表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
祝福章 鮮やかに舞い散った閃光。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

6275/6358

ファイナルエピローグ 命の答え。

6話投稿するといったな。あれは嘘だ。

というわけで、本日最後の投稿となる7話目!!

センエースを読んでくれて、本当にありがとう!!


 ファイナルエピローグ 命の答え。


 ――南大陸の魔王城でも、似たようなエピローグ的展開が巻き起こっていた。


 人払いの済んだ城内は、拍子抜けするほど静かだった。

 厚い石壁に囲まれた廊下。

 遠くで揺れる灯火が淡く影を落としている。


 『当然のように復活したリーン』と『テラスと分離したゴート』。


 両者は魔王城の執務室で、お互いの状況について話し合っていた。


 高い天井から吊るされた燭台の炎が、ゆっくりと揺れている。

 重厚な机の上には書類や地図が広げられたままだが、今はそれらに手をつける者はいない。


「えっと……全然分からないんだが……」


 一応、一通りの説明を受けたものの、結局意味不明という顔をしているリーンに、

 ゴートは、肩の力を抜いたまま苦笑する。


「いや、まあ、もう……詳しくは理解しなくていいと思う。俺も、ぶっちゃけ、何がどうなったか、いまいち、理解してねぇし」


 テラスと一つになっていたので、

 だいたいのことは認知しているものの、

 具体的にどういうことが起こっていたのかに関しては、

 正直、まったく理解していない。


 気づいた時には死にかけて、テラスに回収されて、バーチャに奪われて、センに回収されて、合体して、吐きだされて……

 と、あまりにも展開がジェットコースターすぎて、理解する暇もスキもなかった。


 思い出そうとすると、頭の奥がかすかに重くなる。


「とりあえず、俺らが理解しておくべきことは、今後、この世界は、ハルス王が支配するってこと。俺ら魔王国も、精霊国フーマーも、あいつの支配下になる。……まあ、より正確に言えば、あいつの上司である『ゼノリカ』という組織が元締めになるわけだが……ゼノリカは監視用の支部を置くだけで、基本的には、ハルス王が統治していくって話だ」


 リーンは腕を組み、わずかに眉をひそめる。


「あのバカ勇者が統治することになって大丈夫なのか? あいつ、相当のキチ〇イだぞ?」


 かつて、魔王城に乗り込んできて、リーンの配下に対し殺戮の限りを尽くし、リーン自体もボコボコにした勇者ハルス。


 そんなイカれた野郎が、世界の王になると言われて、即座に納得できるものではなかった。


 リーンは今でも鮮明に憶えている。

 血の匂いと、焼けた石の熱と、あの男の目の奥にあった底なしの熱を。


 忘れることなど出来ないハルスとの対話……吐き捨てられた彼の信条。


『平和。ゾっとする概念だ。退屈だけが死を量産する、何もない朽ち果てた世界。そんな地獄、俺は絶対にごめんこうむる』

『平和はあたたかいんだろうぜ。別に否定はしねぇ。夏が暑いってのを否定すんのはただのバカだろ? 俺はそうじゃねぇ。そうじゃねぇんだよ。ただ、俺の望みは、冷たい血の上で踊る修羅の世界ってだけの話なんだ。ヘドが出る退屈はお呼びじゃねぇ』


 そこで、ゴートが、がしがしと頭をかきながら、ボソっと、


「勇者ハルスの『根底』は何も変わっていないと思う。詳しくは理解できていないが……あいつの中には俺と同じものがあるらしいんだ。……『絶対に譲れない感情論』。それが暴走した結果、あいつは、『殺すことでしか他者を救えない』という奇異な結論に至ってしまった……」


 低い声だったが、その言葉には奇妙な確信があった。


「……意味が分からんな」


 リーンは小さく息を吐く。


「俺には少しだけ分かる。ぶっ壊れて、歪んで、腐って……それでもなくさなかったものの取扱い方が分からなくなって……ただひたすらに苦しみ抜いて、ずっと一人で泣いている……その気持ちが、ほんの少しだけ……」


 ゴートの視線がわずかに落ちる。


「……」


「だから許せとか、だから正しいとか、そんなズレたコトを言う気はない。ただ、今のあいつは、『もう何も諦めなくていい力』を手に入れた。だから多分、これからはちゃんとしてくれると思う。……知らんけど」


