十六話 勘違い
ついに、読者様数が1300を超えました。読んでくれる皆様、本当に感謝しております。
それにも関わらず。更新、遅れてすみませんでした(←何だか毎回言ってる気がするのですが……)。
「ジリリリリ……」
目覚まし時計が鳴っている。うるさいから、早く止めなくちゃ。
俺は寝ぼけながら、時計を手に取った。
六時半。大丈夫。あと十分なら寝れる。
俺は目覚まし時計を止めると、再び布団の中に潜り込んだ。
「……ちゃん」
誰だろう。
「……いちゃん」
誰かが俺を呼んでいる?
「お兄ちゃんってば!」
俺はぼんやりと目を開けた。
「今、何時だか分かってんの?」
目の前には、腰に手を当てた彼女の姿があった。
彼女の言葉に、時計を見ると、七時五十分。はっと俺は飛び起きた。俺の脳がフル回転を始める。
これから、いつものスピードで着替えをして、朝食を摂っていたら、学校には絶対に間に合わない。こうなったら、物凄い速さで頑張るしかない。
こう思った俺は、すぐさま行動を開始した。
彼女を部屋から追い出し、制服に着替える。着替え終わると、俺は派手な音をたてながら階段を降りた。
「あら、祐哉。おはよう。今日は早いのね」
居間に着くと、朝食を摂っていた母さんが驚いたように言った。
「いつもだったら休みの日は、十時過ぎまで寝てるじゃない」
「休みの日、って言った、よね?」
俺は、壁に掛かっているカレンダーに目をやった。確かに今日の日付の色は、休日を表す赤だ。
「もしかして、本気で間違えた? 制服に着替えてるし、何だか慌ててる風だし」
母さんが笑う。俺は、恥ずかしくなって俯いた。
「そんなんじゃねーよ!」
そう吐き捨てると、俺はもう一度自分の部屋に戻った。
「はぁ……」
部屋でジャージに着替えながら、自然と溜め息が出た。
「俺、バカだなあ」
よく考えれば、カレンダーもこの部屋の目立つ所にあるのに。
「俺のバカ……」
俺は、ベッドに突っ伏した。
またまた短いです。。。やっと、工美ちゃんが来てから3日目の朝になりました(笑)
スローペースな私ですが、温かい目で、見守っていて下さいね。