鉄集め
私は始めに、日雇いの仕事がないかを探すことにした。
しかし、日雇いとなると、どのようなものがあるのだろうか?
郵便局の場合、忙しい年末年始だけ学生のアルバイトを使う、といったことはあるが……
アームズショップで試しに聞いてみたが、やはり一日だけ雇うということはしていなかった。
更に、店員はこう言い放った。
「バイトにだって面接がありますよ。 裏方ならともかく、その格好で客先に出るおつもりですか?」
「……?」
私は指摘されるまで気が付かなかった。
店のガラスケースに写った自分を見て、驚いた。
ボサボサの髪に、不揃いの髭、よれたTシャツ。
こちらの世界での私の格好は、見るに耐えないものだった。
「まさか、髭まで伸びるとは……」
幸い、こちらにも万屋 と呼ばれるコンビニのような所があり、そこで髭剃りを購入することにした。
しかし、またしても別な問題が発生した。
「500マネーになります」
確か1000マネー残っていたはずと、財布の中身を見てみるが、250マネーしかない。
「……まさかっ!」
私は2回死んだ。
死んだ際のペナルティとして、所持金が半分になる、というのを設けているのではないだろうか。
それならば辻褄が合う。
私は仕方なく、髭剃りの購入を諦めた。
私は一旦金を稼ぐのをやめ、鉄を調達してくる方向にシフトすることにした。
工業地区にスクラップ置き場が無いか探してみたが、見当たらない。
ゲームでは確か、新しい街について武器を新調するということが頻繁にあり、その際不要な武器が余るはずだが、そういったものの処分はどうしているのだろうか?
道行く旅人風の男に尋ねた。
「売って別な武器を買うね」
……なるほど。
考えてみれば当然か。
「でも、折れちゃった剣とかは売れねんだわ。 そういうのの引き取りとかやったら、流行るんじゃね?」
確かに、旅人にとって使えない剣などは、早めに処分しておきたいだろう。
私は、市場の空きスペースを探し、使えない武器の回収屋を開くことにした。




