表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転移?無双?チート? 好きに生きる為に必要みたいなので喜んで⁉︎  作者: ゆるゆる
<サラーサ>

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/91

閑話  束の間の…

とても短いお話です。

ジェフィティールは日当たりの良い芝生の上でリクライニングチェアに横たわり、ゆっくりと流れる雲をただ、ぼうっとみていた。

<ヤクシェム>は眷属の子供たちの笑い声が遠くに聞こえ、風に揺れる葉の音もシジュウカラの鳴き声も、遠くを渡って行く鳥たちも、全てが心地良く、少しずつ強くなってきた日差しさえ完璧に感じた。

ジェフィティールにも余裕ができ、こんな幸せを満喫する時間ができるようになっていたのだ。


「(はぁ〜、幸せだ…。)」


実際に横になっていたのは短い時間だけれど、俺は目を閉じて大きく深呼吸をした。何やかんやとバタバタと忙しくしていた時期も乗り越え、やっと趣味に没頭できる!はずだ。俺がどうにかしなきゃいけない様な問題は起きていない!はずだ。今度こそ好きな事だけをやって、のんべんだらり?のほほんと、生きていってやる!

<ヤクシェム><アルバア><サラーサ><イスナーニ><ワーヒドゥ>全部の拠点に守護者を置いて、周辺の管理も問題ない。ガルドエスタニア大陸の人類はまだまだ数も少なく、国の数も少ない。大型魔獣の生息域には一切近づかず、魔獣も今の所移動する様子はない。暫くは人族の国々でも大きな動きもなく注視する必要もないだろう。バラルエルトニー大陸の方は<リーヴェル>もあり、頻繁に滞在する予定だ。ただ、問題があるとすればバラルエルトニー大陸の聖獣が月一回訪れて面倒な事くらいか。この大陸は人族がいない多種族が生息しているが、大型魔獣が少なく、小型・中型魔獣がほとんどで、生息域も広範囲にわたり、生存競争が激しいが、ある意味これも共存している状況だと思っている。


「(人族だけで世界を支配しようなんて、そんなのつまらない。(俺は掌握するつもりなんてないし)そりゃぁ俺だって、食物連鎖は生物が存在する世界では必然だとわかっている。弱肉強食も世の理だってことはね。それでもやっぱり多種族による多種多様の共存が面白いと思うんだから、バラルエルトニー大陸に期待を寄せて経過観察してみたい。目指せ個人主義、だしな。纏まるためのリーダーは必要だけど、支配者はいらないよな。)」


まだまだこの世界は発展途上だ。恐竜のような魔獣も多種類生息しているし、生存競争に打ち勝てなければ絶滅する。それは種族同士の戦いもあれば環境との戦いもあるだろう。それはこの惑星がまだ若く今後何千、何億年と続く生命の営みの中で淘汰されていく過程の出来事に過ぎないのかも知れない。それでも俺は少しずつでも淘汰されてしまうものを残してみたいと思う。それこそ俺のエゴなんだが。<ヤクシェム>はそんなものがひっそり生きていける世界であってほしいのだ。

ウッショロケシも発展して街も大きくなり、獣人から天人だけでなく、数少なかった人族も増え、多種族が平和に暮らしている。<ヤクシェム>には他にも幾つか都市ができ、流通も安定した交易がなされ<ヤクシェム>に住まう人口は劇的に増えていた。聖獣も増えてログハウスの近くに家を建てすっかり眷属たちと一緒に楽しく生活しているようだ。聖獣だと言うのにそれで良いのか?と思いつつも幸せな気分は変わらない。本人がいいなら、それでいい。

宇宙樹の島<ヤクシェム>は、俺の理想の具現化した世界のようなものだ。ここでは上も下もなく、対等に義務を負い権利を有する世界であってほしい。この先もずっと…………。


・・・・・・

   ・・・・・・

      ・・・・・・


『…………え…。…きて……。』

「?」

『ち………げ…。………てく………い。』

「??ん〜?」


なんか遠くから呼ぶ声が聞こえた。


『父上。いい加減起きてくださいね。<イスナーニ>に行くと仰っていた時間になりましたよ。』

「あれ?スィフィル?」

『もちろん私です。何か楽しい夢でもみていたのですか?お顔が幸せそうです。』

「あぁ…。そうだね。すごく、幸せな夢だった気がする。」


目覚めた俺は、ログハウスのソファの上でうたた寝していたようで目の前にスィフィルの顔があった。

そうか、夢を見ていたんだな。夢の内容は何故だかどんどん記憶が薄れていき思い出せないが、暖かい気持ちだけはしっかり残っていた。まだまだやる事は山のようにあるけど、いい夢を見たせいか、うたた寝して頭がスッキリしたからなのか、やけにやる気が出てきたし、体も気持ち軽くなったような気がする。


「(ちょっとだけ疲れてたかな?)さぁ、行こうかスィフィル。」

『はい。』


ジェフィティールは、束の間の休息に元気をもらい、いつになく軽い足取りでログハウスを後にした。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