サラーサの記憶
分けなくても良かったんですが…。長いと、疲れそうで。
納得なんかしたくはないんだよ? ホント、そんな事できて何なんだって話、必要あるのかって。そりゃあね、すごい事だよね、国一つの情報から住人やら高位の人、裏の事情から知らない事はないし、全部にマーキングできてるから何かあってもどうにでもできる。ある意味王様より怖いでしょ、そんなの。
ヒツヨウナコトダトモ ダレガネタミ ワナヲシカケルノカ
ドコマデトトウヲクンデ ハイジョシヨウトスルノカ スグニワカルデハナイカ
お前か…。分かったらどうだって言うんだ。
センメツモカンタンダ ウチモラシモナイ ウソヲツイタトコロデミヤブレル
モチロン エンザイナドナイゾ ツミナキモノハイキノコルノダ スバラシイコトダロウ
そんな事をしたとしてどれだけの人が生き残るのやら…。分かってるんだろ?
ソウダナ オマエヲシラナイモノダケ イキノコルダロウ
コノハシノリョウチデイエバ リョウトイガイノムラ ヨッツホドダケダロウナ
それはこの領地ジャンゴーの壊滅と同義だ。そんな事望んじゃいないと前にも言っている。幾ら俺を唆そうとしても無駄だ。なのに何故お前は出てくるんだ?
ワカッテイルダロウ ヒテイシテモムダナコトハ サァ モットワタシトカタリアイ
ソウゴリカイヲフカメヨウデハナイカ
お前を理解する事が俺にメリットがあるとは思えない。能力も今のままでも持て余す位なんだ、後の拠点を回ればお前がまた表れるんだろ? 面倒なんだよ。
ザンネンダガ オマエハマダワカッテイナイ ワタシハアルバアノキオクデハナイ
ワタシハサラーサノキオクダ
どっちも前の俺の記憶じゃないか。同じだよ、俺にとっては。唆してくる方向性も一緒だし、お前に対するこのドロドロした嫌な感情も同じだ。
そんな能力を行使しようとは思わない。
テキタイスルモノヲ ハイジョスルコトハ オマエノマワリノモノヲマモルコトニナルノデハナイカ
ドノヨウナインボウモアイテガジッコウニウツスマエニ ジゼンニタイショモデキルゾ
そうかもな。今のところ周囲にバレない様に行動してるから、そんな敵対する奴に会わないけどね。でも、今排除したいのはお前だな。
だから、いい加減黙れ。
ククッ イイナ オレタチヲウケイレハジメテルジャナイカ
イイトモ イマハキエテヤロウデハナイカ ドウセマタアウノダカラナ
スーッとそいつは言った通りに消えた。
本当に疲れた。急に出てくるししつこいし、でも、今回はしつこくも無かったか?
どっちにしろ相手するのが疲れるのは確かだ。コイツはスィフィルにも感知できない俺だけの問題だしな。はぁ…。ホントに流石、拠点回りしたくない原因なだけあるよね。気分が駄々下がる。能力が上がったところでコイツをどうにか出来ないんじゃ、俺のチカラっていうのも大した事ないよな…。
「(日本人としての70年でも足りなかったかな? 禅とかやればよかった。対抗手段になりそうだもんな。)」
『ー? どうかされましたか、父上?』
「ん〜、何でもない。さっさと拠点回って、全て回収して、俺が今のままの俺で楽しくやっていけるのか、ちょっと考えたりしてるとこ…。」
一瞬でスィフィルの微笑みが消えた。
スィフィル自身、俺の“記憶と能力”を元に生まれたと言っていたし、前世の俺を一番深い所まで知っていると言っていいだろう。酷い状態の俺も、ドロドロの感情も記憶に溜めて置いていったのだから。
「大丈夫だよ、ちょっと考えただけだ。二つ戻って来ても変わってないだろ、そんなには。」
『…父上』
「ま、最後までちゃんと回収しないと分からないのも事実だけどね。」
俺は出来るだけ茶目っ気たっぷりに言ってみせた。




