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【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光龍神K章 センエース。

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145話 神闘。

挿絵(By みてみん)

自作コミカライズ版35話配信中!

下のリンクから、直接35話をダウンロードできるページに飛べるようにしてあります。

それを記念しての一日10話投稿!!


本日の8話目!


 145話 神闘。


「……行くぞ、エルファ・オルゴレアム。殺してやる」


 そして始まった、

 地獄のような死闘。


 ――100本目の塔魔王『エルファ・オルゴレアム』の強さは、

 センエースの想像をはるかに超えていた。


 存在値ほぼ1京という数字もそうだが、

 とにかく、戦闘力がハンパじゃなく高かった。


(速ぇ……! 挙動のぜんぶが、キチ○イじみた鋭さ……。天賦の戦闘センスに、上等なフェイントを絡めてくる高度なりゅう。――余裕で俺より天才)


 間合いが溶けた。

 エルファはカカトではなく『足刀の外縁』で床を撫で、摩擦を殺した半歩を無音で差し込む。


 肘の内旋だけでこちらの前腕を外へ弾き、

 同時に膝の返しで脛を刈る『角度』を提示。

 ――だが、当てない。

 丁寧に置く。

 こちらが次に踏むべき地点へ、先に自分の重心の影を置いて、地面の権利を奪ってくる。


(神闘の型をすべて理解した上での動き……こいつ……マジか……っ)


 センは即応で『逆気閃拳』を胴へ通す。

 だが、エルファの肩甲骨がひと拍先に滑り、肘の刃で拳を半身だけ逸らす。

 逸らし終えるより早く、腰の切り返しから短い膝が腹の浅層を叩く――追撃は来ない。

 来ないこと自体が、次の択になる。

 受けてから読む時間が、ない。


(強制の視線誘導……ガチか、おい……)


 視線は胸を刺すのに、打点は腰で動く。

 上段の影を見せ、実体は下へ。

 フェイトの糸が三手先まで張られている。


 こちらが上を切れば下が刺さり、下を守れば背が空く――二択ではない。

 二択を重ねた四択が、最短フレームで同時に迫る。


「くそが! 深淵閃風!!」


 センは、どうにかエルファの足を払いつつ、肘で内線を塞ぎ、肩当てで胸を潰す三点の圧を束ねる。

 だが、エルファの基底軸は微動だにしない。


 足裏の力点は内側へ絞られ、踏み替えの気配を消したまま重心が背後へ回る。

 気配が背面化する。

 気付けば、肘裏が頸動脈のラインに触れている――わずかに触れるだけで、命が傾く配置。


(読み、置き、二択……全部で最短フレームの『最善』を押し付けてくる。存在値でだいぶ負けてんのに、戦闘力でトントン。……え、えぐい状況だ。マジかよ。……俺、夢見てんのか?)


 肘を切り上げてラインを外し、掌底で胸骨を撃つ。

 当たる――はずが、通らない。

 受けた瞬間に肩甲帯の『遊び』をゼロにされ、力の抜け道だけが用意されている。

 打撃の芯が空洞へ落ちる感触。

 反射で追い突きを重ねると、その反応を待っていたかのように、肋間へ短剣のような拳が滑り込み、呼気が半拍ずらされた。



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自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
鳥肌立ちました!! エルファの戦闘センス、 余裕で俺より天才というセンの心情描写が、 敵のヤバさを極限まで引き上げていて最高です!
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