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東方藍蓮花  作者: 空椿
65/114

藍色と招待 勝敗は敵だ

「お、藍色じゃないか」


「う?」


 通りすがりの魔理沙。隣にアリスもいる。


「どうかしたの」


「いや、紅魔館にアリスと一緒に招待されてな。藍色も来るか?」


「……行く」


 面白そうな事なので、行かざるを得ないだろう。


「あなた、彼岸は放置してていいの?」


「あ? あ〜、あたいはコレになったから」


 コレの一言と同時に、右手を首筋に当てて横に引いた。


「……成る程ね」


 とにかく、紅魔館に行こう。







「はい、魔理沙さんとアリスさんですね。どうぞお入り下さい」


「邪魔するぜ〜」


「藍色さんも入ります?」


「うん」


 美鈴が招待状の確認などをやっていたが、藍色一行のみ何も無しで入れた。


「……あれ、死神さんが何故此処に?」


「美鈴、旅の仲間だよ?」


「そうでしたか。失礼しました、お入り下さい」


「良いよ、門番として当然な事だからね」


 ちょっとばかり面倒になったものの、その程度だった。


「……大きな剣ですね」


 ええとても。


「ん、じゃあ入らせてもらうよ。あんたも頑張って門番しなよ」


「はい」


 視点はとっとと館の中に。数人が既に集まっているが、どれも藍色にとっては見知った顔だ。

 といっても、白玉楼のメンバーと命蓮寺のメンバーだけだが。魔法使い二人は今見たし……


 と考えていたら門番の美鈴が入ってきた。何だろうと考える前に咲夜が現れ、皆を奥に通す。

 皆の反応はまちまちだが、咲夜を追い越して行ってしまったフランと小傘を除けば大した事はしていない。


「おねーさまー!」


「フラン!?」


 姉妹の包容で空気が揺れるが致し方なし。吸血鬼舐めるな!


「す、凄いタックル……」


「妹様、相手がお嬢様でなければ拙い事になるので自重して下さい」


「ちょっと咲夜、その私が化け物みたいな言い方は止めなさい」


「恐れながらお嬢様、あなたを化け物と言わなければ、幻想郷の住人達の八割は道端の小石以下となります」


「……う〜」


 過大評価なのか、本音なのか……


「……ん? じゃあ私はどうなるのかしら」


 追いついてきたルーミアが聞いた。


「あなたにとって幻想郷は枷でしか無いのでは?」


「そうね」


 ルーミア、この幻想郷だと力量だけなら頂点だろ……


「レミリア、来てあげたわよ〜」


「このような屋敷に招待されるのは初めてなので、いけない事があったら遠慮無く言って下さいね?」


 幽々子と聖が代表として挨拶し、後に他の皆が礼をした。一行と魔理沙は何も無し。

 それを、レミリアはフランを撫でながら対応した。


「あまり堅くならないで頂戴。私の無理で呼んだのだから」


「お座り下さい」


 椅子を用意してもらったが、藍色一行は真っ先にレミリアの右手側を独占した。順番はレミリア側からフラン、小傘、藍色、ルーミア、小町となっている。

 命蓮寺メンバーはレミリアの正面に腰を下ろす。聖を中心にし、右手側に村紗、一輪、響子。左手側にナズーリン、ぬえ、マミゾウとなっている。

 レミリアの左手側が空いているので幽々子と魔理沙とアリスがそこに陣取り、咲夜と美鈴と妖夢と雲山は座らなかった。いや、雲山は座れないか。


「さて、今回の呼び出しの理由はとても単純なの」


 紫のようにわざわざ遠回しに言うと怒られますよ。


「このメンバーは全員死合いを知ってるでしょう? この辺りでちゃんとした強さを確認したくてね。質問があったりする?」


「私から聞こう。重要なメンバーが足りないんじゃないか? 巫女や天人も死合いをしていると私は聞いたが」


 レミリアが口を開いた後、ナズーリンがまず質問した。


「霊夢は招待を断り、天人の一行は所在不明でやむなく……という理由です。死合いをする者は他にも太陽の畑に居る風見幽香や射命丸文も居ますが、前者は言い切る前に拒否、後者は仕事を理由に断られました」


