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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
コスモゾーンA章 舞い散る閃光の無限神生。

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19話 トロッコ問題。


 19話 トロッコ問題。


 1000億を救うために100億を殺した。

 その事実をシカトして『俺は偉いんだ』などと無様にふんぞり返る胸糞を、

 ――『センエース』は絶対に許さない。


「守れなかった。俺のことを慕ってくれた子供も、生まれたばかりの赤ん坊も。大事な配下とか、そいつらの友達とか親とか。何も救えなかったんだ。そんな俺の何が尊いんだよ」


「……」


「俺の手を握って、最後まで俺の名前を呼んでた。震える手で『死にたくない』と救いを求めていた」


 奥歯をかみしめながら、心の中で、


(あの子の手の暖かさを……まだ、俺の手が覚えている。それなのに、あの時、俺は背を向けた。『世界を守る』って理由で、『一人』を見捨てた。とんだトロッコ問題だぜ。別に自分の行動が間違っていたとは思わねぇ。世界を守るために一人を殺した。嘘をつく気も、ごまかす気もねぇ。……だが、それを『尊い』って言うのは……やっぱり、違うだろ……そうじゃねぇだろ……)


「セン……様……?」


 刺すような静寂に急かされた。

 だから、センは、一度、ギュっと目を閉じて、


「……違ぇよ。俺はウセネスだ。今、震えているのは、神帝陛下がカッコよ過ぎたからさ。いやぁ、尊い……全員で号泣していくしかねぇよなぁ、ははははは」


 何度でも、道化の仮面をかぶり直す。

 ――本音を口にすれば、みんなが不安になってしまうから。

 英雄ピエロは、いつでも、絶対に無敵で最強で不敵に笑っていないといけないから。


 ――場の高まりが最高潮に達したところで、ドナが静かに口を開く。


「ここまでは聖典に書かれていることをベースに話してきたが……正直言って、話にならない。内容が薄すぎる。『この上なく尊き御方の高み』がまるで描けていない」


 古参であるドナは、その目で、センエースの偉業を見てきた。


「真の高みは……言葉になどできるはずもない。あの光に直接触れていない者に……本当の理解など、出来うるはずが無い」


 そこで、ドナは聖典を閉じて、ソっと、壇上に置く。

 すべてが狂信者の所作。

 果て無く偉大な神に、身も心も捧げた一挙手一投足は、どこまでも洗練されている。


「ここからは、特別に、私が直接触れた『主の美しさ』を話そう。愚神バーチャとの闘いでは、無様に避難するしかなかった脆弱な私だが、バグとの闘いでは、主の側で戦った。戦った……いや、違うな」


 そこでドナは狂愛ではなく、後悔の涙をその目に浮かべて、


「私はただ、主を壊しただけだ。命をかけて戦ってくださったのは……いと美しきセン様お一人だけ」



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ヒーローごっこをしていただけなのに、気付いたらカルト教祖になっていました また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
見捨てた一人の子供の手の温もりをずっと覚えている センが、あまりにも優しくて悲しすぎる
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