プロレスラーvs魔物
「ていうかこの森、薄暗くて気味が悪いな」
この森は5mほどの木がたくさん茂っており、太陽の光をその木の葉っぱが遮っているのだ。
その後5分ほど歩いていると、
"ドンッ"
目の前に、何かが落ちてきた。
「なんだっ!これは、ガリガリの鬼..!?」
突然、俺の前に木の上から現れたのは、ガリガリ体型で白髪のボサボサロング、身長は1.2mほどの鎌を持った青色の一角鬼だった。
「アナリシスっ!」
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リムカッター:Lv.16
攻撃:22
防御:11
魔力:9
速度:25
気力:17
〜スキル〜
風魔法
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「速度の値が高い、それに風魔法か。こいつは日本でいう"かまいたち"だな。」
「よしっ、俺のデビュー戦の相手はお前だ。元SWREヘビー級王者と戦えるんだ、、光栄に思え!」
俺は口角を上げそう言った。
「グギャァァアア!!」
魔物は声を上げ、鎌を突き出し突進してきた。
「速いっ、だが俺はプロレスで鍛えた根性があるんだよ!1発ぐらい受けてやろうじゃないか!」
俺は腕をクロスし魔物の攻撃を受ける。
クッ、少し腕が切れた。こいつの攻撃は受けない方がいいかもな、少し魔物を舐めていた。
よしっ、次は俺の番だ!
「エレバルっ!」
これはっ、身体中に力が漲ってくる!!
相手は俺の後ろの空中だ、これは避けれないだろ!
「うりゃぁあ!」
俺は魔物の首にローリングラリアットを放った。
「そうなってくれればこっちのもんだ。」
魔物はうつ伏せの体勢で倒れていたので、俺はそいつを逆さに持ち上げた。
「おりゃあ! グフッ、」
垂直落下式ブレーンバスターを魔物に見舞った。
しかし、初めて固い土の地面でやったので、少し息が肺から漏れてしまった。
「仕留めたか。よし、魔物に勝ったぞ!」
「しかし、固い地面の上での技にも慣れておかないとなぁ...」
そう反省しつつ、魔物との初勝利の喜びを堪能した。
「レベルはどうなんだ?」
そう思い、自分にアナリシスを使った。
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エル・アルボロート:32歳:男:Lv.4
MP:34/44
攻撃:41
防御:39
魔力:18
速度:28
気力:40
〜スキル〜
・エレバル
・軟質化
・アナリシス
・炎魔法
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「んっ、かなり上がってるじゃないか。」
数えてみると、MP・攻撃・防御・気力の値が3ずつ、魔力・速度の値は2ずつ増えていた。
自分の成長を感じた彼は口角を上げ、再び森の中を歩いていくのだった。
Lv.1なのにLv.16の魔物に勝てているのは、後のストーリーで明らかになります。
リムカットは直訳すると、四肢切りです。
Limb cut