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異世界転移?無双?チート? 好きに生きる為に必要みたいなので喜んで⁉︎  作者: ゆるゆる
<アルバア>

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メヒモンテスと<アルバア>

そして俺はやってしまった。ちびったのでは無い。断じて違うとここで断言する、が、魔力はちびっていた……。

俺の眷属が、ここでも生まれてしまったのだ。そんな事で漏れるなよと言いたいのだが、ちびってしまっては仕方ないんだと理解してほしい。そしてその量が思いも他多かったことも。


『!!!!』

「!!うわっ!!何?何?」

『…………父上……。』


皆んなの声がイタイ…。心に刺さる、スィフィルの視線が冷たい。そう、俺だってわかっているよ、ワザとじゃないんだよ。でも、ちびったなんて言いたくない訳で…。と、もう一度スィフィルの方を見ると大きなため息を吐きながら諦めた様にフォローしてくれた。


『父上、いくらその者を警戒したからと言って、直ぐに眷属を生み出さなくても良かったのではないですか?随分高い能力を持っている様ですね?』

「そ、そうか、な?早い方が良いかと思って…。」

『…確かに早い方が良いかもしれませんね。ここはアマルの眷属が獣型なので、ロイの眷属達だけでは人的フォローの少なさは否めないでしょうから。』


あれ?フォローしてくれてるんだよね?確かにちびった事はバレてない?いやそれとももっと眷属増やした方が…?などと考えているとスィフィルの視線が俺の思考を止める細冷たかった。


『ですが、先ず、眷属に名を授けて一旦落ち着きましょうか。』

「そ、そうだね。うん。」


俺は眷属の目を見ながら浮かんだ名を迷いなくつけた。


「うん、君の名はアーシラ、アーシラにしよう。」

『畏まりました。私、アーシラ。皆様をお守りするべく力を尽くします。』


そう言ったアーシラの姿は存在がこの世界に確定された瞬間に、長い霜白(フロスティホワイト)の髪に天色(あまいろ)の瞳、色白の肌に瑠璃(ウルトラマリン)の虹(レインボー)のオーパールを宿した姿は、瞳の色が薄く青っぽいとは言えジェフィティールが転生して女性になってしまったかの様な印象を全員に与えた。そしてそれは、チャスカを知る者にとってはジェフィティールが自身に代わる生贄を用意したのかと考えたのだった…。


「!ちょ、ちょおっと?何かなその目は?」

『『さすが父上(様)ですね。(デショ。)』』

「…えぇ、流石師匠です。」

「いや、メヒモンは違う意味で言ってるだろ。」


そう、メヒモンテスとスィフィルだけジト目で睨んでくる。他の皆んなはキラキラした眼差しを向けてくれるのに。それにしてもスィフィルとアーシラはまるで兄妹の様に似ている。そう言う意味ではスィフィルもチャスカの的になりそうなんだが、涼しい顔なのは何故だろうか。そんな俺の視線に気付いたスィフィルが変わらず涼しい顔で驚愕の事実をその場で告げた。


『私は問題ありません。チャスカなる者の事は以前より監視対象としておりますので、居所だけでなく動向も把握しております。』

「「はぁ?」」

『故に、有事の際に遅れを取ることは一切ございません。いえ、有事が起きる前に対処が可能ですから。』

「「!!!」」


そんな事できるって聞いてない。なんだそれ?なんでチャスカのこと知ってる訳?て、いうか監視対象って?沢山の疑問が溢れてくる。スィフィルは全てを告白はしていないだろうが、俺の、俺たちの疑問に答えるように説明し始めた。


『私が拠点<スィフィル>に保管された父上の“記憶と能力“から生まれ出たのはご存知の通りでしょうが、私は、アマルと違い、父上が“記憶と能力“を取り戻される以前より、生まれておりました。父上が<スィフィル>を中心に宇宙樹の島<ヤクシェム>を創造された後も、私、<スィフィル>、<ヤクシェム>は勿論繋がっておりますので、父上のお役に立つべく、今この瞬間も全世界の情報収集を確立しております。残念ながら地下については地図程度の構築しかできておりませんが。』

「そんな事いつの間にやっっ…てたの?そんな余力があるなんて、凄いな、スィフィル…。」


俺は心底感心していた。<ヤクシェム>が大きく発展した事により、拠点<スィフィル>だけでなくそこの守護者としての役割も当然だが多く、大きくなった。ヴェリュ、ユミス、マーラと眷属を増やしたところでスィフィルの仕事範囲は半端なく多いだろう。大半は俺のやらかしのせいだと自覚はしている。だが、それにも増して、この惑星全域の情報網を確立して情報収集していたとは、頭が下がると言うより、空恐ろしい。俺は身震いをした。

そんな俺の気持ちを見抜いているからだろうが、スィフィルが俺の方を一瞥して言った。


『…父上が面倒と思われる仕事を私がしているだけですし、ほぼ、父上と<ヤクシェム>の魔力を使用しているので私の負担は大してございません。私がやりたい事を、私だけではできない事を父上の魔力と能力をお借りしながらしている事ですから。』