 咲夜が疑問を解消した。幽香は相変わらずのようだ。


「藍色御一行も所在不明という理由で招待は諦めていましたが、わざわざ来ていただけたのは有り難いです」


「へへ、私に感謝するんだな!」


「ええ、感謝するわ」


「礼は魔法の本で頼むぜ?」


「やっぱり感謝しないわ」


 おいおい、と抗議する魔理沙をスルーして、アリスが口を開く。


「そもそも、こうしようと考えた理由はなんなの?」


「個人的興味が強いわね。上があるなら超えたい、下があるなら追いつかれたくない。力関係をはっきりとさせたいのよ」


「何度かルールに沿った死合いを行い、順位を決めます。射命丸文より詳しいルールを頂いていますので、トラブルに関しては問題無いかと」


 美鈴がやや大きめの紙を取り出し、何故か藍色に見せてきた。


「藍色さんが決めたルールでしたよね? これ」


「そうだけど?」


 何故知っているのか? と聞きたげだ。


「文さんが藍色さんの名前を出しましたから」


「案外、そのまま正式なルールになるんじゃないかなぁ」


 ぬえが見もしてないのに言った。マミゾウが軽く小突く。


「まあ、細かく言う前にやってみましょうよ」


「私は一輪の意見に賛同します」


「反対意見は無いわね? じゃあ移動しましょうか」


 ……そしてレミリアは、フランには覚えのある道筋を歩き始めた。







「わ、わぁ〜……」


 懐かしい地下室……と思いきや、その広さは以前と比べ物にならない。壁には魔法陣やよく分からない文字の羅列が淡く光り、部屋を照らしている。


「どう? パチェの力作よ?」


「咲夜さんの能力で空間を広げ、パチュリー様が時間をかけて仕上げました。それらの魔法により晴れの時の昼間と変わらぬ光量を保ち、壁の強度はレミリアお嬢様と美鈴さん自らが保証しています」


 げ〜……


「ふむ、お主らのお墨付きなら充分じゃろう。これなら遠慮無く戦えそうじゃ」


「ルールの説明をする。聞き逃したら容赦しない」


 美鈴の役目を奪い、藍色が説明を始めた。


「一つ。死合いと名を付けているが、殺し合いにはあらず。致命傷は直前で止めるか、軌道をずらすなどを行う事。万一の場合は第三者が止める事」


 話し方は違えど、以前と言っている事はあまり変わらないらしい。


「わ、私の役目は」


「一つ。制限時間は指定された人物の終了宣言、または降参宣言が承諾されない限り無制限。今回はルーミア、レミリア・スカーレット、西行寺幽々子、聖白蓮に任せる事とする。戦闘開始の合図もこれらの人物に任せる」


「いや、あの」


「一つ。戦闘のペアはまだ戦っていない人物を最優先とし、次に本人の希望を優先し、最後に最も戦闘回数の少ない人物となる。頃合いと判断した時点で戦闘を強制終了し、総合的な戦績で大まかな強さをまとめる」


 美鈴ガン無視かよ……


「一つ。いかなる理由があろうと棄権は許されない。勝ち目が無くとも戦う事。戦う事で拙い事が発生する場合は許可が出れば棄権は可能である」


「……拙い事?」


「相対するだけで命が危ない場合とかね。そうそう無いでしょうが」


 まあ、ね。


「一つ。今回の目的は戦力の把握の為、その場で閃いた事を実行するのは推奨しない。正確な効果を把握しきっていない物も推奨しない。以上を戦闘のルールとし、決して破られない悪魔の契約とする」