 リーンは苦笑する。


「そこは、できれば、断定してほしかったな……」


「他人が将来どうなるかとか、未来がどうなるかとか、そんなもん、わかるわけがない。それでも、俺は……」


 そこで、ゴートは、リーンの前で片膝をつき、リーンの手を取る。


 小さな手の温度が、じんわりと伝わった。


「お前と一緒に生きていきたい。今度こそ守ってみせると……心底から誓う。仮に、また今回のアレコレみたいに守り切れなかったとしても、必ず奪い返す。時間を巻き戻してでも、コズミックホラーを殺してでも……必ず」


 その声は、揺らぎのない低さで響いた。

 まるで、長い長い夜の果てにようやく届いた、小さな確かな音のように。


 リーンの中で、暖かな想いが膨らむ。


 胸の奥に、ゆっくりと灯がともるような感覚。

 暗闇の底で、消えかけていた火種に、そっと息が吹き込まれたような温もり。


 ずっと欲しかったものが手に入ったのかどうかはわからない。

 そもそも、自分が何を求めていたのかさえ、本当はよくわかっていない。


 それでも。


 今、この瞬間の暖かさだけは、紛れもなく本物だった。


 触れれば壊れてしまいそうなくらい繊細で、

 けれど、どんな嵐でも消えないと信じられるほど確かなぬくもり。




 命には答えがあったよ。




 それを証明することは難しい。

 言葉にすれば、きっとどこか足りなくなる。

 それでも、それだけは絶対に嘘じゃない。


 生まれて、迷って、傷ついて、失って、泣いて、

 それでもまた誰かを求めて手を伸ばした、そのすべてが、確かにここへ繋がっている。


 これからも、彼・彼女たちは、きっとさまよい続ける。

 問いの終わりなんて、どこにもないのだから。


 けれど、それでいい。


 そうやって重なり合った命が、やがて大きな円になり、

 静かにわずかに、けれど確実に、世界を支える螺旋になっていく。



 ……命には答えがあったよ。



 鮮やかに舞い散るこの瞬間の中で、

 痛みも、悲しみも、喜びも、すべて抱きしめて、


 静かに、

 たゆたって、

 だから、






 ――自由になれたよ。






――THE TRUE END OF THE PROLOGUE!!!!!!!




ここまで読んでくださり、本当にありがとうございました。


7年半……

長かったようで、振り返れば一瞬で、

それでも確かに、積み重ねられてきた時間でした。


これにて、センエース神話の『プロローグ』は終わりです。


センが原初の扉を開いた、その先。

そこから始まる『本編』は、

もはや作者である私の手の中にはないと考えます。


この先の物語は、

読んでくださった皆様一人一人の魂の中で、

それぞれの形を持って、今まさに始まるでしょう。


どんな世界が広がり、

どんな選択がなされ、

どんな結末へ辿り着くのか。


そのすべてを、

どうか自由に、思い描いてください。

その種として、パーフェクトコスモゾーンやルシファーやアザトスなどを伏線として残しておきました。


決して終わるわけではない……

その想いを込めて、この物語を『完結済み』には致しませんでした。

センエース神話は、

読者様の数だけ存在する『無限の本編』を抱え、

これからも永遠に紡がれ続けていくと、私は信じています。


今日まで、ずっとありがとう(*´▽`*)

心からの感謝を捧げます!!


センエース神話を愛してくれて、

……本当にありがとうございました!!!!!!!




舞い散る閃光「本当に最後だから、ちょっとぐらいは本音を言おうと思う。俺は気持ち悪い理不尽とか胸糞がマジで嫌いだ。まっとうなヤツが全員幸せに生きていられる世界を、割とガチで望んでいる。あんたらの頭の中で生きる俺も……そうであることを願うぜ。――じゃあな」


挿絵(By みてみん)


 ――TRUE END――



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒーローごっこをしていただけなのに、気付いたらカルト教祖になっていました また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
プロローグ完結されたとのことで、追いついてきました。プロローグ完結、本当におめでとうございます。 好きだったシーンは日本編ラストのトコの生き様ですね。センエースのような変態性は持たずとも、愛で地獄を…
見事な終幕! プロローグ完結おめでとうございます!!
いいエピローグでした なんか涙出てきた ここまでこの作品を追ってきて良かったって本当に思います それはそうとゴート×リーンもいいよな
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