第四話 祐哉の部屋にて
久々の更新です。
そのせいなのか、文章がおかしいですが(汗)、読んでいただければ幸いです。
「うわあ。きれいに掃除してある。なんか男の子の部屋とは思えないね」
部屋に入ると彼女はそう言った。
俺は、少し照れながら、口を開く。
「まあね。人に自分の部屋いじられたくないんだ」
彼女はふうん、と言って部屋の中を眺めている。
部屋に入って五分ほど経った。
たまりかねた俺は、
「まず座ってよ。それからじっくり君の話を聞くからさ」
と言って、勉強椅子を指差した。
「分かった」
彼女は素直に椅子に腰掛ける。彼女が座ったのを確認してから、俺はベッドに腰を下ろした。
「まずは、自己紹介からね」
「あたしは、さっきも言った通り、河田工美。十五歳。それで、あなたの妹」
「そこを詳しく説明してくれないか。俺は一人っ子なんだ。だから妹なんて、居るわけがない。でも君は俺の妹だって言い張るし。一体どうなってるんだ?」
「ああ、やっぱりそこが気になるよね。話すと長くなるけど、それでもいい?」
俺は大きく頷いた。
「あのね……」
彼女はゆっくりと語り始めた。
「はあ?」
彼女の話が始まった直後、俺の口から出た言葉はそれだった。
理解不能な単語がたくさん出てきたために、頭が、理解することをやめてしまったらしい。
「だからね、あたしは未来から来たあんたの妹なの」
『未来から来た』
ここが分からない。
「未来から来たってどういう事?」
「だから、そのまんまでしょ。未来からタイムスリップして来たの」
彼女は小学生でもこのくらい分かるわよ、とふくれっつらだ。
これは言葉通り受け取るしかなさそうだ。超が付くほど平凡な暮らしをしてきた俺にとっては、信じがたい。けれど、これが真実なのだ。
「それじゃあ聞くけど、君は何で過去に来たの?」
俺は理解することを諦めて、彼女に問いかける。
「それは……」
彼女は少し、照れくさそうに言った。
「おじいさんに勧誘されたから」
「はあ?!」
今度こそ理解不能だ。もう訳が分からない。
「おじいさんって誰だよ」
俺が問うと、彼女は
「道で出会ったおじいさん」
と答えた。
「知ってる人か?」
「ううん。全然知らない人」
「どうやって誘われたんだ?」
「普通に、『時間旅行してみませんか?』って」
……全然普通じゃないですけど。
「未来にはそんな人がゴロゴロいるのか? 時間旅行を自由に楽しめるのか?」
俺は半ば呆れながら聞く。
「そんなことないよ。未来って言っても数年だし、そんなに進歩してないって」
「じゃあ、そのおじいさんって一体……」
俺がそう言うと、彼女は驚いたような顔をした。
「そうだよ。どうして気づかなかったんだろう。あたしは、得体の知れないおじいさんに過去にぶっ飛ばされたんだ……」
それを聞いた俺は、唖然とした。
そんなのとっくに気がついてると思ってた。どれだけ天然ちゃんなんだ? コイツ。
「あたしこれからどうしよう。一日で帰るつもりだったのに……」
彼女の呟きが、部屋の中で妙に響いた。
やっと、テスト終わりました。なので、もっと早く更新できると思います。もっとも、ネタが切れなければの話ですが・・・・・・(苦笑)
いつでも感想、評価お待ちしてます。
書こうという気持ちがわいてきます。