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おはよう

「オイゴラオメェなんで死んでるんだよ」

「????」

目を覚ますと速攻幼女に喧嘩を売られた。つかここどこだよ??

「通算死亡回数10回超えおめでとうございま〜す」

パチパチ〜と拍手で煽ってくる。目の前には金髪の幼女、その両隣には疲れた顔をした金髪巨乳の羽根が生えた女。地面には高そうな赤い絨毯が敷かれており、延々と赤と黒の光景が続いている。

「説明求む」

「めんどくさい、自分で感じろ」

イラってきたためとりあえずチョップをする。

「クソガキ、それぐらいできるだろボケ」

「なんだよ!!暴力反対だぞ!!」

両手を上げて抗議してくるがとりあえず無視する。

「そこのお二人さんや、意味不明な状況故説明をしてくれない??」

「はぁ....いいですけどこの人が煩いので...」

「とりあえず、この資料をお読み下さい」

スッとクリップで留められた紙の束を渡してくる。幼女を中心にして、資料をくれた人を右の方、もう一人を左の方と呼ぼう。

「おい!!何そんなもの作ってるんだよ!!」

「はいはい、おこちゃまは落ち着きましょうね〜」

女の人に掴みかかろうとしている幼女の襟を右手で掴んで中身を読む。




世界樹ってこ存じですか??様々な説はありますが大半が間違えています。

まずこの世界は複数の世界が存在します。その世界の大元に世界樹は生えています。

世界樹は実を成します。その実は人間の魂となり、各世界に届けられます。

その世界樹の実を管理しているのが神と呼ばれる存在です。多分、今大暴れしている女の子がいますよね?

その方は私達の上司であり、神様です。

神様は実を管理するだけでなく、担当された世界がありその世界を監視する役目もあります。

そして神様から渡された実を世界に届けるのが私達天使の役目です。

人間はいずれ死にます。人間は死ぬと消失しますが時にまた実に戻る人がいます。

その実を回収する役目が死神と呼ばれます。

まぁここまでは前置きです。

あなたは今、上司からまともな説明を受けていませんね??なのでここで説明させていただきます。

あなたは死にました、実に戻りました。ここまではまだありふれています。

ですがそれを複数回、それも今回で10回目を迎えたのです。

これは初めての事であり、一度目は普通、二度目は奇跡、三度目からは賭けの対象となりました。あ、多分予想は出来ると思いますが親はうちの上司です。

それで前回、10回目の生となった時、上司の上司は面白がって今度新しい世界を創るからそこに送ろうって話になりました。

ちょっと前に別の世界を管理している神が勝手に魂を盗んだ事もありもう一人ぐらいいいんじゃね??てなったのもあります。

それで今回も無事に消失せず実に戻った為転生してもらう事になりました。

あ、今までのような赤ちゃんに戻るわけではなく、15歳となって行ってもらうことになります。

ここから詳しい事は上司に聞いて下さい。もうそろそろ怒ると思いますので。



綺麗な字で書かれており、そう締めくくられていた。

「はーなーせーよー!!」

バタバタと暴れまわる幼女の襟を離すとビターんと顔面から地面に突っ伏す。

「クソガキ、新しい世界ってどういう事だ??」

「あ〜、鼻血出てきた....

つかそこまで教えてもらったのか??」

なぜか姿は自分の通っていた高校の制服を着ていたため、ブレザーの内ポケットにいつも入れてたティッシュを取り出し幼女に渡す。

「あざっす」

「あ、その右の方、わかりやすい資料ありがとな??綺麗な字にわかりやすい説明、ところどころのイラストがかわいくてよかったよ」

「お褒めに預かり光栄です」

胸に手をあてお辞儀をする。

「そっか〜、なら私が説明しなくてよかったな!!なんなら最後まで説明してくれてもよかったのに!!」

「どうせ全部説明すると癇癪おかすじゃないですか....」

「うっせ」

プイってそっぽを向く幼女。鼻に詰めたティッシュが赤く染まっていたため無言で取り替えてやる。

「そんで新しい世界についてだろ??

最近創られた、と言っても一応1000年間は経っているちょっと変わった世界なんだよ。

まるで思い描いたようなファンタジー世界!!死んだらそこでおしまい!!ドキドキワクワクの冒険RPG!!魔法もあるよ!!

んでその世界にて好きに生きて欲しいんだよ。

理由??私達が見てて面白そうだからだ!!」

「ワーイワーイヤッタヤッター」

両手で棒読みでバンザイする。理由完全に後付けでしょこれ。

「全然喜んでねぇなオイ。つっても魔物いっぱい、殺し合い!!辛い冒険に騙し合い!!

