オレトオマエハ
「…ふ〜。それにしても、人数が多くないか?4、50人いるだろ。人種もバラバラだし、年齢もバラバラだなぁ。」
『その様ですね。テティオーネ、詳細は?』
『はい、ある程度は把握しておりますが、ここは一番の古株に事情を聞きたいと思いますが、よろしいでしょうか?』
『成る程…。父上の魔力で個人として魂源が保護されたのだな。以前より記憶も含め鮮明になったのか。』
『その通りです、スィフィル』
『よろしい。その者を呼ぶ事を許可します。』
『はい』
お〜い。俺もいるぞ〜。何だかとんとん拍子人話が進んでいっちゃうんですが〜。俺には聞いてくれないの〜?
『父上、拗ねてないでちゃんと話を聞いてくださいね。』
「分かってるよ。 (子供じゃないんで。ってか、スィフィルはやっぱり俺の心中を覗いてないか?)」
一番の古株というのは、人ではなかった。首長竜、プレシオサウルスっぽいけど顔が海亀の雰囲気も混ざっていた。余りの大きさに外で会うことにしたのだが、崖の上に立っても頭ひとつ首長竜の方が上になっていた。
「君が一番の古株なんだって? 取り敢えず、何でこんなに多く皆集まったのか、掻い摘んで知りたいんだけど、どう?」
『…ヒトが建物をつくる前から、我等の産場であったが、ヒトが奪うため争いとなり、多く死んだ。そのうちヒトが我等を崇め、共存共栄していたが、ここのヒトは別のヒトと争い死にたえた。死にたえたヒトがここを守ろうと残った。ケモノも守ろうと残った。』
「…。なるほど…。」
まとめると、ここに居る人達と獣達、首長竜さん含め、共存共栄していた者同士で、攻めてきた人達と戦った末滅亡したが、この場所を守る為に離れず、生まれ変わらなかったという訳ね。それで俺が拠点<イスナーニ>を作って魔力も豊富になって、ふらふらと吸い寄せられていた所に、より一層の魔力で身体を得た、と。
「それじゃ、ここに皆んないたい訳だ。でも俺、目立ちたくないんだよね…。」
『父上、彼等の身体は父上がお造りになった訳ではなく、ある意味勝手にここの魔力を使い形作っただけの物ですので、この拠点を出る事は出来ないと思います。』
『父上様、彼等は拠点<イスナーニ>に属するので、他者に認識される事は御座いません。』
それなら、まぁいいか。側から見れば、ぼろぼろの遺跡群のままな訳だし、気付かれないならね。自由にどうぞ。
イイヤ ヤメテオケ ケンゾクデナイモノナド イツウラギルカワカラナイゾ
カズガオオスギルノダ ソイツラノナカデモ イケンガワカレトウソツナドデキルワケガナイ
また出たか。だからどうした。元から信用もしていないし、関知するつもりも無い。
ウラギラレルマエニハイジョスレバヨイ モトモトカンケイノナイモノタチダ
スデニシンデイルノダシ マタシンダトコロデダレノメイワクニモナラナイゾ
…否定はしない。だが、それは逆の事も言える。死んでから随分経ってるし、生きている事で誰の迷惑にもならないな。
オマエノマリョクヲカッテニツカッテ カッテニカラダヲツクルヤツラダ シンヨウデキナイダロウ マタカッテニマリョクヲツカイ キョテンヲウバウカモシレナイノダ
ソノヨウナモノハサキンジテハイジョシロ
そうならない様に対処するさ。俺じゃなくてテティオーネがな。俺じゃなきゃお前も手出しできないだろ? 俺の中のお前は。
フフフ オマエノイウオレモ オマエトトモニチカラガゾウダイシテイルコトヲワスレルナ
コトバヲカケルダケシカノウガナイトデモオモッテイルノカ
スィフィルニデキテオレニハナニモデキナイト ホンキデオモッテイルノカ
…ハッタリだ。問題ない。俺は1人じゃない、スィフィルもアマルも皆んないる。お前の手の届かない所に手が伸ばせる。
ソウダナ ギャクニオレジシンニモテガトドカナイガナ
‼︎
オマエガテガトドクハンイニ オレモテガトドクコトヲワスレルナヨ
…消えろ!!!
お前なんか消えてしまえ!!
『…うえ、父上?』
「…あ⁉︎ あぁ、スィフィル。何でもない。問題ないよ。テティオーネがここを守護していくんだから、頼むね。」
『畏まりました、父上様。ご安心ください、私は父上様だけを愛しております。』
「⁉︎⁉︎ ありがとう?」
その言葉に俺もスィフィルもビクッとしたけど、テティオーネは自信たっぷりの綺麗な笑顔で微笑んでいる。意味不明だが取り敢えず返事はしておいた。
今回も疲れたな。ほんと疲れた。休みたい…。休みたいよ〜。誰か〜。代わってくれ〜。
代わりなんていないのも分かってるけど、愚痴りたいんだよ…。そういう時もあるよね?
…ね?