「え?そんな事できるんだ。て言うか貸してるっけ?」

『はい、使用許可をいただいております。』

「あ〜…、確かに、良いよって言った気がする。有意義に使ってくれてるみたいで、うん、よかったよ。(と言う事でこれからもヨロシク)」    

『勿論でございます、父上。』


ジェフィティーとスィフィルは、お互いに柔かな笑顔で現状の役割をお互いこなしていく事を確認した。会話に入っていけず聞いているだけだったメヒモンテス達だが、話の内容から、期待を膨らませ聞いてきた。


『もしかしてデスけど、ここ<アルバア>にもその様な能力があるデショウか?アチシにも使用可能デスか?』

「あぁぁ、それは<アルバア>には無いな。地下都市の方には少しあるけど<ヤクシェム>程の能力は無い。筈だな?」


俺は意識的に<ヤクシェム>にそんな能力と魔力を与えたつもりは毛頭無いので、<アルバア>は勿論、地下都市についても無いと考えているが、ここはスィフィルに任せよう。と、スィフィルに確認的な視線を送るとスィフィルは、俺の指示で<アルバア>と地下都市に干渉できるとあって、喜んで話し始めた。


『私の確認できる範囲でご説明いたしましょう。今までは、一応アマルの管轄でしたので干渉は避けてきましたが、父上のご命令とあれば喜んでご協力致しますとも。それでは、確認しつつお話しいたしますとーーー。』


スィフィルは“アマルとロイが出来る事“、として話を進めた。範囲結界、結界内監視、魔獣や獣などの設置、精霊の森との共存共栄、眷属の生産、鉱物魔鉱物などの製造と言う様に、大雑把に説明したのはアマルとロイがどの様に分担していくつもりか把握していないからだろう。ただ、スィフィルとしては2人にそんな細かい魔法路開設などは出来ないと確信している。つまりこの説明に細かい説明など意味はないと思っているのだ。そしてそれはメヒモンテスも同じであった。


「(…私は居候の身だからな、でしゃばる訳にもいかないし、師匠の拠点運営計画はどれ程なのか、規模も期間も教えては貰っていない…。信用されていない事は知っているが、流石にこの場に共に居るのに一切口出しできないのは、辛いものだな…。)」

「?メヒモンは何も聞かないのか?お前が疑問を口にしないなんて、どうした?具合悪いのか?」

「はへ?い、いや、その…。」


いきなり思ってもいなかった声が聞こえて、メヒモンテスは間抜けな返事を返したが、直ぐに立ち直り、ジェフィティールに怒涛の質問をぶつけた。


「私が聞いて良いのですか?であれば、範囲結界の最大から最小範囲の機能と設定について個から空間まで細かく教えていただきたいし、結界内の監視と言うなら全範囲なのか範囲のポイントが多数あると言う事なのか死角が有るのか無いのか何によって監視するのか、魔獣などの設置にはーー。」

「ちょ、ちょ、ま、待て待て待て!一気に聞きすぎだ!息継ぎしてるのかメヒモン?て言うか、そんなに聞きたい事があるのになんで黙ってたんだよ。」

「あ、あ〜……。はぁ、そうですね。そうですよね、失礼いたしました。()()()が図々しかったですね。」

「は?何言ってるんだ。質問するなら一つずつ疑問が解消されるまでしないと意味ないだろうに、慌てるなよ、ちゃんと答えるからさ、()()()()()()。」


メヒモンテスは、ジェフィティールの言葉に驚いていた。ジェフィティールの転生前、帝国内中枢にいながら役に立てず他国との戦争で大いに活躍したジェフィティールを邪神だ魔王だと追い立てる帝国を捨てる事もできず、師匠の弟子の中では最後まで帝国に残っていた裏切り者の自分が許される訳がないと、心の底から思っていた。こうして受け入れてくれているのも上部だけで、アマルやロイの補助や指導をする為だけの便利要員としてここに居られるのだと思っていたのだ。<リーヴェル>に連れて行かれた時、過ごした時間もこの上なく自分は幸せだったが、見捨てられるべき自分には過分だとも思っていた。そしてこのベオグルリンドス帝国の東端にある拠点<アルバア>に送られると聞いた時点で、やはり自分は許されないのだと思ったのだ。


「私は…許されぬ弟子です。師匠のお役に立てず、帝国に籍を置いたままぬくぬくと過ごしておりました。カリメッラ、キッシャータ、そして()()()が出奔した後も帝国に残り帝国の為に働いていたのですから。師匠を裏切った私は許されてはなりません。」

「え?そんなこと気にしてたの?って言うか、俺が押し付けたんだから気にしすぎだろ。裏切られたとも思ってないし、逆にお前には犠牲を強いたようで俺の方が悪かったよ、すまなかった。」

「師匠…。」

「よし。これでスッキリしたな。じゃぁスィフィル、メヒモンに詳しく教えてあげて。メヒモンならしっかり使いこなしてくれる筈だから。」

『はい、畏まりました。』


スィフィルはメヒモンテスがジェフィティールのお気に入りの人族であると認め、ジェフィティールの希望に沿う様にあらゆる細かい点についても説明し、メヒモンテスの<アルバア>の機能に対する理解を深めた。

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