こんな説明で行きたくなるか??」

「行きた〜い」

天使も幼女もは??って顔をする。いや、しゃーねーじゃん。

「お前らも知ってるでしょ??俺が生前やってた職業」

「あー、そうだよな〜。傭兵だもんな〜。民間傭兵会社だったな〜、騙し合いとか殺し合いとか日常だったもんな〜」

は??からあ〜って顔の変わり方はちょっと失礼じゃね??

まー、仕方ないけど。傭兵になった理由??言わせんな恥ずかしい。

ちなみに死んだ瞬間はハッキリと覚えている。

「でさ〜、行ってくれない??新しい世界に。一応一般人よりは強い体にするし特別な武器とかも上げちゃうからさー。

お前RPG好きだったろ??」

「まーなー、でも世界がRPGって事はやっぱ魔王イベントとか世界滅亡イベントあったりするの??」

フンって胸をはって、

「私達神様がそういう事がないよう管理してるから大丈夫だ!!」

「オメェが管理してるなら不安だ」

うんうんと両隣の天使??が頷く。

なんつーか小学生みたいな、言ってる事とやってることが滅茶苦茶感がすごいし鼻にティッシュ詰めていなられても威厳も何も感じない。むしろ残念臭。

「そんで、俺は向こうに行って何すりゃいいんだ?!戦争はやだぞ??」

「戦争は〜お好きにって感じ。向こうではただただ己の求めるままに幸せになって、プリーズだな。

いやぁ...あんたさんこれまでの生は大抵不幸だったしな...」

「例えば??」

「4回目の生は安徳天皇」

「うわぁ....」

史上最年少巻き込み自殺天皇じゃねぇか。

「後は魔物はいいけど人の虐殺とか王の暗殺とか大陸崩壊とかそういうのしなけりゃいいよ〜。

まぁアンタなら逆の立場になると思うがね」

「そだな...で、何度も確認するが勇者になれとか異世界の侵略を対抗とか国を作れとかそういうのでは無いよな???」

いったいどういう世界か知らんが魔法だぜ??魔法。

一生に一度は詠唱してボーンッ!!ってぶっ放したい夢は日本男児全員持ってるでしょ。あとは実感わかないし適当に頷いとけばいい方向に転がっていくでしょ。

これまでの経験だわ。

「それじゃ、まずはプロフィールの書き換えからだな。さすがに日本名だと怪しすぎるから...あ、言語は魔法でちょちょいのちょいや!!だから大丈夫だよ」

幼女はそう言って空中になんかの画面を開き、いろんな場所をタッチし始める。

そっか〜書き換えか〜。凄い嫌な予感がするから、

「ちょいちょい、そこの天使さん二人や」

と手招きし、ないしょ話するぞ〜ってアピールするため口に手を添える。

「なんでしょうか??」

「はい??」

少し困惑しつつ二人は耳を傾ける。

「(絶対なんかいらんこととか名前とかつけそうだから監視&修正お願い)」

「(あ、やっぱそう思っちゃいます??)」

「(了解しました)」

二人は苦笑いしながら幼女の元へと戻っていく。

「そんで、名前は....

オパーイ=モミンモミンでいっか!!」

無言でドロップキックを顔面に叩き込む。幼女の体のせいか体重は軽いためいい感じの距離吹っ飛ぶ。

「ホ〜ムラ〜ン、人間さんの大勝利〜」

「一点獲得おめでとうございます」

パチパチと二人は拍手をしてくるため、

「ありがとう。本当にありがとう!!」

と泣き真似をしつつ右手を挙げる。

「オイゴラ!!神様を足蹴にするとかどういう了見してんじゃボケェ!!」

「必要なまでの措置を取っただけだアホ。オパーイ=モミンモミンとかいつ!!何処で!!どうやって名乗ればいいんだよ!!

