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お風呂と屋敷

みんなはあるだろうか、高い食べ物を食うと腹を壊した経験。

例えば普段焼肉をKU○AROとか1○ルビや○角といった安い食べ放題店に行ってたとしよう。それが急に叙○苑に行ったらどうなるか??

簡単だよ、マジで腹を壊す。いや、全員が全員とまでは思わないが結構な確率の人が腹を壊すと思う。

現在、そんな気持ちに襲われているのである。

いやぁ、我ながらしょうもない事だけど仕方ないじゃん??



「それでブービーさんは向こうの世界では結婚などしていましたか?」

「いや、こんな人間やぞ??無理無理、結婚しても逃げられるわ」

馬車に乗って四人で会話する。システム画面には通信機能が付いててアーバンは騎士団に通りかかった傭兵に助けてもらった為馬車と囚人移送用の檻を頼むと連絡を入れていた。

そんな機能どこにあるんだよと思いつつお問い合わせを押してみると

『通信』

『メール』

『連絡帳』

『交換』

『設定』と5つのタブがあり、連絡帳を開くと

『幼女神』

『右の方』

『左の方』

と登録されていた。とりあえずやり方を教えてもらいつつフランチェスカとアーバンとライラの三人の連絡先を教えてもらう。

「君はあんなに強いんだ、いくらでも誘われただろ??」

「うーん、向こうの世界はここよりめっちゃ治安はいいんだよ。

その分国同士の小競り合いや紛争があってな??

その紛争類を早めに解決する為の傭兵として生きてたんよ」

「それは...すごい事をしてなさったのですね」

目をキラキラさせてフランチェスカは話にかじりついてくる。

「まぁ、そもそもその傭兵の集まりは上官殴ったり用済みで殺されかけたスパイだったり危険すぎて国外追放くらった科学者とかが集まったグループだからなぁ...

自分の実力を思う存分振るえる場所が欲しくてやってたといっても差し支え無いんよね」

毎日毎日訓練か実戦ばっかしてたらそりゃ強くなれるよなぁ...

「どういった経緯で傭兵に??」

「そりゃNG、長すぎて説明できない」

「なら、機会があればという事で」

流石は大人、身を引くときはすぐに身を引いてくれる。金髪ドリルは噛みつこうとするがとりあえず無視。

「そんで質問沢山あるんだがまず1日は何時間で今は何時??」

「1日は二十四時間で今は....15時32分です」

「一年は何ヶ月??何日??」

「一年は12ヶ月で365日、4年に一度366日で今月は7月15日です」

「四季の分け方は??」

「一応1〜3が冬、4〜6が春、7〜9が夏、10〜12が冬ですが気温などで変わります」

「こいつは何かわかる??」

タイフーンを手渡す。

「見た事のない銃ですが、六発装填のリボルバーですね」

タイフーンを返してもらう。

「シュレディンガーの猫とかマクスウェル方程式とかは??」

「聞いた事ありませんね...」

「魔法は使えるか??」

「残念ながら自分ら三人は無理です」

ざっと思いつく限りの質問をアーバンに叩きつけるがアーバンは全て返してくれた。

ここから導かれる仮の結論。

技術は進んでいるが科学技術はあまり進歩しておらず、その分魔法技術が進んでいるという感じだろうたぶん。

馬車の中に電球があるがあれはどうやってつけているのか聞くと魔石を入れてスイッチでつくと言っていた。

「エリクシルとは街の名前??」

「そうですわ!!お父様が治めている素晴らしい街のですわ!!」

急に金髪ドリルが入ってくる。たぶんずっと入りたかったのだろう。

「人口や大きさは??」

「人口は約3万人、大きさは約350平方キロメートルですわ」

うーーーん、聞いてみたはいいもののすごいのかどうか理解できない。

「あっ、もうすぐ着きますわよ!!

