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VRでジョブチェンジ!  作者: oga
第二章 メッセンジャー
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オークション会場へ

「あっづ!」


 私は部屋の中で叫び、反射的にグラスも外していた。

出来るだけ声は抑えたかったが、今のはやむを得ない。

下から妻の声が聞こえてこないのを確認し、ゲーム内に戻る。





 ゲームに入ると、私は全身がひりつくような痛みを覚えた。

更に、なぜか右腕が痛い。

これは、誰かに噛まれている……


「やめろっ!」


「おわっ!?」


 腕を噛んでいたのはキツネの少年ではないか。


「おっちゃんが美味しそうに焼けるから、つい」


「……私は生きている。 それより、あの竜を手なずけるのはかなり難しいようだな」


 竜は、はっきりと私に背を預けるつもりはないと言った。 

しかし、少年の話では、国で唯一竜を手なずけている者がいるとのことだ。


「セナ…… だったか。 彼はどうやって竜を手なずけたんだ?」


「そんなの自分で調べればいいじゃん! 子供にばっか教わって、恥ずかしくないの?」


 ……そうだった。

このゲームでは、情報を引き出すのもタダではない。

この少年も、しっかりその例から外れないらしい。


「そうだな。 すまない、自分で調べるとしよう」


「セナはね~、ドラゴンを赤ちゃんの時から育ててたらしいよ。 だから、竜はセナのことを自分の親だと思ってんだ」


 ……結局、知識を披露したい欲求に負けてしまったか。

まぁ、子供っぽい一面がみれて良かったが。


「なるほど。 しかし、そうなると更に難儀だな。 竜の赤ちゃんなど、竜の巣にでも潜り込まねばなるまい」


「それがさぁ、実は、ある冒険者グループが竜の卵を持って帰還してきたんだよね。 それが明日、街のオークションに出品されるらしくて、うちのパパとそれを落札しに行くんだ」


 ……渡りに船とはこのことだ。

だが、落札するほどの資金など持ち合わせていない。

少年の父親はかなり裕福なのだろうか。


「……なるほど、情報を提供してくれて、ありがとう」


「竜の卵はオイラのだからね! おっちゃんは落札したらダメだよ!」


 私はとりあえずオークションに参加してみることにした。

その日は眠りに着き、翌日再度街のオークション会場へとやって来た。








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