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Psycer Brain ─ 神に抗え。その力で運命を変えろ。─  作者: n217 (嘯江 新«ウソブエ シン»)


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第36話「降臨」

日本・上空


夜空が突然、黄金色に染まる。


世界中の観測衛星が異常を検知した。


各国の能力観測機関が一斉に警報を発する。




《超高次能力反応》


《階級測定不能》




ハルシオン艦内でも警報が鳴り響く。




ハルシオン・艦橋


オペレーターが叫ぶ。


「対象、大気圏を突破!」


「東京上空へ降下します!」


ベルソルトがフランを見る。


「艦長!」


フランは冷静に命令する。


「ハルシオンは日本へ向かう。」


「ただし攻撃はするな。」


「相手の正体が判明するまで、一切交戦するな。」


「了解!」


全長585mの能力戦艦ハルシオンが、蒼い光を放ちながら日本へ進路を変えた。




能研本部


警報が鳴り響く。


タジが慌てて解析を続ける。


「能力値が……。」


「計測できない!」


惣一は静かに立ち上がる。


「全員、迎撃ではない。」


「警戒態勢だ。」


イレイダが刀を腰に差す。


「敵と決まった訳ではない。」


ソウヤは零の言葉を思い出していた。




(約束の時……。)




東京湾


黄金の光がゆっくりと海へ降り立つ。


轟音も衝撃波もない。


まるで重力そのものを支配しているように、静かに着地した。


そこに立っていたのは、一人の青年。


純白の外套。


金色の瞳。


落ち着いた表情。


周囲の空間が自然と歪んでいる。


誰も能力を発動していないのに、その場の空気だけが変化していた。




能研メンバー到着


ソウヤたちが現場へ到着する。


イレイダは一歩前へ出る。


「……お前は誰だ。」


青年はゆっくり視線を向ける。


「安心しろ。」


「私は戦いに来た訳ではない。」


惣一が問い掛ける。


「名を聞こう。」


青年は静かに答えた。


「私の名は……」


ゼゥテル。


その名を聞いた瞬間。


惣一の表情が変わる。


(まさか……。)


覇者の集い


ゼゥテルは静かに続ける。




「私は『覇者の集い』の一柱。」


「全界の支配者。」




その場が凍り付く。


ソウヤは零から聞いた名前を思い出す。


イレイダも刀から手を離さない。


しかしゼゥテルには敵意が一切感じられない。




ハルシオン到着


その時。


巨大な影が東京湾上空を覆う。


能力戦艦ハルシオン。


フランは甲板へ姿を現した。


ゼゥテルは静かに空を見上げる。


「久しいな。」


「...ゼゥテル様。」


ソウヤたちは驚く。


「知り合い……?」


フランは短く答えた。


「何度か...お会いしたことがある...」




ゼゥテルの目的


ゼゥテルは全員を見回した。


「今日は忠告に来た。」


「近いうちに世界の均衡は崩れる。」


「Azも。」


「マスタークラウンも。」


「New World Order'sも。」


「すべてが動く。」


惣一が尋ねる。


「理由は?」




ゼゥテルは空を見上げる。




「デウスが動き始める。」




その名前に、フランの表情が初めて険しくなる。




エピローグ


遥か彼方。


雲の上。


一人の男が東京を見下ろしていた。


黒と白の長衣。


圧倒的な存在感。


その瞳には感情がない。


「……。」


男は静かに呟く。


「世界は、まだ答えを出していない。」




その男こそ──


覇者の使徒


デウス。




世界最強格の能力者が、ついに動き始めた。




第36話 完

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