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Psycer Brain ─ 神に抗え。その力で運命を変えろ─  作者: n217 (嘯江 新)


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第69話「大海原からの来訪者」

能研本部・翌日


朝。


作戦室では惣一たちがAzの動向を分析していた。


タジが新たな情報を映し出す。


「東京湾沖に巨大反応を確認。」


「識別コード照合……。」


「戦艦ハルシオンです。」


ソウヤは思わず笑う。


「フランか。」


イレイダも腕を組む。


「随分久しぶりだな。」


惣一は静かに頷く。


「このタイミングで来るということは、何か掴んだんだろう。」




東京湾


雲を突き抜けるように、巨大な艦影が姿を現す。


戦艦ハルシオン。


全長585メートルの巨艦が、ゆっくりと東京湾上空へ停泊する。


甲板のハッチが開く。


一隻の小型艇が能研本部へ向かって降下していく。


再会


能研本部のヘリポート。


小型艇が静かに着陸する。


ハッチが開き、一人の男が姿を現した。


白い長髪。


海軍帽。


白いロングコートをなびかせながら歩く。


艦隊統括司令官・フラガラッハ・F・ミストルティン(フラン)。


その後ろには、


副艦長 参謀・ベルソルト・ヴェルダンディ(ベルト)、


ヴァフズルーズ・ニル・ベルヴェルク(ヴァブ)、


ウルスラ・ケイティ・ベルモンティ(ウルスラ)も続く。


ソウヤは笑顔で迎える。


「久しぶりだな、フラン。」


フランも穏やかに微笑む。


「ああ。」


「元気そうで安心した。」


イレイダはニヤッと笑う。


「また面倒事を運んできたのではないだろうな?」


フランは肩をすくめる。


「否定はできないな。」




世界情勢


会議室。


巨大モニターには世界地図が映し出される。


フランが口を開く。


「Azの活動は日本だけじゃない。」


画面が切り替わる。


ヨーロッパ。


北米。


南米。


中東。


能力者失踪事件が急増している。


「ハルシオンも何人か救出した。」


「だが……。」


フランの表情が曇る。


「間に合わなかった場所も多い。」


結衣は俯く。


「そんな……。」




NWOの動き


その時、通信が入る。


画面には見慣れた青年。


柊千太。


「フラン。」


フランは軽く手を挙げる。


「久しいな。」


千太も頷く。


「そっちも動いたか。」


ソウヤが笑う。


「千太、お前も忙しそうだな。」


「そりゃな。」


千太はソウヤにだけ少し砕けた口調になる。


「未来が見えても、全部止められるわけじゃない。」


惣一が尋ねる。


「何か見えたのか。」


千太は静かに答える。


「一つだけ確かな未来がある。」


部屋が静まり返る。


「近いうちに。」


「Azとマスタークラウンが直接ぶつかる。」


マランの姿がソウヤの脳裏をよぎる。




フランの忠告


フランは腕を組む。


「それだけじゃない。」


「Azは何かを探している。」


ソウヤを見る。


「お前だけじゃない。」


「世界中の特殊な能力者だ。」


惣一も同意する。


「我々の調査結果とも一致する。」


フランは一枚の写真を机に置く。


そこには拘束された能力者たちが写っていた。


「全員、生きたまま連れ去られている。」


「目的はまだ分からない。」




エピローグ


Az本部。


間宮トオルの前に、一人の男が現れる。


黒いローブに身を包み、素顔は見えない。


オールドマン。


間宮は笑みを浮かべる。


「ようやく来てくれましたか。」


オールドマンは低い声で言う。


「準備は。」


「整っています。」


間宮は静かに頷く。


「では始めましょう。」


「Genesis計画・第二段階を。」


暗闇の中で、オールドマンの目だけが妖しく光る。




その気配は、これまでの敵とは明らかに異質だった――。




第69話 完

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