新しい仕事へ
「あ、あんたちょっと黙りなさいよっ……」
「トリーッ、ヤキトリクイテーッ」
何だ何だ? と注目を集める。
このままではこのフードをかぶっている子供がドラゴンだとバレてしまう。
「みんな、私に注目しろーっ! 今から最高に面白いギャグを披露するっ!」
私は、全力でそう叫んだ。
視線が一気に私に集中する。
「え、ちょっとアオモリ、大丈夫?」
半笑いでマリーさんがこちらにやって来た。
ば、馬鹿者! 2人がこの場を離れなければ意味がない。
「スベッタラ金カエセーッ」
「おっさん、頼むぜ~」
何やらギャラリーまで出来てしまった。
くそ、本当にやらなければならないのか……
私は、コホン、と咳払いをし、物まねを披露することにした。
「お、おいっ、鬼太郎っ」
「……」
某有名妖怪の物まねなのだが……
「ちょっとどもったのがマイナスだったな。 まあ、勇気だけは褒めてやるよ。 1000マネーだ、取っとけ」
「あ、ありがとう」
この1000マネーと、元から私のもつ1000マネーを足して、焼き鳥を3本購入した。
これで残金は500マネーだ。
しかし、マリーさんが一文の持ち合わせも無かったとは……
馬車で3人で焼き鳥を食べながら、今後の方針を固めることにした。
「しっかし、おい、鬼太郎って」
「その話はいい。 今後、3人でエリオットのエサ代を稼いでいかなければならないが、顔が割れるのはマズい。 そこで、この広告を見てくれ」
私が2人に見せたのは、遺跡開放、冒険者よ来たれ! と書かれている紙で、道端に落ちているものを拾ってきた。
「このチラシによると、遺跡と呼ばれるダンジョンのような場所があり、そこに住み着く魔物を倒しながら進めば、アイテムを手に入れることが出来るらしい。 そのアイテムを売れば、金が手に入る」
「おっ、いいじゃん。 私、バイト経験とかないから、むしろそういう分かり易いやつがいいかも」
こうして、私たちは遺跡に向かうこととなった。
ちなみに、チラシには、最後にこう書かれていた。
最下層にあるアークコアを手に入れれば、1000万マネーで国が買い取る、と。