 悪魔の契約って怖い例えするな。

 ちなみに、悪魔や死神と結んだ契約は決して破ってはいけませんよ? 死ぬから。


「……ルーミア、まとめて」


「逃げない死なない殺さない」


 非常時の三原則みたいな言い方するなよ。


「難しいならやってみれば良いじゃないか。せっかくだし、一番手は貰うよ」


 小町が名乗りを上げ、大部屋の中央に向かう。


「ふむ、なら私が相手をしよう。まずは私が体でルールを把握すれば、分からない事も分かるさ」


 仲間の事を考えたナズーリンも詳しいルールの把握の為向かった。


「何気に実戦は初めてなのだがな」


「安心しな、あたいもさ」


「準備は良いかしら? それなら〜……」


 幽々子がゆ〜っくり手を上げる。


「始めよ〜!」


 ……さて、ここからはダイジェストで見てもらおう。やや長くなるので、適当に流し読みすればいいと思うよ……


 第一戦目、小町VSナズーリン。

 使い慣れない剣を使うというハンデを持ちながらも、持ち前の能力を上手く使いナズーリンの守りを崩すことに成功。

 勝者は小町となった。


「ふむ、良い勝負だったよ」

「ああ疲れた。やっぱり鎌が一番だよ」


 詳しいルールは理解出来たようでなによりだよ。





 第二戦目、妖夢VS村紗。

 驚異的な速度で短期決着を試みた妖夢だが、村紗のアンカーによるパワフルな一撃が意外にも苦戦する事になる。しかし動きは妖夢に比べて遅かったのが致命的だったか。

 勝者は妖夢となった。

「相手が悪かったなぁ……遅い相手ならなんとか」

「あれは当たると怖いですね……避けきれて良かった」


 どうも相性が悪かったのかね……





 第三戦目、レミリアVSフラン。

 まさかの姉妹対決。多対一の状況になったが、個人の能力で優れていたレミリアがフランを一気に押し込んだ。が、室内という利点をフランが生かし、大罪「カタディオプトリック」で圧殺した。

 勝者はフランとなった。


「勝った! お姉様に勝った!」

「つ、次は負けないわよ!」


 一対一ならレミリアに軍配が上がるだろうがな。





 第四戦目、聖VS美鈴。

 肉弾戦対決。夢想封印を振り切るスピードは伊達じゃないという事か、聖が始終圧倒していたが、美鈴が的確に当てていた掌打等は聖の体力を確実に潰していた。

 勝者は聖となった。


「あ〜、負けました負けました」

「あと一撃入っていたらまずかった……」


 美鈴って、弾幕ごっこじゃなかったら滅茶苦茶強いんだよね。





 第五戦目、幽々子VSルーミア。

 瞬殺、以上。いや殺してないしもう死んでるけど。

 勝者はルーミアとなった。


「て、手加減してよ〜!」

「強さを計る為の戦いで手加減は無用でしょ? 本気じゃないけど」


 …………何も言うまい。





 第六戦目、ぬえVS小傘。

 正体不明も驚愕相手には正体を表さざるを得ないようです。小傘もぬえも弾幕を飛ばす戦い方を好んだらしく互角になってしまったが、妖力を一気に爆発させて数で勝利した。

 勝者は小傘となった。


「あ~、何回驚かされたんだっけ……」

「ぬえの驚き沢山頂きました~」


 小傘はまだまだ余力があるようだ。





 第九戦目、一輪VS咲夜。

 ナイフは雲山には効果が無かったが、やや動きの遅い一輪には効果絶大だった。壁を不規則に反射するナイフ相手に逃げ場を作れなかったようで、無念の敗北となった。

 勝者は咲夜となった。

「……ああ、明日包丁使えるかしら……」

「え、刃物恐怖症?」


 明日の命蓮寺は少し心配だ。





 第十三戦目、マミゾウVS藍色。

 小道具を何かに化けさせたり、自分を別な誰かに化けさせたり。道具と能力が融合されたトラップはなんとも藍色を苦しめたが、しびれを切らした藍色の弾壁に逃げ場は無かった。

 勝者は藍色となった。


「む」

「お〜いたたた……あれは儂には避けれんのう」


 まだまだ藍色はやれるようだが、マミゾウが満身創痍なので勘弁したげて。





 第十七戦目、幽々子VSナズーリン。

 剣ではナズーリンの防御を崩せず、弾幕も通らない。相手の隙を見つけることが出来ず、涙の降参宣言をした。

 勝者はナズーリンとなった。


「よ〜む〜……」

「悪い事をしてしまったようだが、私は防御が一番得意なんでな」


 なんと、ラスボスが一ボスに負ける結果に……いや、両方一ボスか? 仮にも。





 第二十戦目、魔理沙VSアリス。

 今の今までスペルなどの再調整だけに時間を費やしていた魔法使い二人がやっと立ち上がった。死合い用のスペルカードを多数所持していた二人の戦闘はまさに派手の一言。魔理沙のマスタースパークが藍色達に流れてきた時を除き、この場を物凄く盛り上げてくれた。

