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71話 五聖命王の登場。


 71話 五聖命王の登場。



「そんな事は……分かっている。私は、聖典を何度も読んでいる。おそらく、この中では、私が最も聖典を読み込んでいるだろう」


 実は英雄譚好きなバロールは、聖典を100回以上読み返している。


「だから、特徴が似ているのは最初から知っていた。だが、やつは神帝陛下ではない。神帝陛下は……大きいんだ。その尊さは、大きな光……深く、頼もしく、慈愛にあふれている……神帝陛下は……あんなカスじゃねぇ。アレを神帝陛下と見間違うなんて……そんなことは……許されない不敬だ」


 そこで、テリーヌが、


「サトロワス」


 サトロワスに声をかけた。

 あえて、何も言わず名前だけを呼ぶ。


 すると、サトロワスは、黙って頷いて、


「混乱してしまったようだ……まあ、本物のワケがないよねぇ、うん……世界を照らしてくれた『大いなる光』が、我々に危害を加えるはずがない……いや、うん、すまなかった」


「謝罪よりも対策が必要。ジャミがやられた……我々では勝てない。どうにかしないと」


 と、そこで、パメラノが、


「……既に天は動かれた。天は、こたびの件を非常に重くとらえておられる」


 ボソっとそうつぶやいた。


 全員の視線がパメラノにうつる。


「情けない話じゃが……あとは任せるしかなさそうじゃ……情けない……己の無力が、本当に情けない……ピンチになるたび、上に泣きつくしかない、わが身の弱さが……憎い……」


 ワナワナと震えて、ボソボソとそう言うパメラノ。


 その直後、

 その場にいた者達は、『高み』の気配を感じ取る。

 選ばれし力を持った、天に座す王の気配。


 ――五聖命王が来る。




 ★




 Jジャミをノーデスで倒したP1は、自身の力に歓喜しながら、心の中でつぶやく。


(いける……この調子なら、五聖命王と三至も、ほとんど命ストックを消費せずに倒す事ができる……勝てる……いや、勝つ! そして、俺は本物のセンエースに――)



 P1が、未来を思い描いていると、

 そこで、

 背後から、




「どうやら、ジャミでも殺し切れなかったようね」

「やべぇな……じゃあ、わたしらでも無理じゃね?」

「三人でかかれば、一回か二回は殺せるかもっ☆ でも、あと一・二回の殺戮で死んでくれるかなぁ……」




 超越者が出現した。

 事前にジャミから連絡を受けていた五聖命王の三姉妹。


 銃崎心理。

 才藤麗理。

 異守界理。


 圧倒的才覚を有する超天才の三姉妹は、

 オーラを練りながら現れて、

 P型センエース1号を睨みつけながら、


「闘う前から『倒せるか、倒せないか』の心配は無意味よ。とりあえず、殺してみて、殺しきれそうになかったら、またその時考える事にしましょう」

「めんどくせぇなぁ。だりぃなぁ。うぜぇなぁ……まあ、それ以上にムカつくから、引きはしねぇけど」

「……九華が全滅して、わたしたちまで出ているのに、絶望感たっぷりっ。すごい状況だねっ☆」


 登場した三姉妹を見て、

 P型センエース1号は、


(ベストタイミングだ。すべて完璧。ここまで、フルで最善ルート)


 ニィっと笑いながら、戦闘態勢をとる。

 Jジャミと闘った直後ではあるが、オーラも魔力も、まだまだ充分に残っている。


(こいつらもノーデスで超えてやる……そして、命ストックMAXの状態で、センエースに挑んでやる! そうすれば、可能性はある!)


 気合い充分のP型センエース1号を睨みつけながら、

 三姉妹は、ゆっくりと両手を合わせて合掌。

 そして、神に祈る。

 胸に抱いている『偉大なる神の王((センエース))』を想いながら、

 心を整えて、



「「「……神化……」」」






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自作コミカライズ版35話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
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