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61話 銀河なドーナツ。


 61話 銀河なドーナツ。


 バロールの変身スキル『星典黒猿』は、極端に攻撃力が上がるが、そのかわり、一定以上のダメージを受けると強制解除となり、かつ、強制解除になるとしばらく動けなくなるというデメリットがある。


 指一本動かす事ができなくなったバロールを見下して、

 P1は言う。


「俺のいかれた成長速度の秘密を、少しだけ教えてやろうか?」


 ニっと、悪者らしい笑顔を浮かべて、


「俺がこれほどまでの速度で強くなれた最大の理由は『お前らが圧倒的に強いから』だ。誇っていいぜ、九華十傑。さすがは、スーパーエリート集団の中の超天才連中。おかげで、現闘は、だいたいマスターできた。というわけで、そろそろお前らは用なしだ……」


 そこから、P1は、ギアを上げて、九華の排除にのりだした。

 バロールは既に終わっている。

 パメラノとカティもだいぶ疲弊しており、

 他のメンツも、既に、ここまでの闘いで、かなり出しつくしてしまった感がある。

 ここからは、もう、差が開いていく一方。

 この差が縮まる事は、ありえない。



「まだ、諦めずに抵抗しようっていう、その意志だけは認めてやるよ! 確定で無駄だが、バカにはしねぇ! 俺は安い悪役じゃないんでね!」



 すでに、P1の強さは、バロールたちを置き去りにしている。

 それでも、九華の面々は、必死に闘った。

 折れずに、逃げずに、揺るがずに、徹底的に抗戦した。


 だが、現実問題、もはや九華が、P1に勝つ手は一つもない。

 ボコボコにされ、呻き声をあげている九華の面々に向かって、P1は言い放つ。


「どうだ! 絶望するだろ! これがセンエースの力ぁ! 『全ての絶望』を絶望させた『無敵のチートを持つ最強神の力』だぁあ!」


 P1の叫びが世界を震わせた、

 その時!






「神を騙るには、あまりにも力不足だと言わざるをえない」






 P1の目の前に、その男は現れた。

 強大なオーラに包まれた超イケメン。

 若くして、神の領域に足を踏み入れた超天才。

 九華十傑の第一席ジャミ・ラストローズ・B・アトラー。


 ――ジャミは、P1を睨みつけながら、静かに言う。



「貴様など、神の足下にも及ばない」



 よどみのない発言。

 美しい声音。

 声までイケメンというチートっぷり。


 そんなジャミの発言を、P1は、


「ああ、今はな」


 肯定した。

 頷いて、受け入れる。


「――だが、すぐに追いつく」


 P1は、強い目でジャミを睨み返し、


「神の領域に片足を突っ込んでいるお前を飛ばせば、俺は、今よりももっと高く飛べる」


 ジャミを前にしていながら、気合十分のP1。

 そんなP1に、

 ――ジャミは言う。


「お前の対処方はもう分かっている」


「あん?」


「――『殺せない』・『封印できない』・『強くなり続ける』……ああ、面倒だな。しかし、止める方法などいくらでもある。簡単な話だ」


 そう言って、ジャミは、両手にオーラのリングを出現させて、


「これに、封印属性はついていない。なぜなら、『オーラでつくったリング』でしかないから」


「……ああ、みたいだな。それで?」


「それでもクソもない。これで終わりだ」


 そう言って、ジャミは、そのリングをP1に向かって投げつけた。


 オーラのリングは、P1におそいかかると、

 そのままガシっとP1の体にはまって、ギュっとしまる。



 光のリングに拘束されている自分の姿をみたP1は、


「はははははははっ!」


 まず、大声で笑ってから、


「ギャラ○ティカドーナツかよ! 笑わせてくれるぜ! こんな稀代のギャグ技を使ってくるとはなぁ!」


「何を言っているかわからないが、お前を理解する気などないので構わない」


 言いながら、ジャミは、さらに複数のリングを用意する。

 全部で十個以上のリングでP型センエース1号を拘束するジャミ。





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自作コミカライズ版35話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
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