こちらから見れますわよ!!」

窓に誘導される為顔をひょこっと出す。

高い塀に囲まれたイッツファンタジーな街が見える。

馬車以外にも車らしきものなどがあり、すごい違和感がある。

門に着くと検問の列があったが貴族特権というか領主特権が発動しスルーで入っていく。

「あー、ちょっと止めてくれ!!」

そう言うと馬車は止まってくれた為、近くの兵士を呼ぶ。

「すまんすまん、先にこれ渡しときたくてな??

もう少し早めに気付いたら良かったもしれんがそこらへんは運の巡り合わせ。

この持ち主の親に早めに報告してくれね??

彼らはお嬢様と領主様を守る為に死んでいった。だか、彼らの存在には感謝を贈ると」

そう言って剣を三本渡す。剣の柄には名前が彫られていたため特定は容易にできるだろう。

剣を受け取った兵士はすぐに走り去っていった。

「あー、用事は済んだ、行って行って」

そう言うと馬車は進み出し、町並みを眺めることにする。

中世風の街並みに所々見える近代、近未来の風景がシュールでたまらない。

「ブービーさんはお優しいのですね」

「いんや??死んだ者には安らかな眠りを、残された者には立ち直る手助けを。

これがこっちじゃ当たり前だったからなぁ」

ちなみに俺は両親どころか親戚共々いない。墓場はどっかの国で酒まみれにされているんだろうなあ...

「すまんかったねアーバン。勝手な真似をして、他の兵士もすまんな??勝手な真似して」

「いえ、むしろ感謝の言葉を贈りたいです。自分達のわがまなで三人を死なした事になるので、どう告げればいいのか迷うのですよ」

「領主様は領主様らしくしていただければいいのです。領主様が元気よくこの地を治めてくれるのが死んでいった者への一番の手向けでしょう。

それとブービー君だっけ??重ね重ねありがとう。領主様を助けていただいて」

気にすんなって雰囲気で手をヒラヒラと振る。

しばらくすると大きな屋敷が見える。

屋敷の周りは堀となっていり、跳ね橋で渡れるようになっている。

当然塀もあるが街の周りよりは低い。

橋の近くで止まると

「領主様のお帰りだ!!治癒魔術師の準備を!!」

と大きな声が聞こえる。

橋は徐々に降りてきて地面に平行に接続されると馬車は橋を渡り始める。

屋敷の玄関扉の前で馬車が泊まり、みんな降りる。

「メイド長、少々お話がありますの」

治癒魔術師に案内されながらフランチェスカはメイドさんの耳元で話し始める。徐々に遠ざかる為、内容は聞こえなかったが表情からするとこいつをたたき出せとかそういう内容では無いのだろう。

何もすることが無く、ぼーっと突っ立っているとメイド長と呼ばれていた人、黒髪で歳は30代ぐらい、胸は普通でオーソドックスなロングスカートメイド、アキバメイドとは違う魅力を感じる。まぁ人生でアキバに行けたのは両手で数えれるぐらいしかないが。

「ブービー=ファルケンさん。領主様達が治療の間、体を洗い流す為にまずは風呂へ入ってもらいますが大丈夫でしょうか??」

「どう大丈夫か知らんが替えの服がないんよ」

「それは大丈夫です、ではこちらへ」

そう言われ屋敷とは離れた場所に案内される。

領主一家専用の風呂は現在使われていますので申し訳ありませんが兵士用でお願いします。

籠の中に服を入れていただければ洗濯を行います」

「オナシャース」

引き戸の木造の建物に入ると中には銭湯みたいな脱衣場があった。

籠はなんかの草で編まれており、そこにブレザーを全部ぶち込む。

全裸で手ぬぐいらしきものが置いてあった為それを持って風呂場に行く。

脱衣場と風呂場を仕切るガラスの引き戸を開けて中に入ると誰もいない。たぶん気を利かせてくれたのだろう。

地面はタイル張りで壁にはでっかい山の絵が描かれておりイッツアジャパニーズセントゥー!!と外人なら喜びそうだ。異世界人は喜ばないが。

「いっや〜ん、ばっか〜ん、うっふ〜ん」

と適当に鼻歌を歌いながら体を洗う。

シャンプーもボディーソープも置いてあり、シャワーも蛇口もついて、風呂椅子もあるし、さすがに黄色のプラスチックで緑の文字で書かれた桶とかは無いが、ここだけを見せたら日本と勘違いしてもおかしくない。

