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25話 勝てなきゃ、誰かの養分……


 25話 勝てなきゃ、誰かの養分……


 迷いも自重もなく、3万を黒の8に投入する。


 その後、ディーラーがボールをまわし、

 同じように、一定のリズムでクルクルと廻ってから、


 カランコロン♪




「ぇ……BLACK8。……お、おめでとうございます……」




 連続で36倍を当てられて、流石に動揺してしまったディーラーのお姉さん。

 ※ ちなみに、彼女は、ゲームキャラではなく、『この世界で生きている普通の生命体』です。この世界には、『ペッパーくんのようなAI的ゲーム進行用キャラ』と『普通の人間』が混ざって暮らしている特殊世界なのです。



 『超低確率の36倍が連続で当たる』という『とてつもなく異常な光景』を目の当たりにして唖然としているディーラーのお姉さん。

 ――そんな彼女の心情などシカトして、


「ぐはははははは! これで108万ゲェェェェット! 被扶養者がバイトで稼いでしまうと、家計的には逆に損害を被ってしまう闇の数字げ~っと!」


「なに、ワケの分からんコトを喚いているんでちゅか」


 呆れ顔をしているシューリ(元第一アルファの主神だが、第一アルファに毛ほども興味がない駄女神)の横で、センは、


「さあ、100万をこえたことだし、もう、こんなシケたステージに用はねぇ! ここからは、闇のゲームとシャレ込もうじゃねぇか」


「ん、どういう意味でちゅか?」


「100万あれば、『闇ステージ』でゲームが出来るようになる『VIPカード』が買える。さあ、姉上、こちらへ。闇のゲームが貴方様をお待ちしております」



 ★



 100万CMDPでVIPカードを購入し、オーナーに話をつけた後、

 センたち一行は、店の奥へと通された。


 そこでは、



「……勝てなきゃ誰かの養分……」



 『顔に縦線が入っている薄汚い恰好の男』がテーブルに腰かけて、センたちを待ちうけていた。

 この男、小物臭がハンパないが、

 ここぞという時の悪運は天下一品という稀代の賭博師。



「あんたが俺の敵か。いいぜ、やってやる。最悪の運命、最悪の境遇。全て乗り越えて、俺は勝つ。……勝負の内容は……『G・Eカード』だ……何も持たないクズが……王を討つ」



 王のカードに勝てるのは、奴隷のカードだけ云々……と、

 うだうだ、ゲームの説明を受けてから、

 静かにゲームは始まった。


「こんな物言わぬ心理戦は鏡をみるようなも――」

「うっさい。ゴミ虫。しゃべるな、耳が腐る」


 ザワザワな空気を出す男と、虫の相手をさせられてイライラ顔のシューリ。


 サクっと五戦ほど終わったところで、




「どぉしてだよぉ~~っっ!!」




 薄汚い男は、シューリにアッサリと飛ばされて、


「い、いやだ! もう地下は――」


 薄汚い男はだいぶごねたが、黒服の男に、むりやりどこかへ連れていかれた。


 その一連の流れを見ていたシューリは、


「なんだったんでちゅか、あれ」

「……携帯ドラゴンが『賭博の黙示録的なアレ』とコラボした時があってなぁ……」


 携帯ドラゴンは、色々な作品とコラボしまくっていた。

 ガチャの商品だけではなく、こうして、カジノでのちょっとしたゲームにも既存キャラが組み込まれたりしている。


「VIPカードを買うだけじゃなく、カイ……あいつも倒さないと、裏ステージには進めないんだよ」


 ※ ちなみに、『虫と勝負をしなければならない』となった時、シューリは心底からイヤそうな顔をしたが、『カジノで大勝してください』というセンのお願いをすでに受理してしまっているため、拒絶しきれず、結果的に、不機嫌オーラ全開で勝負するという先ほどの一幕が完成した。


「さっきのあいつ、本来は、めちゃくちゃ強くて、なかなか勝てないんだが……いやぁ、さすが、お姉様。楽勝でげしたね」


 揉み手で、シューリを讃えるセン。

 その横で、シューリが、その豊かな胸をはって、


「ふふん、当然でちゅ」

「ぜひねぎらわせていただきたく……あっ、腕を揉ませていただきやす」

「よきにはからえ」


「うへへ……流石、女神様の腕……すべすべでげすなぁ、げへへ」

「凄まじい気持ち悪さでちゅねぇ」

「じゃあ、そろそろこのキャラやめていいすか、姉さん」

「誰もやれとは言っていまちぇん」



 今月末、7月31日に、『一日10話投稿』をします!

 最初にハッキリと言っておきますが、

 少々『小ズルい』方法をつかいますΣ(゜Д゜)


 私の『小賢しさ』『みっともなさ』『必死さ』も合わせて楽しんでもらえれば、幸いです!

 私のあさましくて泥臭い狂気の挑戦……『応援(含み)』していただけると、嬉しいです!

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自作コミカライズ版35話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
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