第八話 就寝
「おい、工美。どうしてくれるんだ!」
部屋に入るなり、俺は彼女を怒鳴りつけた。
すると彼女は、ニヤリと笑った。
「お兄ちゃん、今『工美』って呼んでくれた」
「そんな事どうでもいい! お前のせいで俺は夕食抜きになったんだぞ。どう責任取ってくれるんだよ!」
「ごめんなさい」
彼女はしゅんとなってしまった。
こういうのに弱いんだよなあ、俺。
「俺もつい、カッとなっちゃって……。いきなり怒鳴ったりして、ごめんな」
一瞬にして、彼女の顔に笑顔が戻った。
――いや。これはにやけていると言った方が正しいかもしれない。
「ふふ。相変わらずこういう場面に弱いんだから。かわいいっ」
計算だったって訳か。そして俺はまんまとはまったのか。
「うるさいな。悪かったね。俺はこういう性格なんだよ」
「そんなに怒んないでよ」
「怒らせたのは誰だよ!」
ああ。もう怒鳴りすぎて頭ガンガンする。
「もう寝る!」
俺は、ベッドに潜り込む。
「あ、待って」
今度は何だよ、と睨みつけると、彼女は
「あたしはどこで寝ればいいの?」
と、言った。
「床にでも転がってろ!」
力任せに、毛布を床に投げつける。
「おやすみ!」
電気を消して、もう一度きちんと布団にくるまった。
「何それ? それが乙女に対する態度?」
彼女の不平不満が、今や子守唄に感じられた。
とんだ一日だったぜ。明日には彼女居ないといいな。
ほんの少しの希望を胸に、俺は床に就いた。
だんだんコメディーじゃなくなってきてます・・・・・・。
アドバイスお願いしますっ(汗