表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【コミカライズ】センエース~舞い散る閃光の無限神生~  作者: 閃幽零×祝百万部@センエースの漫画版をBOOTHで販売中
永久閃光龍神K章 センエース。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

5801/5927

107話 ヤクザの中でもやばいやつ。


 107話 ヤクザの中でもやばいやつ。


 そこで、14番が、ピキった顔で、


『あくまでもシラを切るつもりか! 流石に、みっともなさすぎるぞ! それでもヤクザか! 敵対組織に鉄砲玉を放った組長らしく、堂々と自分の暴力性を認めたらどうだ! 情けない!』

『なにか、勘違いされているようですね。私は、セミディアベル公爵から、魔王組の監視を任されている貴族ですよ。確かに、ヤクザをまとめる仕事をしておりますが、それは、上位者として犯罪者を監督しているだけ。……決して、ヤクザになったわけではございません』

『そんなクソみたいな、書類上だけの話なんかどうでもいい! 貴様のところの組員が、ハッキリと、トバヒトが犯人だと言っているんだ! これ以上の証拠があるか?!』

『……証拠? 下っ端ヤクザが、腹いせか何かで、私に罪をなすりつけようとしているというだけでしょう? 少なくとも、私の視点では、それだけの話です。よくあることですよ。スネに傷のある者は、優等生を忌み嫌うもの。優秀で勤勉な私が妬ましくて仕方ないのでしょう。まったく、ヤクザの監視役というのも損な役回りですね。領主としての仕事に専念したいのですが、いかんせん……おっと、今は領主補佐に過ぎないんでした。はっはっは』


 目がまったく笑っていない。

 『ヤクザ(犯罪を生業としている者)』の中でも、特にヤバいタイプ。

 決して本音を表に出すことなく、粛々と猟奇的に悪意だけを執行できる稀有なタイプ。


 ――ヤクザの中にも人情家はいる。

 ヤクザだからこそ義を重んじる……という者も結構いる。

 ――だが、トバヒトに、そんな要素はカケラもない。

 仮に、仁義や任侠という概念が擬人化したら、トバヒトは、そいつを徹底的に拷問するだろう。

 いや、徹底的に無視するかもしれない。

 とにもかくにも、トバヒトに、『人としての道』みたいなものは存在しない。


 生命の業と悪意だけをジックリコトコト煮詰めたような男……


 ……のらりくらりと、追及をかわしているトバヒトを見て、

 17番は、心の中で、


(こういう、真っ当な悪党を見ると……ゼンドート伯爵が、まだマシに見えてくるんだよなぁ……)


 そうつぶやくと、

 17番の中にいる『モンジン(センエース)』が、


(そうか? むしろ、俺は、こういう真っ当な悪党の方が、ゼンドートと比べたらマシだと思うんだがな……)



 ★


 10日の夕方。


 『17番がヤクザの顧問になった』という話を聞いたアバターラは、

 『じゃあ、もう、トバヒトは潰してもいっか♪』という結論を出し、

 さっそく、トバヒトを処理しにきた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作コミカライズ版36話公開中!ここから飛べます。 『センエース日本編』 また「センエースwiki」というサイトが公開されております。 そのサイトを使えば、分からない単語や概念があれば、すぐに調べられると思います。 「~ってなんだっけ?」と思った時は、ぜひ、ご利用ください(*´▽`*) センエースの熱心な読者様である燕さんが描いてくれた漫画『ゼノ・セレナーデ』はこっちから
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