 勝者は魔理沙となった。


「へへ、見たか人間の底力!」

「はいはい、反省会するわよ」


 この二人、まだまだ伸びてきそうだな……





 第二十四戦目、小町VS咲夜。

 剣を盾に咲夜のナイフを弾くが、小町の攻撃も咲夜に当たらない。お互いジリ貧の戦いになったが、咲夜が小町の苦手な懐に移動し、ナイフを突きつけたのが決め手に。

 勝者は咲夜となった。


「キツいねぇ……」

「ああ、ナイフがいくつか割れたわね」


 小町が時々叩き割ってました。





 第三十五回目、響子VSレミリア。

 レミリアの圧勝かと思いきや、地震が起ころうかという大きな声がレミリアの聴覚を麻痺させ、視界に入らないように動かれたのもあって大変苦戦した。が……

 勝者はレミリアとなった。


「……まだ何も聞こえないんだけど」

「や、やりすぎたかな?」


 しばらく筆談になった。





 第四十戦目、魔理沙&アリスVSぬえ&マミゾウ。

 まさかの二対二を魔法使い二人が指名。面白そうだから許可したが、結果的に戦闘が更に派手になったのは言うまでもない。ひたすらに相手を掻き乱すぬえとマミゾウに苦しめられていたが、死角から上海と蓬莱に襲わせて流れを掴み取った。

 勝者は魔理沙とアリスとなった。


「助かったわ、二人とも」

「私達の勝ちだな! 勝ち星は借りてくぜ〜」

「く〜や〜し〜い〜!」

「ぬぐぐ、やはりあの時の発破が少な過ぎたか……」


 ぬえの正体不明の種を植え付けたマミゾウの小道具は怖かった。形容しがたい何かは実は爆弾でした、とか……





 第四十八戦目、ルーミアVS村紗。

 瞬殺。いやだから殺してないけどさぁ……

 勝者はルーミアとなった。


「鬼! 悪魔!」

「……ねぇ、指名していいかしら?」


 ルーミア、まさかの連戦希望。





 第四十九戦目、ルーミアVSナズーリン。

 瞬殺……といつから錯覚していた? ルーミアの最初の動きを把握していたナズーリンが全力の防御。十字剣を見事に止めて見せた。しかし、ルーミア相手に攻勢には回れず……

 勝者はルーミアとなった。


「む、むう……腕が動かん」

「ああ、楽しかった」


 戦闘終了後に分かったが、ナズーリンのスペルのペンデュラムには罅が見つかった。





 第六十一戦目、藍色VS聖。

 有り得ない速度で動く事が出来る聖も、スピード云々の問題ではない藍色の転移攻撃には戦法を変えざるを得なかった。だが、力を出し切れたとはとても言えそうにない。

 勝者は藍色となった。


「参りました。お強いですね」

「そう」


 この戦闘が終わった辺りで、レミリアがもう充分だと告げた。が、最後の最後にもう一つだけ、藍色の指名が入った。





 最終戦、藍色VSルーミア。

 不規則に動く短剣、死角を突いてくる黒鳥、動きを予測してくる光線。攻撃しても服にすら届かず、防御しても隙を突かれる。今までで最も最良の戦闘をしたにも関わらず、触れる事すら遂に叶わなかった。

 勝者はルーミアとなった。


「退屈だけど、感謝してるわ。あなたがくれた力に」

「……次は、勝つよ」


 口約束を交わして、今回は終了となった。


「……お姉様、部屋に罅がたくさん……」


「う、嘘……」


 冗談キツいぜ。







 さて。長かった戦闘は終わりを告げ、咲夜と美鈴によって大まかな強さが出された。以下の通りである。


 第三級。

 ナズーリン、響子、一輪、村紗、小町、幽々子。

 第二級。

 ぬえ、マミゾウ、魔理沙、アリス、美鈴、咲夜、妖夢。

 第一級。

 藍色、小傘、フラン、レミリア、聖。

 別枠。

 ルーミア。


「別枠?」


「そりゃそうだ」


 デスヨネー……


「あくまで大まかにだから、鵜呑みにはしないで下さいね」


「ま、今の所こんな感じとだけ認識してれば充分だから」


 了解した。


「……うん、すっきりしたわ。協力に感謝するわ」


「あら、ナズーリンは意外と低くなっているんですね? ルーミアさん相手に善戦していましたけど」


「私の本分は防御だけだ。攻撃はからきしさ」


 基本的には相手の攻撃を尽く防ぎ、戦意をそいで降伏させるのが目的だ。やった事は無いが。


「防御だけなら別枠に入ると雲山が言っていますが」


「物理攻撃が一切効かぬお主もお主じゃと言っておくれ」


 確かにな!


