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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
新E章 『P型センキー』VS『センエース』

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最終回 ゲームオーバー。


 最終回 ゲームオーバー。


「もちろん、お前の視点で言えば、大事な女を奪われた形になるから、拍手喝采とはいかないだろうが……ここは、一つ、そういう個人的な視点を捨てて、まっすぐに、俺を見つめてみろ。どうだ? ……震えないか? 恐怖からではなく、この、いと高き尊さにあてられて」


 などと、P型センキーがごちゃごちゃ言っている間、

 ――その間も、センエースは一歩も動けずに、ただ固まっていた。

 二人の愛する女神を傷つけられたことで、心の中は、暴風のように荒れていたが、

 しかし、どうあがいても、この謎の呪縛を外すことはできなかった。


 この呪縛……センは、決して、黙って受け入れているわけではない。

 センエースは『自分にできる、ありとあらゆる解呪』を試したが、

 しかし、どうやら、『禁止魔カードの執行』によって組み立てられた『この呪縛』は、通常の呪縛とは、質があまりにも違いすぎるようで、

 センエースの抵抗をいっさい受け付けなかった。


「ふふ……さすがに、今は、激昂しすぎて、この美しさを素直に受け入れる事など不可能か……」


 やわらかく微笑んでから、

 P型センキーは、

 ゆっくりと歩を進め、


「今の俺の存在値は……いったい、どのくらいだろうな。17兆から上は、どの手段をもってしても、デジタルには測れなくなるから、正式なところは分からないが……100兆は……流石に超えていないか……もしかしたら、超えているかもしれないが。ふふ、わからんな。ま、ここまできたら、数字なんざ、どうでもいい。今、ここにある事実は一つ。――『本当の頂点』に、今の俺は立っている。それだけがすべて」


 センの目と鼻の先までくると、

 そこでピタっと歩を止めて、

 センの目を見ながら、


「さて、センエース。お前を縛る鎖はまだ千切れそうにない訳だが……どうする? このまま、俺に殺されるか?」


 センは必死に抵抗した。

 抵抗して、抵抗して、抵抗して、

 けれど、

 センは動けない。


 ただ全力で、睨みつけることしかできない。


「自分よりも強い相手を前にして、その上、一歩も動けないというのに、目の奥に灯る光には、わずかな揺らぎすらない。お前の精神力には、心底から感嘆する」


 P型センキーは、そうつぶやいてから、


「ソンキーの力を借りる事もできない。念願だったゼンとの融合も不可能。ゼノリカは、ここには入ってこられない。現状のお前に救いはない。お前は、もう、死ぬしかない。その事実を、お前はキチンと認識している。お前が、そうして『いつまでも前を向き続けていられる』のは、決して『愚か』だからではない。強いからだ。本当に強いから。お前より心が強い者は、この世に存在しない。断言してやる。俺の御墨付きだ。お前は強い。お前は最強だ」


 とうとうと、

 本気のメッセージを並べてから、


「しかし、死ぬ。俺には勝てない」


 最後に、


「ゲームオーバーだ、センエース」


 そう言って、

 P型センキーは、グワっと大きく口を広げて、

 迷いなく、






 ――バクッッッ






 と、センエースを丸のみにしてしまった。


 わずかな咀嚼ののち、

 ゴクリと飲み込まれ、


 そして、

 だから、

 しかして、

 必然的に、

 P型センキーは、


「……終わった……何もかも……」


 天を仰ぎ、


「3号もD型も必要なかった……やはり、不可能だったんだ……いや、ここまでこられただけでも、褒めてやるべきだろう……よくやったよ、ほんとうに。喝采しよう。お前は素晴らしかった」


 ぼそぼそと、


「ずいぶんと長い実験だったが、終わってみれば、あっけない最後だったな……いつもと同じだ……最後は、いつも空虚で、はかなくて……」


 P型センキーの言葉通り、

 本当にあっけない最期だった。


 しかし、リアルなんて、こんなもの。


 ゲームオーバー以外は許されていない地獄。

 それが『現実』という最強の狂気。


 というわけで、みなさん、さようなら。

 センエースは負けてしまいました。

 けど、こっちの方がリアルでしょ?

 主役だから勝つわけじゃないってこと。

 これが現実リアル

 よって、これも、いわゆる一つの、


 めでたし、めでたし!!



 これにて、センエースは終了です。

 センも頑張りましたが、

 さすがにシューリ&アダムまで奪い取ったP型センキーには勝てませんでしたね。


 というわけで、毎日2話投稿記録は、450日で終了。

 500日連続はむりでしたねw


 ここ最近、リアルがかなり大変で、

 毎日2話投稿するのに限界を感じていたので、

 ここらで綺麗に終わりにできて、本当によかった。


 センエースは終了しますが、

 次回作の準備は上々!


 それでは、いつの日か、

 私の新作『クズニートの成り上がり~至高の堕天録~』でお会いしましょう。

 今度は、毎日2話なんて無茶はせず、

 週1くらいのノンビリペースでいこうと思っておりますw


 ――人間なんて、

 どうせ、最後には死ぬんだから、

 頑張ったって意味なんて皆無♪

 人間、楽してなんぼっ!








     【――ざけんじゃねぇ――】



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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
[良い点] ほー、主人公の行動範囲をそこまで広げるんですね。 これは熱い!
[良い点] リアルですねぇ(*´・ω・`)b 確かに主人公が必ずしも勝つとは限らない(´д`)ウン けれども...... その程度の絶望で....... センエースが........ 終わるとでも..…
[一言] ついにセンエースが第4の壁を破るのだろうか、すげぇ気になるよ、これ
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