表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

601/5874

77話 三対一でフルボッコだ、ドン!


 77話 三対一でフルボッコだ、ドン!




「叫んだからじゃねぇよ。お前らと闘う事になったから上がっただけだ」




「意味が分からないわね」

「しかし、あれ以上の説明をする気はなさそうじゃのう」

「では、会話はここまでということで。死闘を始めます。――気を抜かず、全力で、徹底的に殺します……御二方、準備はいいですか」

「……当たり前」

「血はすでに沸いておる」



 言葉が終わると、

 三至は、それぞれの得意距離を保って、

 それぞれの得意分野でP1に圧力を展開していく。


 そんな三至と対応しながら、

 P1は、


(三至の能力は確かにぶっちぎりで高いが、しかし、それがゆえに、三名とも、『上位者との戦闘』には慣れていない……『センエースに修行をつけてもらった』という経験以外で、『強い者』との戦闘経験が少ない。そこがこいつらの弱点だ……実際のところ、弱点といえるほどのものとは言えないが、その経験不足は、やはり芯の部分で大きい……)


 頭の中にあるデータを頼りに、三至との戦闘プランを立てた。

 綿密なプラン。

 『細かいところ』まで行き届いた詳細なプラン。

 つまりは、コンマのズレで大きな問題が起きるプラン。



 ――ゆえに、



「うげっ! うおえ! がぁ!」


 P型センエース1号は、


「げはっ! ちょ、まっ――ちょっと待って――」


 ボッコボコにされた。

 もう、ボッコボコに。

 フルボッコだ、ドン!




「うべぇほ!!」




 そして、淡い光に包まれる。

 あっさりと殺されて、そして復活。

 新品の状態で復活していながら、その心は焦燥に包まれていた。



(……ちょ、ちょっと待て、ちょっと待て、ちょっと待て……そ、想定を遥かに超えているじゃねぇか……なんでだ……どうして……)


 焦りはミスを呼ぶ。

 完璧な連携で展開してくる三至を前に、小さなミスは文字通り命とり。

 またもや、あっさりと殺されるP型センエース1号。


 淡い光に包まれ、

 ――蘇ると、そこで、


「ふっ、ふざっけんじゃねぇえ!」


 体勢を立て直そうと、強固なドリームオーラを張った。

 今は、少しでもいいから、考える時間が欲しかった。


(わ、わけがわからねぇ! くそ! まずい! これ以上死んだら! シューリから武を学ぶ時のストックがなくなる! ちくしょう、ちくしょう、ちくしょう! なんでだ! なんで、こいつら、こんなに強い! こいつらが、ここまで強いワケないのに! こいつらには、明らかに、『上位者』との『戦闘経験が積まれた痕跡』がある! ありえねぇ! どういうことだ! シューリが稽古でもつけたのか? ありえねぇ! あの女が、そんなことするわけねぇ! あの女が手を貸すのは、センエースだけだ! そして、センエースは、自分の弟子をシューリに任せるようなマネはしない! マジでイヤがると分かっているから! シューリに任せるとしたら、『自分自身』の修行までがギリ。『ゼン』を任せる事はあっても、三至を任せる事は絶対にない! なのに! くそ! 意味がわからない! 理屈が通っていない! つぅか、仮に、なんかの間違いで、シューリが手ほどきをしていたとしても、こんな結果にはならない! こいつらの、この強さは、『ガチの経験』が積まれている! ちゃんとした、ガチンコの削り合いを経た跡がうかがえる……わ、わからない! この状況はなんだ! どうなっている!)


 ガードを固めて必死になって状況を整理しようとするが、

 結局、考えはまとまらず、余計に混乱しただけ。

 だから、結果、



「うがぁああああああああ!!」



 超火力の一撃を浴びて、またもや死亡。

 もちろん、すぐに蘇るが、


(くそ、くそ、くそぉおお! まだ、なんの抵抗も出来ていない段階で、三回も死んじまったぁああ! ド畜生ぉおおおお!)






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版35話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