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異世界転移?無双?チート? 好きに生きる為に必要みたいなので喜んで⁉︎  作者: ゆるゆる
始まりの始まり

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スィフィルの決意

ニカっと、子供らしい笑顔で胸を張るジェフィティール。勘違いの答えを返している事に本人は気付いていないが、笑顔で返すスィフィルだが内心は複雑だった。


人型スィフィルは元々ジェフィティールの魂から切り離された記憶と能力の集合体だ。

拠点だけのモノに意識は無かった。


ジェフィティールが拠点<スィフィル>に設定したのは隠蔽や結界。戻ってくる為の転移に必要な魔力エネルギー。彼方に転生したジェフィティールを特定する為の幾万もの計算と術式を組み込まれている。


帰還時期だけを300年後に設定した弟子は、ジェフィティールが転生する少し前に、拠点への入室許可を取り消され、再度許可の設定がない限り二度と入る事も、拠点の位置の把握も出来ない。


余計なモノ(不純物)が無くなった拠点は、ジェフィティールが帰ってくる迄完璧な状態でいる為に、より拠点の主が望む拠点でいる為に元々拠点を制御していたモノと、最後にジェフィティールの魂から切り離されたモノは、お互いに細い糸を手繰り寄せる様に繋がった。


本来、記憶と能力の保存だけが目的で魂から分離されたモノは、他のエネルギーと能力を手に入れ進化する。


ジェフィティールから切り離され、拠点に残された時にその記憶に残された想い、

“不安”“恐怖”“空虚”と言うものを理解し、変化が起き、解析し、思考する。


それは進化へと続く道だった。


本来スィフィルの持っている記憶と能力は、ジェフィティールが他の4つの拠点に保存したもの以外の全てになる。けれど拠点<アルバア>に保存されていた記憶と能力を取り込んだジェフィティールが、再びここに戻りこの宇宙樹の島<ヤクシェム>を創り上げた事で、スィフィルの能力は格段に上昇した。


以前ジェフィティールが転生した先の地球の記憶まで共有出来たのだ。


『(父上は彼方では此方に居られた時より、余程お幸せでいらっしゃった。地上の愚かな人間共に許し難い扱いを受け、彼方に転生を望まれ魂の一部であった我々は置いていかれたが、魂源の回復具合からも転生する事は必要だったのだ。)』


戻ってきたジェフィティールがとても良い状態な事は勿論、理解している。


『(転生を唆した人間も居たが、拠点に籠る選択は父上には無かった…。以前の私達では父上の拠り所に成れなかったのだ…。)』


それでも転生前に疲れ果て、人として壊れてゆく様を感じながら何も出来なかった事を悔やむより、転生後彼方でどの様に過ごしたにせよ、転移で帰ってきた今の方が遥かに健康的で健全な魂源になっている事に喜びを隠しきれない程だ。


『(父上の出来の悪い弟子のお陰で、父上のいない時間はとても短くて済んだ。それに関しては褒めてやろう。しかしアイツは信用ならない人間と同じだ。何時裏切るかわからない。父上に近づく者には決して監視を怠るまい。)』


スィフィルは<ヤクシェム>の能力を行使して、地上の情報を集める。何時いかなる時にでもジェフィティールの役に立つ為に。

明らかに害になるものを排除して安全を確保したいが、それはジェフィティールの望むことではない事も知っている。

この複雑な考えは、よくジェフィティールが抱えていたものに似ていると、スィフィルは考える。


『 (私は父上に似てきたのだろうか、いや、その様な考えは烏滸がましい。私はただ、父上のお役に立つ為、最大限に能力を活かせる様にならなければならない。もう二度と、転生したいと父上が望まぬ様に…) 』


俺は目を閉じて意識を飛ばす。この<ヤクシェム>全体を見る為だ。


北海道サイズの島の周りは海。それを含めて球体の結界が守っている。そして擬似太陽は<ヤクシェム>の結界に沿うように周り、擬似月も同様に周っていた。


これについてはほぼ地球仕様だ。きっと四季も作り上げるだろう。楽しみだ。むふふ…。


陸海空の動植物に関しては生態系の生息域や生息数を考慮して、それ程大きくないので少なめに設定するしかない。海はシャチサイズ以上は無理だ。陸上も熊サイズを最大にして、像などはやめた。

多く配置してもその内淘汰されてゆくだろうが、それよりも増えてゆく様を見る方が余程良い。 空は大鷲サイズが最大で数は控えめだ。


「さぁ、これで<ヤクシェム>自然保護区の出来上がり!」


<ヤクシェム>から無数の光が立ち上り、すぅっと消えると、暫くして遠くに動物の鳴き声が聞こえてくる。辺りの空気でさえ変わった様に感じる。


「あぁ…。本当に生きてる島になった…。」


いや、これからだ。生物が生きて命を繋いでゆく、この先ずっと、そして初めて生きている島になるんだ。


人がいないこの島の発展をワクワクした気持ちで想像する。地球と違ってコントロールされた気候の元、すくすくと食物連鎖は出来上がるだろう。あの3人も管理してくれるしな。


「さて、スィフィル。大体創り上げたから後はよろしくして良いかな? あの3人も眷属作って仲良くねって言っといて。」

『父上はこれから直ぐ、魔法の調整に入りますか?』


「そうだね、イメージはもう出来てるから出力調整かなぁ。後ちょっと作りたい物があるんだよね…。それで一回<アルバア>に行ってくる。」

『…』


ん? どうした? 反応が悪いけど…?

怒ってるのか、不機嫌だな。


『いえ、失礼しました。行ってらっしゃいませ。』

「アイテム取りに行くだけだから…」


『父上が行けば、アルバアも拝顔を賜りたく参上致すと存じます。あちらでお時間が掛かる事もあるのではないかと愚考します。』


…やっぱりスィフィルが不機嫌だな…。口調が堅っ苦しくなってる…。


『その様な事は御座いません。いつ頃戻られますか?』

「…そうだね、戻る前に連絡すれば良い?」


なんか笑顔が怖いよ、スィフィル…。


『いえいえ、父上のご都合のよろしい様にお過ごし下さい。私は父上がいつお戻りになっても全く問題のない様整えるだけですので。』


こわっ!


「分かった。早く帰るね…」

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