0話 世界最強。
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『気ぃ狂ってんのか』ってくらい長いプロローグが見事完結し、ついに本編開始!
それを祝して、新タイトルロゴ、アダムの表紙、目次を投稿!
かつてプロイラストレーターに描いて頂いたプロローグ表紙の、『私なりリメイク』に挑戦してみた感じです。
0話 世界最強。
――ここは、どこか分からない場所。
センエースが支配する『銀河』とは『別の銀河』の認知領域外。
空間という概念すら曖昧なその場所で、無数のモニターが虚空を埋め尽くしていた。
画面の一つ一つには、異なる世界、異なる時間、異なる存在が映し出されている。
その中心に立つ二人の美女が、黙ってモニター群を見つめていた。
やがて、そのうちの一人が、ある画面を指さす。
そこには――羽織姿の男が映っていた。
「あれが……センエース?」
ぽつりと、美女1が言う。
「そうだ。『異銀河』を支配している王。正式個体名『コスモゾーン・センエース』……」
即答したのは、男勝りな雰囲気の美女2だった。
美女1は腕を組み、モニターを眺めながら、つまらなそうに肩をすくめ、小ばかにした笑みを浮かべ、
「見た目はパっとしないわね。私たちの王と比べたらゴミみたい、ふふ」
「パっとしないのは見た目だけ。中身は異常性の塊だ」
「そうなの?」
「既に、複数の『異銀河』で『コスモブラッド』が確認されているが……その中でも、間違いなく最大級にヤバいのがアレ……センエースだ」
コスモブラッド。
それは――『コスモゾーンの端末と融合した存在』を指す言葉。
――世界は無数に存在する。
第一アルファ、第三ベータ、原初の世界――そうした名前と序列を与えられた世界は、数千から数万の単位で群れをなし、一つの巨大なまとまりを形成している。
その巨大なまとまりは、しばしば『銀河』に例えられている。
最初に断言しておくが、『銀河』は、一つではない。
無数に存在し、それぞれの銀河は基本的に干渉しない。
干渉できない他の銀河のことを、『異銀河』、あるいは『他次元非干渉異空領域』などと呼ぶ。
『コスモブラッド』は、一つの銀河全体を管理・演算している根源システム――コスモゾーンの端末と融合した存在であり、その銀河における絶対的な支配者でもある。
異世界レベルであれば、個人レベルでも、ある程度、転移・転生することが可能だが、
『異銀河レベル』になると、そうそう移動することはできない(不可能ではないが)。
「……ハッキリ言う。あたしたちの王でも、センエースには勝てない」
美女2のその一言に、美女1は目を見開いた。
「バカなことを言わないで! 『ソンキー』に勝てる者なんて存在しないわ! ソンキーは究極の神なの! 世界最強で、全ての世界を支配する王なの! 全ての世界の絶対的な主人公なの!!」
コスモゾーン・ソンキー・ウルギ。
それが、彼女たちの王。
彼女たちの世界において、ぶっちぎりの最強。
そして、完璧なまでの超絶イケメン最強主人公。
その名を口にする時、美女1の声音には狂信者的な崇拝と敬愛が混じっていた。
美女2はモニターのセンエースを睨みつけたまま、
「……センエースは、2垓年をかけて魂を研鑽した究極超神。ポテンシャルではソンキーの方が上だが……センエースは、積み重ねてきた異常性が桁違い。あれと殺し合った場合、誰であろうと、物量で押し切られる」
「……『にがいねん』ってなに? 2個の概念?」
美女1の疑問に、美女2は何も言わず、モニターに数字を表示させた。
そこに映し出されたのは、
200000000000000000000年。
あまりにも長すぎる数字。
それを見て、美女1は眉をひそめ、
「……え、この大量の0がなに?」
