだ。
「……進もう。 ただし、出会い頭に魔物に襲われる危険もある。 見通しの悪い通路などでは、良く注意するんだ」
「じゃあ先進んでよ。 私とエリオットは付いてくからさ」
「早ク案内シローッ」
……そんなものは言われなくてもする!
私たちは階段の一番下まで降り、扉に手をかけた。
中に進むと、左右に別れる道がある。
「……こっちだ」
勘で右に進み、クランクを通過、角を曲がると、見通しの良い廊下に出た。
更にしばらくすすむと、鍵のかかった扉で進めなくなってしまった。
扉の脇にカードを読み込ませる装置があり、それをかざさなければ解錠されないようだ。
「カードを探さねばならないが……」
すると、反対側から悲鳴が聞こえた。
「や、やめろ! 俺はカードは持ってな…… うぎゃああああーっ」
まさか、カードの奪い合いが行われているのか!?
「あ、アオモリ、ヤバそうだよ……」
「一旦戻ろう」
引き返し、最初に入った扉を開けようとしたが、開かない。
どうやら、内側からは入れない仕組みになっているようだ。
「えっ、こっちもカードないとダメなの!?」
「お前か? カードを持ってんのは」
全身に返り血を浴びた男が、数メートル先に立っていた。




