第一話 謎の少女
初めてのコメディーなので、ネタ切れになるかもです・・・・・・。
つまらなかったらごめんなさい;;
「ただいまぁ」
聞きなれない声が玄関の方から聞こえた。
初めは幻聴だろうと、無視していたが、声は次第に大きくなるばかり。仕方なく、俺は重い腰を上げた。
玄関に居たのは、俺と同い年ぐらいの(ちなみに俺は高一だ)女の子だった。
「どなた様ですか」
そんな俺の質問に答えようともせず、少女は訳の分からない事を言った。
「ふうん、ここが昔のあたしの家かあ。何か期待はずれ」
「だぁかぁらぁ、あんた誰よ!」
自分の家が『期待はずれ』と言われたからか、質問が無視されたからか、俺は少々キレ気味だ。
「あ、ごめん。自己紹介がまだだったね。あたし、工美です。河田工美」
コウダ クミって、おいおい……っていうか、まさか。
「コウダってまさか『さんずい』のかわに田んぼって書くんじゃ……」
「うん、そうだけど」
何故だ? 何故苗字が同じなんだ?
「もしかしてあんたがお兄ちゃん?」
はあ? 俺一人っ子なんだけど。しかもこいつと会うの初めてだし。何言ってんだこいつ。
「お兄ちゃんじゃないと思うけど。一応名前は教えとく。河田祐哉だ」
「ヒロヤ? やっぱりお兄ちゃんだ。へえ、昔からこんなにアホそうな顔してたんだあ」
「あの。あんたねえ、顔で人を判断しちゃいかんよ」
そう言って見せると、工美と名乗る女の子はケタケタと笑った。
「さすがお兄ちゃん。この時から口癖変わってなかったんだあ」
だから、何故俺の事をお兄ちゃんと呼ぶ?
もう。頭の中パニックなんですけど。
「お前なあ、ワケワカンネー事ばっかり言ってんじゃねーよ!」
ヤバッ。後先考えずに怒鳴っちゃったよ。彼女怯えちゃってるし。ご近所さんが変な目で見てるし。
「あのね、あなた一体誰なのって聞きたいの。お兄ちゃんは」
精一杯作り笑いをしたけど、手遅れだったようだ。
「あ、あたし、は」
彼女が微かに震える声で言った。
「あたし、は、あなたのイモウトですっ」
ああ、なるほどね。それで苗字が同じなのね。それに、俺の事をお兄ちゃんって呼んでたのも納得……
「って、納得する訳ないだろうが!」
ま、また叫んでしまった。なんて馬鹿な俺。
『学習能力』というものが俺には備わってないのか?
あーあ。ご近所さんの視線が痛い。どうせ『あそこの息子さん、叫びまくってたわよ』とネタにされるのがオチだろう。
――って、こんな事が心配なんじゃない。一番心配なのは俺のイモウトだって言ってるコイツ。そう。頭が完全にイッちゃってるコイツだ。
俺が一人で留守番していた時に突然やって来た河田工美。
彼女はこれまでの平凡だった日常をこなごなに壊してくれそうだった。
はちゃめちゃコメディーになる予定(汗)ですけど、少し逸れるかもしれません。
また、更新が遅れるかもしれません。
こんな私ですが、皆さん長い目で見てやってくださいね・・・・・・。