表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光龍神K章 センエース。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5871/5932

177話 俺みたいな普通の一般人にできることはたかが知れている。


 177話 俺みたいな普通の一般人にできることはたかが知れている。




 ★





 ★




 ★



 ★

 ★

 ★

 ★

 ★

 ★

 ★



「――たかが9兆年の重力など、俺には何も感じない」

「……そんなわけがないことは、君自身が一番よくわかっているはずなのにね」

「俺の感情を勝手に判定して憐れんでんじゃねぇよ、カス」


 そう言ってから、チケットを雑に破り捨てた。

 ビリッと音が鳴った瞬間――

 破片は瘴気をまき散らしながら光へと溶け、空間に亀裂を走らせた。

 床から白煙が立ちのぼり、世界そのものが悲鳴を上げる。


「上限を1000兆年に変更しろ。そうすりゃ、ホッペにチューしてやるぜ。……いい嫌味だ。なかなか有能なAIじゃないか。……俺が望むのは、もちろん上限の9兆年だ。それ以外の選択肢はありえない」


 はた目には完全にイっちゃっている人。

 一人で自由に会話をこなす。


「誰に言ってんだ」


 ――センが、一人で、つぶやいている様子を、

 すこし離れたところから、『裏切り者の17番』が黙って観察していた。


 内側から見るソウルゲートと、外側から見るソウルゲートを比較する。

 センの中にいた時は、まだ、ソウルゲートが開く感覚が分かったが、

 外から見ていると、センがぶつぶつ言っているだけでなんの変化も起きていない。


「ここだけ切り取ると、ただのやべぇやつだね……」


 ボソっとそう言ったのに対し、

 セミディアベルがニタニタ笑いながら、


「いつ、どのタイミングを切り取っても、異常にヤバい奴だよ。彼は、そういう男だ」


 と物知り顔で、そう言った。


 視線の先でセンの身体が一瞬ブレた。


 と、思った直後のこと。

 センが、



「……あ、終わりか。短いねぇ、9兆年。……全然、足りねぇわ」



 ブツブツと、そういいながら、一度だけ周囲を確認する。


 見た目には特に変化はない。

 多少、筋肉質になった気がしないでもないが、

 『……気のせいかもしれない』というレベルにとどまる。


 ただ一つ、決定的に違うのは、センエースから感じる圧力。

 その立ち姿は変わらないはずなのに、

 呼吸ひとつ、まばたきひとつに、

 『さらなる重み』が溢れ出ていた。


 17番は、センに、


「マジで、また9兆年を積んできたの?」


 そう問いかけると、

 センは、17番に視線を向けて、


「そんなワケないだろ。俺みたいな普通の一般人が、そんな膨大な時間を過ごして正気を保てるわけがないじゃないか。バカだなぁ」


「普通の一般人なら無理だけどね。君はそうじゃないから」


「俺はどこにでもいる量産型汎用一般人だ。それ以上でも、それ以下でもない。だから、ビビる必要は一切ない」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
量産型汎用一般人と自分を称しながら、 誰もたどり着けない領域で戦い続けるセンの姿に、 心から痺れます!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