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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光龍神L章 ラスト。

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2話 上手に稼げましたーっ!


 2話 上手に稼げましたーっ!


「……問題なのは、俺が、『自分は絶対に正しい』と上手く適合できないこと……あのスペシャルは扱うのが難しすぎる。最終的には奪い取りたいところだけど、俺じゃあ、使えないなぁ……どうしたものかな……ゼンドウをゼンドウとして運用するのは、普通に、キモいから嫌だし……うーん……」


 ――などと考えつつ、蝉原は回収作業を続ける。

 仕事が山ほどある。

 視線は次へ。


「……よし。20番も回収完了」


 ポン、と軽い音。

 床の上に、気絶した少年が転がる。

 『20番』。

 微動だにしないので、生きているかどうか微妙な状態だが、顔色は悪くない。


「よしよし……ちゃんと、『センくんが獲得した分の経験値』を奪い取れているな。センくんが、この世界で獲得した経験値の……だいたい7パーセントってところか。十分、十分。というか、多すぎるぐらいだ」


 ホクホク顔で微笑んでから、


「強制分離、開始」


 端末に短いコマンド。

 20番の体表に細い線が走り、二つの影がゆっくり離れる。


 片方は、全身傷だらけのゴリゴリのマッチョ青年。

 もう片方は、性格が悪そうな男子高校生。


 ふたりは背中合わせに倒れて、同時に小さく息を吐いた。

 ひとつの器に入っていた『ふたり』を表に出した形式。


 蝉原は立ち上がり、高校生の前でしゃがむ。

 指先で彼の前髪をどけた。

 呼吸はある。

 深い眠り。


「音文……おーい」


 呼びかける。

 反応なし。


 蝉原は胸ポケットから『ライター(ヘムへム)』を取り出した。


「ヘルなフレイムを相手の耳にシュゥウトッ! 超ッ、エキサイティングッ」


 ショボっと点火。

 火は小さいけれど、その熱さは地獄の業火。

 音文の耳たぶを、蒸発するほどあぶる鬼畜蝉原。


「うわちっ!!」


 音文は、跳ね起きた。

 燃えている耳を、ばたばたと手ではたいて鎮火させる。

 視線が泳いで、すぐ蝉原を見つける。

 ギュっと眉を寄せて、遺憾の意を示した。


 蝉原は立ちあがって笑う。

 声は温度が低い。


「おはよう」


 短く、それだけ言いながら椅子に座った。

 場の空気が戻る。

 モニターの光がまた肌に薄く乗る。


 音文は、イライラ顔で、


「ライターで起こすクセ、やめろや、うぜぇな」


「くくく」


 と、蝉原は一度楽しそうに笑ってから、


「どうだい? 『さいごのまおうのせかい』での人生は楽しかったかい?」


 そう問いかけると、音文はブスっとした顔で、耳に回復魔法をかけながら、


「……楽しいわけあるかい。奴隷だったんだぞ。なんか、ずっと、知らんオッサンと一緒にされていたしよぉ」


「彼はキズハラセイヤだよ。プライマルメモリの主人公の一人だ」



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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
銀さんへの感想より、センエースの献身性はキズハラセイヤが元となってるらしいですが、トコとの関係が気になりますね。以前、センエースの献身性はトコの模倣であるとのような事を言ってましたし、もしかするとキズ…
キズハラセイヤ、 確かゼノリカにも転生体がいたはず、 元主人公の中でもなんかパットしない感じ。
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