「センエースは、これだけの途方もない時間をかけて戦闘力を磨き上げた。存在値自体は同じコスモブラッドであるソンキーと大差ない。だが……真正面から殺し合えば、戦闘技術の差で敗北する可能性が極めて高い」
「……2垓年って……ソウルゲートを使ったってこと? そんな数字……普通は灰になるでしょ」
「あとでデータを送る。確認しておけ」
淡々とそう言ってから、美女2は続けた。
「一応言っておくと、センエースはソウルゲートも使っているが……おもに、銀の鍵によるタイムリープで時間を積み重ねている」
「……あのさ」
美女1は、モニターの中の男をじっと見つめながら言う。
「これだけは確認しておきたいんだけど……なんで、このセンエースとかいうコスモブラッドは、灰になってないの?」
普通の生命体なら、神だろうとなんだろうと、ここまで長い時間を生きれば、魂魄そのものが耐えられなくなる。
ソウルゲートの中か外かは関係なく、崩壊し、燃え尽き、灰になる。
美女2は、モニターの中の男を睨みながら、静かに言った。
「だから最初から言っている。――異常性の塊だと。まったくもって理解できない異次元の変態……それが、センエース。気色悪いこと、この上ない。正当派王道美男子のソンキーとは大違い」
そう言った美女2の名は『ロウドリーナ』。
まとめられた漆黒の髪は鋭い輪郭を際立たせ、切れ長の瞳には冷たい光が宿っている。すらりと伸びた高身長の体躯は無駄がなく、立っているだけで張り詰めた緊張感をまとっていた。
黒を基調としたシックなスーツは身体の線を美しく引き締め、妖艶さと気品を同時に漂わせる。感情をほとんど表に出さないその佇まいは、近寄りがたく、それでいて目を逸らせない強い存在感を放っていた。
『存在値10京』を誇る、コスモゾーン・ソンキーの配下。
「仮に……仮に、このセンエースとかいうコスモブラッドが、それだけの『永き』を積んでいたとしても……ソンキーは負けない……最強の闘神は、ソンキーに決まってる! 私のソンキーが、絶対に最強なんだっ!」
歯噛みしながら、そう言った美女1の名は『超天ぱい』。
ふわりと弾む金色の髪が柔らかく揺れ、大きなリボンと無邪気で少し不穏な装飾が可憐さに奇妙な違和感を添えている。宝石のように赤い瞳は愛らしいのに、どこか底知れない深みを宿していた。
水色と白を基調にした魔法少女風の衣装は、フリルとリボンが軽やかに舞い、華やかさを際立たせる。非対称のタイツや装飾的なブーツが独特のバランスを生み、甘さの中に危うさを滲ませていた。
存在値『7京』を誇る、コスモゾーン・ソンキーの配下。
舞い散る閃光「前回、めちゃくちゃ、ガチ最終回感が出ていたんだけど……」
ミリオン「出てたねぇ。これ以上なく出てたねぇ。流石に今回ばかりは、『マジなんじゃないか』と疑った人が一定数いたんじゃないかな?」
舞い散る閃光「感想欄を見る限り、誰も信じちゃいないっぽいが……まあ、それはともかくとして、前回のあとがきで、『ここから始まる本編は、もはや作者である私の手の中にはないと考えます』とか言ってたけど、あれは?」
ミリオン「私がそう思うんならそうなんだろう。私の中ではな」
舞い散る閃光「作者のあんたの中でそうなっているんなら、確定的にそうなるはずなんだけどなぁ……」
ミリオン「というわけで、当然のように新章スタートです(*´ω`*) ちなみに、ここからは『異世界もの』ではなく、『異銀河もの』になりますw センエース神話は終わらない。むしろ、ここから始まる!」
舞い散る閃光「らしいんで、もしよかったら、ここから先も、お付き合いのほど、どうぞよろしく」
レイス「ちなみに、『ロウドリーナ』と『超天ぱい』の見た目のイメージは、前者がベヨ〇ッタ2で、後者がブラックマジ〇ャンガールって感じです。描こうかな……どうしようかな……やめとこうかな……」