「そう言ってたらキリが無いわ。フランと魔理沙も攻撃だけなら充分規格外だし、スピードは聖と藍色がふざけきってるわ」


「だからそれらを総合して、本人の戦い方を加えた結果がさっきのになるわ」


「つまり、総合的に見た結果が別枠な私はどうなのよ」


「ルーミアさんはなぁ……」

「ルーミアはなぁ〜……」

「あなたははちょっと……」

「お主はのう……」





「全員顔貸しなさい」


 ビンタ入りました。







 さて、あとは解散……のはずだが、何故かほとんどの皆は帰らずに地下室にいる。藍色一行はとっとと居なくなってしまったが、残りは全員居るようだ。


「妖夢〜、そろそろ代わりなさいよ〜」

「アリス! 早く交代してくれよ……」

「交代もなにも、私達になかなか回ってこないじゃない!」

「ちょっとぬえ?」

「え〜い! 場外乱闘だ〜!」

「おい! 馬鹿、止めろ!」


 退屈してないなら良しと


「魔砲「ファイナルマスタースパーク」!」

「ちょまっ!?」

「今はこっちに撃たないで〜!?」

「神槍「スピア・ザ・グングニル」!」

「ああもう! いい加減に」

「超人「聖白蓮」!」

「聖ィィィ!」


 ……良しと……


「妖夢! タッグ組みましょうよ〜」

「おい村紗! 手伝ってくれ!」

「雲山! 頼むから聖を止めてぇぇ!」


 ちょ、収集つかなく


「落ち着きなさ〜〜〜い!」


 ラウドボイス! 特に耳の良い種族は軒並み倒れた。


「規則は守って下さいよ!」


「「「ごめんなさい」」」


 …………なにこれカオス。







 な事があるとは知らず、一行は空を飛びながら怪我の治療をしていた。特に小町は酷い事になっている。

 随分長い間こもっていたおかげで、夜になっている。


「あいたたた」


「傷を忘れるってどんな熱中のしかたなんだろう……」


 案外戦闘狂なんだろうか。


「いや〜、ついね」


「ついで忘れちゃ駄目! はい終わり!」


「お〜、綺麗になったよ」


 フランが怪我を綺麗に破壊。いやはや、恐れ入る。


「今回は特殊な例だったけど、こんな事はザラにあるわよ?」


「問題無いさ。あたいは我慢強いよ?」


「我慢だけじゃ済まない」


 藍色が小町の鼻先に指を当てる。


「八雲は手加減しないの。早く強くなって」


「と言われてもね? あたいは鎌が一番なんだけどなぁ」


「フラン、鎌作るわよ」


「了解!」


「え、今からかい!?」


 冗談です。


「早く腰を下ろせる所を見つけるべき。いつか身が滅ぶ」


「わ、分かったよ」


 藍色もちゃんと心配してくれていたようだ。


「さて、次はどこに行きましょうか?」


「さとりに会う」


「地霊殿のかい?」


「うん」


 小町は地底に行った事はあるのだろうか?


「じゃ、突っ込むわよ!」


「「お〜!」」

「おー」

「……お、おー」


 小町が乗った所で黒鳥は向きを変え、地底の入り口に向かう。


「……やれやれ、忙しない奴らだねぇ。楽しくて仕方ないよ」


 元死神は少し笑みをこぼした。







 ちなみに……


「……星、あなたは私を考え過ぎと笑うかしら?」


「いえ、あの一行の事ですから、考え過ぎではないかと」


 藍色を探して幻想郷一周の旅。紫達は旧都に、


「……ん? こちらはまだ来ていないのか?」


「そのようじゃな。次に会ったら寄ってみろと言っておくれ」


「承りました」


 藍達は仙界に来ていた……


 六十戦くらいしてるのに、○○があまり出てないような? とか言われると辛い空椿です。ダイジェストなので、ちゃんと皆やってますよ? やってるよ……?


 響子ちゃんマジ良心。怒らせると耳がキーンとなる事になるのでお気を付けを。レミリアみたいな事になります。


 ちなみに地下室ですが、せっかく頑張って書いたのに、次の日見にきてみれば罅だらけなのでパチュリーさん大泣きです。自己修復機能下さい。え、無い?


 小町は一行の中ではなかなか弱いです。キツいけどしばらく頑張って頂きますね。椛に剣を渡せば正式な鎌をプレゼントしてくれるだろうし。


 あと、仙界のフラグを用意しておきました。次に藍に出会った時に伝えるとして、多分近い内に行く事になるんじゃないかと。


 さてと。そろそろルーミアの能力に発展があっても良いかな? 一番強いのに、何気に一番応用出来てないという。ルーミアのチートはまだまだ伸ばします。


 こんな所ですか? まあ、どうにでもなるでしょう。ではこの辺りでノシ

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