誰だよここのデザイナー、まぁたぶんあの幼女神だろ。

体を洗い、さっぱりした状態で風呂につかる。ゆっくりしたところでシステム画面を開き、お問い合わせからメールを開く。

宛名は幼女神で内容は、

『弾薬急募、アイテムに弾薬が無くてすぐに弾切れしてしまいそう』

送るとすぐに連絡が戻ってくる。

『弾薬は念じればマガジンが出てくるよ。一部の武器は一発ずつだったりするけど。ちなみにタイフーンはスピードローターだぞ!!』

『あざっす、つかどっから弾薬出してるんだよ。もしかして無から作り出しているのか??』

『一応代償として魔力を貰ってるけどそう滅茶苦茶な運用しない限り大丈夫だぞ。というか神様が無から有を作れないわけねぇだろ』

確かに、そう思いクスりと笑ってしまう。このままだとずっと風呂場に居続けてしまいそうな為、メールを切り上げて脱衣場に戻る。

籠にはいかにもお金持ちが来ていそうな装飾過多の服が入っていた。

半袖とはいえ3枚ぐらい着重ねするとさすがに暑い。服を着て脱衣場から出るとメイド長さんが待っていてくれた。



ここからはしばらく客間で待っているとアーバン、ライラ、金髪ドリルの三人が来る。

そこからはしばらく特記事項はない。

適当に話を聞き流しながら書類にサイン(何度か騙された経験がある為中身はちゃんと読む)

そっから超豪華な飯、毒味の為冷めていたが十分に美味しくいただけた。

後は風呂もう一度はいってまた籠に入っていた今度はかなりラフな格好、パジャマみたいな服を着て今日泊まる部屋に案内される。

さて、ここからが問題であった。

とりあえずメイドさんが扉を開けるが超豪華な部屋で天蓋付きベッドアリ、床にはクッソ高そうな絨毯がある。

「御用があればこの鈴を鳴らしてください。魔法の道具の為そこまで強く降らなくて大丈夫です」

そう言ってメイドさんは離れる。

床は基本的に石、又は絨毯なのだが子に部屋はわざわざ木が張ってある。

とりあえず絨毯を汚すのは申し訳ない為靴を脱いで部屋に入る。

絨毯のふかふか度は足が沈んだと思えるほどふかふかで、お値段のことを考えるととんでもない額になるだろう。靴を脱いで大正解だった。

なんだかんだで疲れていたのか眠痛い為、ベッドに飛び込む。

そして冒頭に戻ると。



ごめん、無理。マジ寝れないし休める気がしない。ふかふかすぎて。

ふかふかすぎて寝るどころか逆にストレスが溜まってしまう。ほんっと贅沢すぎるんだよこのベット。まず座っただけで思った以上に沈んで

「ウェッヒヒッ!!」

って変な声出たもん、布団とかもクッソ柔らかいしもはや体全体が嫌がっている。

このベッドが超低反発ベッドと言うならば、普段は猛反発ベッドせ寝ているわけだ。

俺は猛反発ベッドが恋しくなってベッドから出て絨毯に転がる。だが、絨毯の細かい毛が鼻に入ってくしゃみがすごい。

ソファーも試してみたがやはりふかふかで腰を痛めそう。

床は綺麗に掃除されていた為絨毯も何もない窓辺のスペースで寝転がる。

うん、一番マシだマシ。むしろ帰ってきた感があって心地よい。

枕もなしに横になって今日は寝ようと思う。

普段く○寿司でしめ鯖食ってた奴が札幌○場で大トロ食って腹壊した話でもします??

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