表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
『裏』章 後日談、というかトウシ編のオチ。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

889/5891

22話 もうやだ。


 22話 もうやだ。


「そこらの中3みたいに退屈な人生の中で、『世の中つまんねぇ』って文句たれながら、ダラダラして……『そんな当たり前の権利』すら許されない、おれらの気持ちがお前にわかるか、クソガキ」


「……」


「今のおれたちは、ガチで猫の手も借りたいほど忙しいんだ。あっちこっちで、ネオバグが沸きまくって、朝も夜もクソもなく出動して……殺しても殺してもキリがなくて……」


 虹宮は、ガシガシっと強めに頭をかきむしりながら、

 疲労に濡れている目をウラスケにクギ刺して、


「頼むから、邪魔するな。必死になって、世界のために、命をかけて闘っているおれたちの、邪魔をしないでくれ。お願いだから」


 虹宮が、そこまで言ったところで、

 それまで黙っていた繭村アスカが、

 ポロポロと涙を流しながら、


「もういい……」


 かすれた声で、


「もういいから……殺して……もういやだ……」


 頭をかきむしり、

 かすれた声のまま、


「……ぜんぶ……辛い……苦しい……もうヤだ……」


 溢れだす想い。

 痛みをのせて、

 こぼれおちた、

 その言葉を受けて、

 ウラスケは、


「わかった」


 首を縦に振った。


 繭村の心がキュっとしまった。

 涙がまたこぼれた。

 ツーっと、重力にひっぱられて堕ちる。


 自分の言葉が、世界に受理されたっていうのに、

 喜びなんてカケラもなくて、ただ心を刻まれる。


 激痛。

 全部が痛かった。

 ぜんぶなくした。


 本当に言ってほしかった言葉は、

 本当に叫びたかった言葉は、

 けっして――




 ……なんて、絶望の底で奥歯をかみしめている繭村とは違い、

 虹宮は、ホっとしたような顔をしていた。


 ――ようやく、この面倒なミッションも終わる。

 ――さて、次のミッションは……


 そんな、ズレた時間が、二秒ほど経過してから、


 ウラスケは言う。





「繭村アスカ。ネオバグ関連の問題が全て解決したあと、それでも、死にたかったら、ぼくが、この手で殺してやる」





「……っ」


「約束してやる。だから、しばらくの間、ちょっと黙ってろ。今のぼくは、こいつの対処でメチャメチャ忙しんや」


「……」


 涙があふれた。

 グっと、胸の奥からあふれでる涙。


 大きく見開いた目で、アスカは、ウラスケの背中をジっと見つめる。


 止まらなかった。

 『何か』が、胸の奥から溢れ出て、とまらなくなった。


 声にならない。

 想いが、喉につまって、窒息しそうになった。



 本当に叫びたかった悲鳴は、無慈悲な現実によって、かき消されたのに、

 けれど、繭村アスカの心は、本当に言ってほしかった『救い』に包まれた。


 まだ何も終わってなどいないのに、

 心ではファンファーレが鳴り響いていた。




 まっすぐに前を見続けるウラスケ。

 そんなウラスケをまっすぐに見続けるアスカ。

 ――そんな二人の姿を一瞥してから、

 虹宮は、

 深い溜息をついて、


「ウザいなぁ……中学二年生って……ほんと、もう……はあぁ」


 ボソっとそうつぶやいてから、

 虹宮は、両の拳を握りしめた。


「最後の最後の最終確認だ。答えに変わりはないか?」


「もう二度と聞かんでええ。どうせ、平行線や……」


 ウラスケは、そこで、


「ぼくの全部で、あんたを潰す」




このまま、何も問題がなければ、

クリスマス前後あたりに、記念すべき『第1000話』を投稿できると思います。


その時に、『セルフイベント』をするつもりで、

そのプランが、ある程度かたまったので、ご報告を。


『夏に敢行した10話投稿』――それ以上の無茶を、

『夏のような小ズルい方法』――ではない手段で敢行します。



私の、イカれた無茶を楽しんでいただければ幸いです(*´▽`*)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版35話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