アホか!!」

「いいじゃんかよ〜、ちょっと遊んだだけじゃねぇか....」

うぐうぐと涙を流しながら、鼻血を垂れ流して言ってくる。

「お二人さ〜ん、名前俺が決めちゃっていい??」

「あー、いいですけど向こうで一般的な名前にできればして欲しいのですが....」

「じゃぁジャック=ハウアーで」

「駄目です」

ニッコリと笑顔で返される。

「ジャッキー=チェ」

「駄目です」

又即答で返される。つかまだ言い切っていない。

「ウルヴァ」

「駄目」

「キャプテンアメ」

「駄目」

「メタルマ」

「本当に申し訳ない」

「ダブルヘッドジョー」

「クソサメ映画はNG」

「シャークト」

「誰だよタコとサメ交ぜようって言った奴」

「ランスロッ」

「自殺したいの??」

「アーサー=ペンド」

「王になりたく無いって言ったよなぁ??」

「ジークフ」

「暗殺されたいの??」

「ウルフウッ」

「神職について、どうぞ」

「ランバージャッ」

「騙して悪いがこれも仕事なんでな」

「ダウンギャン」

「最新型が負けるわけ....」

「オールドキ」

「あいむしんかー」

「ブービー」

「「「それだ!!!」」」

途中から幼女も参戦し否定されまくったが急に決まった。

「じゃぁブービーで決定だ!!ブービー=ファルケンにすっぞ!!」

「それにしましょう!!」

え、マジ??適当に言ってたら決まったんだけど????

「おーいお二人さんや、止めないの??」

「あのまま無限ループに入るよりはいい名前だと判断しました」

「というか途中駄目だとわかってて名前言いまくってたよね??」

アッハイ、どのラインまでいけるかやってました。サーセン。

「んじゃ武器は??」

「生前使ってたのまるまる一式」

「ほいほい。破壊不可能とか絶対防御とかそういうのはダメだから自動回復つけとくよ。

壊れて治らなかったら下の子もないしな」

破壊不可能とか絶対防御ってなんだよ。つか大抵不可能とか絶対ってつくものは敗れるよなぁ...

女騎士がオークとかに対して絶対屈しないとか言うと特にアレ。ん?なんか違うような....

「あー、あと魔法つかいたーい」

「魔法か??なら素質は渡すしあとは自分の努力でゲットしちゃって!!」

努力って言葉嫌いじゃない。徒労は大っ嫌い。

「よっしゃ!!準備完了!!いつでも転送可能だじぇ!!

周りの安全の為に地上から3〜4mあたりに転送すっけど受身いけるっしょ??」

「いけっけどその前に過程ふ飛ばしてるし説明不足だしなんか言いくるめいうとしてる感凄いんだが」

そういうとやれやれって感じで首を振り、

「お前は37年間で面白そうなら食いつけ、後のことは考えるな!!そんな人生が一番面白い事を知ったんだろ??」

「確かにそうだがここまで美味すぎるとちょっと怖い」

ビシッとデコピンをすると右の方が、

「何度も実に戻っている為急に実が変質するかもしれないので新しい世界に隔離させるって意図もあるのですよ。

かなり確率は低いのですが、長い世界を崩壊させるよりはマシだと上司の上司が言っていました」

「そういう事は先に言え」

そう言って右の方にもデコピンをする。

「あうっ...でもそう言うと不安になりませんか??」

「残念ながら俺はこのクソガキが言ってた通り面白けりゃなんでもいいんだよ。

なんかの意図に乗せられてたら全力で遊べないじゃん??むしろ不安が吹っ切れたレベルだわ」

そういうとウンウンと頷いて、

「とびっきりの馬鹿で変態だからな!!」

デコピンをする。

「そんで向こうについて最初に何すればいいの??」

「あっ、ステータス画面と念じてください。それで開かれた画面を見れば大体理解できると思いますので。詳しい説明は自分で感じてください!!」

拳をグッと握り左の方はそう言う。

「それではもうそろそろ私達も別の仕事がありますので....

神様、ゲートをお願いします」

「イテテ...はいはい、わかりましたよ」

そう言って画面を操作すると白い光の塊が目の前に現れる。

「ここに入ったら別の世界でブービー=ファルケンとして生まれ変わるぞ。

思う存分楽しんできたまえ〜」

俺は少し光から距離をとる。

「??何をするつもりですか??」

「あー、ハイハイ。大体わかったわ、やろうとしてること。ま、怪我しないだろうし大丈夫っしょ??」

「??」

天使二人は困惑しているが幼女は理解できたらしい。つか大体分かるだろう。

「イヤッッホォォォオオォオウ!」

そう叫び走って飛び込む。

光に包まれ、視界は真っ白に染まった。



「な??あいつバカだろ??」

「「確かに」」

初投稿です。嘘です。イリンです。

これまで延々変なモノ書いては消しての繰り返しだったため心機一転超王道を行ってみようと思います。

頭を空っぽにして読んでいただければ光栄です!!

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